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お爺ちゃん、旅行へ

予定どおり……次の更新は1月5日以降となります。

 儂達を乗せたバスは、おそらくみんなが待っている場所へ向かっていた。


 澪と喋りながらみんなの会話に聞き耳を立てておく……そういえば、琴葉と百菜さんは何時もどんな会話してるんじゃろうな。

 基本的にメイド達のみの会話を聞いたり、聞こえたりしないからの。

 澪が「お姉ちゃん、どうしたの?」と、途中で会話を切ってしまったので「ごめんなさい、海の話だったね」と言っておく。


「こ、琴葉は心配しすぎですよ!」


「別に百菜の事は気にしてないですけど、鳴様の水……ゲフンッ! 無理しすぎる所あるらしいので、監視は2人いないと」


「そうなんですか? 千尋さんから、体を必要以上に酷使すると壊れると聞いてますけど……」


 澪と「海に行ったらどんな事をしたい?」という話題を喋りながら、琴葉と百菜さんの会話を聞く……儂の事じゃな、琴葉は絶対水着みたいだけじゃろ。

 やはり千尋にも話が周っておったか……母だけに伝えておったのじゃが、気を使ってメイド達にも話したんじゃろうな。

 澪に「話気になるの?」と聞かれてしまったので、頭を撫でながら「私の事だから、気になっただけ」と言っておく……衣替え前に1回行ったきりじゃが、今の所は体に問題無い様じゃ。


「そういえば、お姉ちゃんたまに黙って家から出かける時あるけど……」


「たまに1人で散歩してるのよ」


 疑問に思ったのか撫でられながらも澪が儂を見て呟く、ドキッとしながらも早口で誤魔化した……澪には黙っていたいからの。

 病院は定期的に通っておるから無断ではないものの伝えてはおらん、澪に今の状態を言いたく無いからの……記憶によって足運びや動きを正確に出来たとしても、体がそれに適した状態では無い、そう医師から言われているからの。

 1人考えていると音羽がこっちを見ていた……どうしたのかの?


「鳴、あなた何か隠してるでしょ?」


「そ、そんな事……無いですよ?」


「嘘ね、まぁ……2人で話せる時にでも聞かせてもらうわ」


 一瞬で何かを見抜かれた様な言葉をかけられた、弁明したものの何か隠している事がバレてしまった……音羽には敵わんの。

 澪にも「隠し事ダメだよ!」と言われてしまった……澪に言うのはまだ先じゃ。


 そんな会話をしているとバスが止まったので外を覗くと、みんながこっちを見ていた……バスだからの、他の理由もあるかもしれんが。

 運転手がバスから降りて一礼して何かを喋っている、するとみんなはバスに向かって歩いて来た。


「鳴おはよう、バスとは驚いた」


「おはよう、マイクロバス乗るの久しぶりだよ~」


「おはよう、私も今日まで知らなかったから」


 雫と穂村に続いて、位堂さんなどが挨拶しながら入ってきた……さすがにこの人数だと圧感じゃの。

 一番後ろに座ったのはカナとヒナだった……澪とすっかり仲良しなのか、ヒナと笑顔で喋ったりしていた。


 荷物を乗せ終わり、運転手が乗って目的地まで向かって行く……。

 助手席に原野くんが座り、男2人だけで何か通じる物があるのか運転席で何やら喋っている様子だった。

 位堂さんは音羽さんの隣で「服の組み合わせ」などの話をしていた、雫と穂村は一緒に座って「海のナンパ撃退」とかちょっと気になる話をしていた……羽田さんは何かしている様だけど見えない。


 みんなそれぞれ話をしている様じゃの。

 音羽に「どのくらいかかるの?」と聞くと「3時間くらいかしら」と答えてくれた。


「お姉ちゃん、少し震えてるけど大丈夫?」


「え? そんな事、無いよ?」


「認めるべき、震えてる」


 気づかない内に手や体が少し震えていた……そうか、体や記憶が思い出しておるのか、確かにトラウマになりかねないものじゃが。

 襲われた時と同じかの……体の震えが止まらない、目を閉じて抑えるように深呼吸する。

 そうしていると澪が抱きついてきた……温もりが伝わってくるの、多分もう少しすれば良くなる筈じゃ。


「さっきまで大丈夫だったのに、どうしたのかしら?」


「無理もない、旅行にバス……事故の事が少しトラウマになっているのだろう」


「澪、もう大丈夫だから」


 音羽の言葉に雫が答え、そんなやりとりしている内に震えが止まった……やはり女子の体じゃな、恐怖というものがあったのじゃろう。

 みんなも心配そうに見ていた、無理をしていないように笑って「大丈夫」と言った。

 琴葉は百菜さんに「帰りも気を配らないと行けないです!」と言い「そう、ですね……」と返していた。


 途中休憩をはさみながらも、高速を乗ったりして確実に目的地に近づいていた。

 のんびりした時間は色々な話をしていたり、途中で羽田さんが車酔いでダウンしていた……羽田さん車とかダメなんじゃな。



 それからそれなりの時間が経って、海が見えてくるとみんな一同に「おぉ~!」や「キレイ」などの感想を言っていた。

 海が太陽に照らされてキレイだったの……砂浜があって、ホテルの様なビル? もあるようでこれからが楽しみじゃの。


 バスは道路から外れ、あるデカイ建物の駐車場まで入っていった。

 そこで迎えていたのは、数人のホテルの従業員だった……バスを目の前で止めて、みんなが降りた後バスを動かして指定の位置に止めに行っていた。

 全員に対して挨拶をして、音羽がホテルを予約したのか対応してくれていた。


 さてこれから、どんな楽しい事が日々が過ごせるかの。

次は1月5日~1月8日に更新予定です。

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