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狂戦士

相手には自分の位置がわからず、自分は相手の位置がわかるという圧倒的に有利な条件()()()()()()()()


フルの奇襲は失敗してしまった。

ハークはフルが奇襲する寸前に避けたのだ。


予想していなかった展開にフルは動揺して体が一瞬固まってしまう。

それもそのはずだ、なんせフルはこの奇襲でハークを倒すつもりだったのだから。


勿論、ハークはそのチャンスを見逃さない。


と言ってもハークはそんな事を考えることは出来ない。

そう、彼の持つユニークスキルの狂戦士によって理性を失っているのだ。


狂戦士とは読んで字の如く、狂い戦う戦士の事だ。

しかし、このスキルについてはまだよくわかっていない。


その理由は色々あるが、大きな理由はスキルの使い手によって上がるステータス量が違うのだ。

人によっては、ほとんどステータスが上がらない人も、ステータスが何倍にもなる人もいるらしい。


勿論、ハークは後者のほうだ。

ステータスが約3倍になるらしい…


そんな攻撃をフルが食らったら、ひとたまりもないだろう。



だが、フルは動揺のせいでまだ動けない。


ハークの拳が目の前に迫っている。



その瞬間、声が聞こえた。

「がんばれー!」

そう、愛する我子の声だ。



しかし、もうハークの拳を避けることは出来ないだろう。


それでもフルは諦めなかった。


(この状態からは避けられないならッ!)

圧倒的不利な状況から脱却すべく、フルは思考を加速させる。



(あったて、吹き飛ばされるッ!)

フルは胸の前で腕をクロスし、ハークの拳に備える。


次の瞬間、ハークの拳が胸に似飛び込んできた。

そして、吹き飛ばされたフルはそのまま慣性の法則に従い、民家に突っ込んだ。

勿論、フルが当たった民家は無事ではない。


文字通り粉々だ。

家の住人には迷惑この上ない事だが、武道会の運営委員会がすべて負担してくれるのだから問題ないだろう。


歓声の中に家の住人らしき人の叫び声が聞こえた気がするが、問題ない。

問題があっても関係ない。

シラナイ、ワタシワルクナイ


というか、もうすでに5件ほど壊れている。


と、こんな事を考えているうちにスピードが落ちてきた。


「っと」

フルは体をひねり、着地する。


「ああーマジでいてー」

フルはどこかけだるそうにそう呟いた。

フルの損傷は、腕の骨が砕け、全身が痛むこと()()()()()()


普通にハークの拳を受けていたらフルもさっきぶつかった民家のようになっていただろう。


この程度で済んでいるのには理由がある。


フルはハークに殴られる前に()()()()()使()()()()()()()


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