お爺ちゃん、予定を立てて
すみません、次の更新から週1となります……。
理由としては、コンテストに出すため短編の執筆専念ということで。
自分の満足出来る物が出来たら、3日に1回更新に切り替えます。
澪を撫でながら空いた片手で2人に手を振ると、雫と穂村は何か話すように小さく何か聞こえてくる……何を言っているかは分からない。
鳴からの言葉も無くなって、音羽の方をチラッと見ると何か考えるようだった。
海で遊べなかったら今度はみんなで遊びたいの……今の時間が続く限りはの。
2人は儂に、呆れた様な口調な雫と相変わらずのんびりした口調で穂村が言う。
「澪が泣きそうな声で探してると思ったら、ここにいたのか」
「だから言ったのに~、いつも何かに巻き込まれてるから信用は出来ないけどね~」
「わ、私だって巻き込まれたくてしてる訳じゃない!」
それに儂は軽いジョークの様に、頬を膨らませて言うと2人は笑った。
3人はどのくらい探したのかの? 儂が出ていった時は澪が起きる様子はなかったしの……それとも、着替えとかしてる時に起きたのかの?
そういえば、と思ってポケットに入ったスマホを見ると……。
「着信が何着も……」
「見つからないから、みんなの部屋に行ったからね~」
「私がみんなに見つけたとメールを送っておくよ」
雫はスマホを取り出して、メールを打ち始めたようだ……穂村は、儂の方にやってきて澪に抱きついてじゃれている。
2人仲良しじゃの……澪は儂から離れて穂村とはしゃぎ始めた。
それを少し見た後、音羽の方に見ると……笑顔でこっちを見てきて言った。
「ねぇ、今日も海で遊ばない?」
「予定があったんじゃないの?」
「それはこっちでやっとくわ、昨日は途中だったし……終わり次第、ヒカルと一緒にそっちに行くわ」
拒否しそうだけど、引きずっても連れてくわ……と音羽言った。
確かにヒカルは遊ぶタイプでは無いからの、家に引きこもってたしの……昔じゃが。
という事で、何故か四苦八苦してる感じの雫に声をかける。
「メール送れた?」
「す、すまない……まだ全員に送れてない」
「私が送るよ……それとまた海で遊ばないか、聞くね」
雫は「そういえば昨日は、鳴は珍しく大人しかったが……」と呟いていたが、気にせずにみんなにメールを送る操作をする。
まぁ本物じゃからな……儂としてはそちらと仲良くしてほしいのじゃが、まだ少し先になりそうじゃ。
操作をしていると、澪と穂村が笑顔で近づいてきて儂に向かって言う。
「また海行こう? 今度はお姉ちゃんと一緒に遊びたい!」
「私も今日は一緒に遊ぼうかな」
「お? 今日はノリノリだね、私も張り切るよ~」
何をどう張り切るのか聞きたいのじゃが……海を泳ぐとかかの?
儂はそう思ったが、とりあえず全員の予定などを聞きつつ決めていこうかと思った。
そして未だに慣れないメールの作業……儂がやると言っておいて、儂も慣れていないという……。
なんとか全員に送り終え、話を聞くため集まる場所を儂達がいるエントランスにした。
返信が帰ってくるので、それの処理に追われていると時間はあっという間で……みんなが集まってきた。
「お嬢様……勝手に1人で……行かれるのは」
「そうですよ! 流石に私でも怒りますよ!」
「あはは……ごめんなさい」
最初にやってきたのは百菜さんと琴葉だった。
儂1人で動くのそんなに安心出来ないのかの……少しへこむ。
そういえば、穂村や雫は飲み物を買いに行ったみたいじゃが……どこまで行ったのかの?
「鳴さん、貴女はホント問題起こしますわね」
「あ、位堂さん……いつもごめんね」
「べ、別に……その、貴女が心配な訳じゃ……いえ、心配ですわ!」
何故か位堂さんは否定した後に、肯定しなおした……後照れを隠している様に顔を逸している。
可愛いの……何時も周りに強く言い放ってる姿を見るんじゃが、最近は柔らかくなったようにも見えるの。
みんなが飲み物を買いに行った2人も後から揃って、どこかに行っていた音羽と澪も戻ってきて話を進める。
だけど、みんな他にそれぞれ海で自由にやるらしく……結局の所、海で遊ぶ結果になった。
「昨日は少し疲れてたからセーブしてたんだよね~」
「あれで、セーブしてたんですの……」
といった穂村と位堂さんのやり取りなどが凄く印象に残ったの。
準備をしようと全員歩き出そうとする時に、音羽がみんなに声をかける。
「あ、みんなの水着は洗っておいたから、気にしないでいいよ」
その時、儂に視線を送っておったのは忘れんぞ? 何か嫌な予感がしたからの。
という事で、準備でき次第砂場に集合という話でまとまり、それぞれ散っていった。
凄く気になるの……音羽のあの視線が。
次は、2月9日予定です。




