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不思議な夢

作者: ゆう


不思議な夢を見たんだ。とても短い不思議な夢。その夢はマルチエンディングって言うのかな、選んだ選択によって結末が変わるんだ。


僕は真っ白な何もない無機質な廊下で目を覚ます。そして起き上がり、何かの使命に気づき焦って走り出す。

しばらく走ると妹が倒れていた。僕は妹を叩き起こし、一緒に来るように言った。妹は何も分からず混乱していたけど、僕の必死の形相が怖かったのかもしれない、僕と一緒に走り出した。

またしばらく走ると無機質な白い廊下の奥にガラスの扉が見えた。その扉の奥は何かの施設に繋がっているようだ。暖色系の色をした廊下が左へ伸びている。僕は走って扉に向かい、取っ手に手を掛けた。

その瞬間、後ろで大きな音がした。振り返るとそこには血を流して倒れている妹がいた。

銃で撃たれたようだ。


次に目が覚めると、また同じ白い無機質な廊下で倒れていた。

僕はまた起き上がり、何かの使命に気づき焦って走り出す。しばらく走るとまた妹が倒れていた。

僕は妹を叩き起こし、一緒に走り出した。またしばらく走ると無機質な廊下の奥にガラスの扉が見えた。僕はなんのためらいもなくガラスの扉を開け、暖色系の色をした施設の廊下を左へ走り出そうとした。

その時、耳元で無線の音がした。必死に走ってたから左耳にイヤホンを着けていたことに気づかなかったのだろう。母が爆発に巻き込まれそうだ、途切れ途切れの男の声でそれだけは分かった。僕はまた暖色系の色の廊下を必死に走り出した。

しばらく走っていくと空港のような場所を走っていることに気づいた。とても広い空港のようで、周りは全てガラス張り。目の前にはとても長いエスカレーターがいくつもあった。だが不気味なことに人が一人もいない。

エレベーターに向かって走っていると突然大きな爆発音が鳴り響いた。

母は爆発に巻き込まれたようだ。


目が覚めるとまた同じ白い無機質な廊下に倒れていた。僕はまた起き上がり、使命に気づき走り出す。途中で倒れている妹を叩き起こし、また走り出す。

しばらく走ると無機質な廊下の奥にガラスの扉が見えた。僕はその扉を開け、暖色系の色の廊下を左へ走ろうとした。その時、カチャっと扉に鍵をかける音がした。

妹が扉に鍵をかけたようだ。妹は僕を一瞥もせずに振り返り、もと来た道を歩いて帰っていった。

呆気に取られていると右側から僕を呼ぶ声が聞こえた。声の方を見ると、緑色のエプロンを着けた50代の女が僕を哀れんだ目で見ていた。いつの間にか何かの施設にいたようだ。

暖色系の色の壁のその施設は病院みたいで、窓からは明るい光が差し込んでいた。女は言った、諦めたのね、と。

僕はその瞬間全てを察し、笑顔を浮かべ、その女の方へ歩きだした。



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