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第1話 深淵の水魔⓪

人にものを頼むとき、どうするのが最適な頼み方なのだろうか。と、僕はふと考える。

ここでいう「ものを頼む」とは叶えることが物理的に可能であり、しかしながら軽はずみには呑んでもらえそうにない要求のことである。

平身低頭して何度も頼み込むか、交換条件を提示するという手も考えられる。しかし前者はこちらの自尊心が傷つくし、後者は相手が交換条件を呑まなかった場合、打つ手が無くなってしまう。

思うに最適の方法は本題とは無関係なところで小さな恩を売ることだ。小さな恩でもそれが蓄積すれば相手にとっては大きな負い目となり、こちらの頼みを無下にできなくなる。何より交渉に失敗してもこちらが失うものはほとんどないという点が大きい。

もっとも、こちらがやったことを相手が恩と感じていなかったり、逆に向こうが恩と思っていることをこちらは何でもないと思っている。という認識の違いは往々にしてあったりする。

そのことを僕は、この冒険に出る前に知っておくべきだった。


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