昨日今日明日 2
そもそもヒカリが一人暮らしを始めるときに探していた住居は川沿い。部屋から桜を眺められる部屋だったが入居可能なマンションでは自殺した女性の幽霊が出没する曰くつきのマンションだったので入居を断念し、今の住居の星マンションへ入居していた。
”のどか”は距離は電車で1時間程。通勤できなくはないが隣の県だ。サユリや隣室の事があるので転居を機に携帯解約し固定電話だけにすれば嫌がらせもなくなるだろう。きっと、タロウも賛成してくれるだろう。
隣室の騒ぎで警察が来たこともあり、星マンションからは即、退居可能だった。
女将さんへ入寮希望を告げ、面接から1週間後の夜には寮での夜を過ごす事ができた。
翌朝、ヒカリは近所の散策も兼ねて歩く事にした。目前には海、北東へ行けば店だ。北へ行ってみよう!方角を決め出発。空気が澄んでいてとても清々しい。北へ10分程度行くと焼き立てパンの香りに誘われる。香りのする方へ寄り道するとサンドイッチと食パン専門店が目の前に現れた。「やった、早速美味しそうなパン屋と巡り合った。帰りに買ってかえろ。」今日はついてる気がした。パン屋から少し西の路地は裏商店街的なマニア必見なスポットの様子。この発見にもヒカリは運命のお店との出会い。とワクワクして微笑んだ。「オープン何時だろ?絶対後でも一回くる」と決意し更に西へ進むと、
古民家街道へ出た。驚きのあまりにヒカリは立ち止まってしまっていた。ドン、ゴツン、あいた・・
「ごめんなさい」ほぼ同時に発生した。華奢な女性とぶつかってしまった。名刺を突然差し出した彼女は「急いでいてごめんなさい」といい終わらないタイミングで走り去ってしまった。




