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お爺ちゃん、学園に通う

前半家の話しですが、学園行けました!

 儂は、朝起きた時にすることを思い出した。


 女性の体は、繊細での髪の手入れから何までしなければならん。寝癖があっては、それはそれで良いのじゃが……儂は、孫から訴えられたからの。あれは――

 ――おっとそうじゃった、学園に行く時間の前に髪の手入れとジョギングをしようと思ってたんじゃ。


 儂が、髪の手入れをしていると。侍女の琴葉が入ってきて、驚いていた。なんじゃ、確かに手入れはしなかったがやり方は知っておるぞ?


「お嬢様! 体の具合は良いんですか!? 何か悪い物でも食べましたか!?」


「酷い! 私だって髪の手入れくらいするよ?」


 この侍女、色々酷い言いようじゃな。そんなに身近な事しなかったかの……して終わらんかったわ。

 記憶を引っ張り出しても、本当に侍女に全部任せきりな上に。本ばっかりだった。

 髪が長いから大変じゃ。途中から、琴葉が「お嬢様、変わります」と言って引き継いでくれた。


「それにしても、お嬢様変わりましたよね」


「そう? そうかもね、あの時から……生きなきゃ! という気持ちが湧いてきたのかも」


「旅行帰りの事故ですか?」


 本当は儂が、転生したからなんじゃがな。そんな事も言えるわけも無いがな。

 この女子は本当は死ぬ運命だってことかの。


「はい、出来ましたよ」


「ありがとう」


 今日の髪型はポニーテールじゃの。可愛すぎて……流石に慣れたいがの……難しいの。

 儂は、鏡の前にある。椅子から立ってパジャマからジャージに着替えようとした。


「お嬢様これから何するんですか?」


「少し、外走ってこようかなって」


「え? 本当の本当に? あのお嬢様が?」


 そんな事を喋っていると、廊下からメイド長が入ってきた。

 何時もの様に、凛とした表情だけど。儂に対しては2人の時はフレンドリーに接してくれるらしい。


「うるさいですよ、琴葉」


「す、すみません」


「あ、千尋おはよう」


 瀬戸 千尋、ここの屋敷のメイド長。厳しいと有名だけど、実は細かなメイドのミスは自分でなんとかして。2度目からは指摘している。母の専属であり、一番の古い付き合い。60になるのにお肌と身のこなしは、年齢沿わない。実は、母か儂以外に素は見せない。


「朝のジョギング行こうとしたら、驚かれて中々行けないの」


「お嬢様……今までと違いすぎて、みんな戸惑いますけど。その内慣れてくれます」


「そうかな」


 儂は、パジャマからジャージに着替えて……少し慣れてきたの。鼻血までは出なくなったわい。


 その後、屋敷の外の周辺をグルっと3週くらいして、メイド達にも挨拶した。凄く驚いていたの、やっぱりギャップが酷いようじゃの。

 お食事の時にも母に言われて、また唸る羽目になったのは……変わらなかったの。


 学校の登校する時間になったため、制服に着替える。旅行の時は私服じゃったからの、結構気になってたのじゃ。

 胸が少し強調されとるが、これは眼福……いや、見られるのは困るわい。

 胸の蝶ネクタイが可愛く、膝より少し上のスカートがいいの~。


 そんな感想を抱いていると、琴葉が入ってきた。


「お嬢様、準備出来ましたか?」


「どうかしら? 私としては、何時もメガネ掛けてたから似合ってるか分からないわ」


「正直に言います……お嬢様、グッジョブ!」


 少し鼻血出しとるぞ、大丈夫……じゃな。凄く幸せな顔しとるわい。

 このメイドとなんか仲良くなれそうでいいわい。


 時間が迫っているので、肩を揺すって琴葉を現実に戻す。その時「はっ! 今、裸のお嬢様居たのに!」と言ってきたので儂はチョップをかました。

 本も持ったし、バッグの中身も……よし。割りかし持ってく物少ないの~。



 車に乗り込み、学園に向かう。

 学園は、少し遠い所にある為車での通学になる。令嬢という事になるため、外を1人歩くのはダメということらしい。

 学園近くの道は人が多いため、少し離れた場所から降りそこから歩きとなる。


 儂は、歩いていると学生が、ちょこちょここっちを見てくる視線が気になっていた。

 なんじゃ、儂に惚れるなよ? 男はお断りじゃ、女子なら……まぁそこは置いておこうかの。


 見ると女子生徒もこちらを見て、何かヒソヒソ話している。

 ただ歩いてて注目されるのは、何か釈然としないの……あの女子は、桐花さんかの。


「どうしたのかな?」


「花咲さん~! おはよう!」


「あ、桐花さん。おはよう」


 丁度この時間だったみたい。それにしても、儂の見た目結構変わったのによく見つけられたの。

 その疑問に答えるように、桐花さんが言う。


「花咲さん変わり過ぎて注目の的だよ?」


「やっぱりそうでした? 先程からずっと視線を感じていたので」


「周りの男達が、あの美少女は誰だ! とか言ってましたよ」


 う~ん、男に美少女言われても嬉しくないの。少し話した伸ばした男子が気持ち悪い気持わかるの。

 校門に入って、更に人が多くなり注目度もかなり多くなった。


「視線が外れない~」


「それはそうだよ、私だって花咲さんだって知らなかったら同じことするし」


「やめて~」


 靴箱に靴を入れ、上履きに履き替える。

 その場所に名前が書いてあるため、凄くざわめきが大きくなった。桐花さんと同じクラスだし。一緒に行こうかの。

 儂は、そう思って、桐花さんの元に行く。


 すると、こちらに誰かが話しかけてくる。男子生徒か、興味無いの。


「あ、貴女の……お、お名前を教えてもらっていいですか?」


「私? 私は花咲 鳴ですよ?」


「へ? 嘘……本当に?」


「はい」


 かなりびっくりしたのか、肩を落としながら、トボトボと野次馬の中に消えていった。

 桐花さんはこっちに気づいたのか走ってきた。


 そうして儂はどよめきを気にせず教室に向かった。

次は、9月16日予定です!

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