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お爺ちゃん、準備をする

次かその次の更新後、1月5日まで更新休ませてもらうかもしれません、その時に誤字脱字等の見直ししておきます。

 部屋に戻って準備をして10分程立つと、準備を手伝いに来たのか琴葉が入ってきた。


 と思ったのじゃが……琴葉は部屋に入って来て、儂の目の前にやってきては何かを言いたそうに見てくる。

 もしかして、参加したいと言い出すのかの? そうだとしたら、なんでと聞きたいの……主に執念の事を。


「百菜1人では心配という事で、千尋さんに頼みこんで……頼み込んで頼み込んで! ようやく許可を得ました!」


「そ、そうだったのね……よく許可もらえたね」


「最初はダメでした……8分間ずっと、粘ってようやくですよ!」


 琴葉は儂に顔近づけながら言うので、少し圧にやられる様に1歩下がってしまう……逆によく千尋が10分で折れたの。

 あの子の名前は、百菜というのじゃな……一応改めて名前を聞いておこうかの。

 琴葉から目線を逸してドアが少しだけ開いているのを見つけて、指名した百菜さん? が顔を出していた。


「あの……鳴様」


「どうしたの?」


「百菜は仕事以外だと、緊張して人の前に立てないんです!」


 百菜さんの方を見て中々入ってこないので声に出すと、琴葉は少し呆れるように呟いた……一応儂と喋っている時も仕事だと思うのじゃが。

 でも普段はそんな感じはしないのにの、テキパキ動いて冷静にメイドの仕事をしてる印象にあるの。

 そんなやりとりしているせいか、全然準備が進まない……。


「鳴、遅いわよ……準備が長いのはしょうがないけど……て何でこんな所で何してるの?」


「す、すみません!」


「あがり症か何か? よくメイドの仕事できてるわね」


 音羽が儂の部屋まで歩いてきて、百菜さんが部屋の扉の近くで立っていて声をかけていた……音羽も厳しめじゃの。

 琴葉に「すみません、すぐ終わらせます」というと百菜さんも「はい」と言って、キリッとして中々終わせられなかった準備をササッとカバンなどに詰めていた。

 音羽はこっちを見て「か、変わってるわね……」と少し、引いていた……確かに儂もびっくりした。


 準備を手伝おうとしたけど、琴葉と百菜さんの間には入れそうにはないくらい、速かった……たまに他に何が必要か聞いてくるくらい。

 音羽と何時集合なのかを話して時間を潰していると、終わったみたいで琴葉がカバンではなく……大荷物が入りそうなバックを持って「行きましょう」と言った。


「私は、澪様の方に行きます」


「お願いします」


「別人みたい……」


 2人の短いやりとりで、百菜さんは部屋を出る前にこちらに顔を向けて一礼してそそくさと去っていった……琴葉もそうじゃが、百菜さんも仕事モードになると性格変わるのかの? という事は千尋もあれいじょうの?

 バッグを持った琴葉と、少し納得した様な顔の音羽共に廊下に出て、玄関まで歩いていくと……マイクロバス? が止まっていた。


「バス……?」


「そうバスよ、流石に人数が多くて普通の車じゃ入りきれないから……いっその事バスにしようかと思って」


「そ、そう? 確かに人数を確認していなかったけど……」


 バスだった事に驚きつつも音羽に言うと返事が帰ってきた……穂村に雫、位堂さんとカナやヒナと指折りで数えても足りないの。

 この体になった時が嘘みたいじゃわい! 少し前にも言った気がするの、よし女子とイチャイチャを楽しんでいこうかの!

 少し音羽と喋っていると、澪が小走りでこっちに来て、後ろから百菜さんがゆっくり歩いていた。


「お姉ちゃん、おまたせ!」


「それじゃ、行きましょ」


「「はい」」


 澪が儂に言うと同時に、音羽が儂らを見て言った……そういえば、運転手は誰だろうとふと思った。

 音羽に「運転手は?」と聞くと「あなた達を何時も乗せてる人よ」と言った。

 あの運転手さんバスも運転できるのかの、凄いの。


「「「「いってらっしゃいませ」」」」


 後ろからメイドの声が聞こえるので、後ろを顔だけ向けて手を振っておく……毎回大げさな気がするが、常連だけどお客さんだからやるのかの?

 バスに入っていくと、琴葉と百菜さんは後ろの扉にバッグを入れていた。

 大型バスは下にあるのじゃが、小さいのだと後ろの物がある? のじゃな。


「どうしたの、お姉ちゃん?」


「これからの事を想像したのかな?」


「そうじゃないけど、小さなバスはあまり見たことなくて」


 椅子に座るための通路で止まっていると気になったのか、言われる……音羽は相変わらずからかってくるの。

 一番右後ろにある奥の椅子に座りながら「音羽さんは変わりませんね」と苦笑いで返しておいた。

 澪は当然の様に儂の脇に座って来て「えへへ、お姉ちゃんと隣の席!」と言いながら笑顔でこちらを向けてきた。


「2人は何時も仲良しですね! はっ、やっぱり百合では!?」


「そ、そんな事は無いと思います……よ?」


 さすがに奥に座ったから琴葉のボケ? にチョップ出来ないの、代わりに百菜さんが突っ込んでくれた? が、少し間があったぞ?

 澪が「百合って何?」と聞いてくるので、どうしたものかの……とりあえず「女の子同士が仲良くすること……かな?」と言っておく。

 すると、澪に笑顔で抱きつかれてしまった……みんなもその様子に少し呆れ気味だった。


「それじゃ向かいましょ、お願いします」


「はい」


 音羽がそう言うと、運転手は返事をしてバスを出した……みんなが待っている場所は何時ものデパートなのかの?

 今日から長い一日になりそうじゃな……。


 そう思った儂は澪の頭を撫で、気持ちよさそうにするのを見て微笑んだ。

次は、12月26日予定です。

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