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お爺ちゃん、宿題をして明日を迎える

ようやく海へ行くくだりに、前置き長くてすみません!

少しいつもの時間より、遅れました!

 笑顔な穂村とぐったりしている雫を家の中に入れて、部屋まで案内していく。


 移動している時に、こっそりメイド達の様子を見ると、ほっとしている様だった……そんなに位堂さん達が来ると気を使っているのかの? 儂が知らない所で色々やっているのかもしれんの。

 そういえば、勉強会の時や音羽の用事でも色々言われたの……少しは気にしないといけないのかの?

 そんな事を思っていると、3人で何やら喋っていた。


「雫が私に黙って鳴と遊ぼうとしてるから、一緒に来たよ~」


「遊びじゃない、宿題をやるといったんだ……遊びたいなら帰れ」


「澪~、雫が冷たい~」


 穂村はやっぱり雫がこっちに来ると知って来たのじゃな、雫は言い放つと穂村は澪に抱きついていた……少し羨ましいわい、儂ももう少し澪や穂村に抱きつきたいわい。

 部屋の前に着くと、澪が「穂村さん、離さないと入れないよ~」と言うと「えぇ~もう少し~」と渋っていると雫に襟に掴まれて、離されていた。

 3人の会話に微笑みながら中に入ると、3人も続いた。


 澪と隣同士で勉強していた為、ノートや宿題の用紙が広がったままだった……少し片付ければよかったかの? でも2人はそこまで気にしないと思うしの。

 2人が来るまで勉強していた位置に座ると、穂村は澪の隣に雫は儂の隣に自然と座った。

 穂村は袋を自分の横に置いてバッグの中からノートを取り出して、雫は宿題の用紙やノートを取り出した。


「私は、ほとんど終わってるから~澪の見てあげる~」


「ありがとう~」


「鳴は、私のを頼む……」


 澪と穂村はそれぞれ始めて、雫は少し申し訳無い感じに言ってきた……本当に勉強苦手なんじゃな、別に儂も宿題やるから問題はないぞ。

 穂村はほとんど終わったって、なんだかんだで普通に凄いのではないかの?


 宿題をやっている時間はのんびりした時間が流れていた。

 途中、穂村が買ってきたお菓子を食べたり、雫がショートしかけたり……澪は笑顔で儂達とじゃれていたりした。

 儂はというと、内心嬉しかったの……だって、こう友達とイチャイチャしてる感じがの。


 宿題を終えた後は3人と色々な話題で盛り上がり、日が落ちる時には2人は帰っていった、儂と澪はそれを見送り今日は楽しい日々だったという話をしていた。



 次の日になり、海に行く当日になった……。


 布団を剥いで体を起こして体を伸ばしながら、ふと気になった……音羽はここに来るのかの? それとも前と店の前に行けばいいのかの?

 と思っていると、琴葉がノックと共にやってきた。


「今日は音羽様がいらっしゃってますよ、早く支度しましょう」


「音羽さんが来ているの?」


「はい、今日のお出かけの事じゃないですか?」


 鏡の前に立って着替え始めていると、琴葉が言ってきたので受け答えをする……音羽が家に来るって事は、送っていくのは分かるのじゃが。

 他のみんなはどうするのじゃろうな? 何も言っておらんし、音羽が何かしたのかの?

 そんな事を思っているとスマホに着信があった、手にとって見ると……メールの様じゃな。


『今日の集まり場所どこ』


 全員からではないが、そんな内容が届いていた……返信するは音羽に聞いてみてからじゃな。

 琴葉と「行くなら是非私を連れて行ってください!」「貴女を連れて行くと暴走しそう」など雑談を交わしながら着替えなどを終える。

 2人で部屋を出てリビングに向かう。


 リビングでは音羽と母の話声が聞こえてきた……何を喋っているんじゃ?


――……そうだったんですか?


――えぇ、お爺ちゃんはそんな人物です。


 何やら儂の話な気がするの、近づいて「おはよう」と言うと、それに気づいた2人はこっちを向いて笑顔で返してくれた。

 音羽を見ると特に焦った表情も見えないが、母は少し言いづらそうにしている……なんじゃ、あまり聞かれたくない話でもあったのかの?

 音羽は母の方に向き直って言う。


「本人はあまり気にしていませんので、特に心配無いですよ」


「何の話してたの?」


「お爺ちゃんは凄いって話」


 儂の問いに、音羽は顔だけ向けて言ってくる……母は特に答える気もないようで、笑顔のまま。

 気になるの、儂の事だと余計じゃ……教えて欲しいの。

 母に「ご飯食べちゃいましょ?」と言われたので、首を傾げつつ自分の席に歩いて行くと澪が座っていた。


「あ、お姉ちゃんおはよう」


「おはよう」


 音羽も含めた食事が始まった……そういえば、聞かないといけない事があったのじゃ。

 音羽に「みんなを乗せたりする場所とかあるの?」と聞くと「遠い人には、連絡してあるわ」と返してきた……そういえば、準備全然しておらんかった。


 食事を終えて、自分の部屋に戻ろうとしたら千尋に止められた。


「鳴様」


「何? 千尋」


「1人メイドを連れて行ってください」


 なんで? という感じに首をかしげると千尋は顔を近づけてきて「何かあったらどうするんですか?」と言いながら更に近づけてくる……そういえば、誰か連れて行けという話じゃったな。

 う~ん、たまには千尋や琴葉では無く他のメイドさんにも頼もうかの?

 千尋は「集合」と厨房のある方に言うと、琴葉も含む5人のメイドが並んだ……琴葉の目がキラキラになっているのは気にしない事にする。


「えっと……貴女は大丈夫?」


「わ、私ですか?」


「不満ですか?」


 儂の問いかけに驚いた様子だった、千尋はにらみながらメイドに尋ねていた、そういえば名前は……聞いてなかったみたいだの。

 これを機会に全員のメイドの名前を知りたいの。

 メイドは「い、いえいえ何時もは千尋さんか琴葉なので……」と言いながら弁明していた……確かに、そうなのじゃが、と思っていると琴葉ががっかりしていた。


「それでは、鳴様と澪様をおねがいします」


「おねがい」


「わ、分かりました~」


 そうして準備するために自分の部屋に戻っていった……音羽が少し呆れた様に見ていたのは気にしないがの。

次は、12月23日予定です。

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