お爺ちゃん、着替えさせられる
複数人書くのって、難しい(自業自得です)
儂達は、音羽の店で話を聞いていた。
音羽は儂達を見て、うんうんと頷いている……何か服を着せるのは分かるのじゃが……何故そんなに人数が必要なのかくらいは聞かせてほしいの。
そして何やら呟いている……「うん、サイズも多分問題ないし、後は……」と小声で儂達が横に並んでいるのを、行ったり来たり。
なんか……儂の目の前に止まって、ニコッとした……すごく嫌な予感がするぞ。
「それじゃ、鳴……脱いで」
「それじゃ……ってなるわけない!」
「ダメだったか、ノリで脱いでくれるかと」
一瞬迷ったぞ、じゃが……流石に男性がいるからの、女性だけなら構わな……くもないが普通に嫌じゃ。
抵抗とは別な、そうあれじゃ……脱いで視線を受けるのが嫌じゃ、春からすごく受けてたからの。
何でみんな少し安心した様な、表情をするんじゃ! 儂はどんな時でも、普通じゃぞ。
「まぁさっきのは冗談としても、男手は必要だから……レラ~」
「どうしたんですか? 音羽さん」
「何時もごめんね、急に呼び出しちゃって、男手欲しいでしょ? なら使って!」
呼びかけに答えるように、扉を開けて入ってきた……レラと呼ばれてた女性は「いいんですか!?」と言って喜んでいた……荷物でも任せていいのかの? 普通こういうのは、ダメなのではないか?
儂の方を見て「何か言いたそうね、大丈夫よ、運ぶのは多分お店に関わりの無い物だから」と言った……ならいいのじゃが。
原野くんは「わかりました」と言ってレラさんに付いていった。
「原野ご愁傷様! あはは!」
「そういうこと、言わない」
「羽田さんは変わりませんわね」
付いていく様子を見て、笑っているのをカナと位堂さんに言われてる……これはこれで、面白いのじゃがな、澪は音羽と「今回はどんな服なの?」「それはね……」という少し気になる話をしていた。
ヒナは穂村と雫に「2人って何時も一緒にいるイメージあります」と聞いてるのを答えていた。
澪と音羽の方に向かって歩いて、これからどうするのかを考えねばならんじゃろ?
「そろそろ本題を行きましょう」
「そうね、忘れてたわ」
「しっかりしてください」
問いかけると帰ってきたが……忘れてたとか言っておるぞ! あの数秒で忘れるのものかの……いや確かに儂も年をおうにつれて、物忘れが酷かったがの。
音羽は「ちょっと待っててね、衣装を持ってくるから」と言って、部屋を後にした。
ここで試着するのじゃな……儂は特に問題は無いが、誰か来たら問題があるんじゃないかの?
「花咲って入院長かったけどどうしたのよ?」
「いきなりどうしたの?」
「みんなより入院の期間、長くて羨ましかった!」
羽田さんは儂に、凄く悔しそうに見てくる……あれは本当の重症じゃったのじゃがな、今思えばあの時の事は懐かしいの……この体に興奮して鼻血出すとかの。
そうじゃった答え無ければの、別に友達じゃから言ってもいいじゃろ。
穂村と雫がこちらを見ていたが、そちらに儂は微笑み……羽田さんに視線を向ける。
「実はね……」
特にもう隠す必要も無いからの、旅行の時の事故と儂がやった経緯を話す。
すると「なんだ~、それならしょうがない」とのんきな声で感想を言ってくれた。
確かヒナとカナは親から聞いたとか言ってたの、穂村は何時知ったのかの……言ってた様な言ってないような?
「あら、何の話かしら?」
「事故の話」
「物騒な話ね、最近事故増えてきたから、気をつけなさいよ」
音羽が服がかかった、ハンガーラックを2人の従業員に運ばせながら入ってきた。
何を話をしていたか気になったのか、聞いてくるので答えると、簡潔過ぎて伝わらなかったようじゃの……じゃが実際、最近事故が増えてきて危ないの。
従業員は部屋のホワイトボード前に横に4つ並べたら、儂達に一礼して部屋を後にした。
「ここに並んでのを見て分かると思うけど、夏! 夏といえば水着よ!」
「嫌がるって、やっぱりこの事だったの……」
「当たり前じゃない! 言ってすぐに理解出来る物だからね」
4つのハンガーラックを見て、並んでるのは水着……だけでは無いのじゃが、メインは水着のようじゃの。
じゃが……なんでスクール水着などがあるんじゃ? 確かに、体型として着れる人はいるかもしれんが。
いや、大きささえ合えば誰でも着れるのじゃがな……似合うのは……言うと、睨まれそうじゃが。
「さて、鳴……着替えましょうね」
「なんで私が掴まれてるの!? 穂村も掴んでるし」
「えぇ~、だって面白いじゃん~」
雫は止めるのを諦めた様に見ている、カナやヒナは澪と「スクール水着ってよく着るよ~」などの話をして、位堂さんと羽田さんは「あなた、毎日落書きしてるわよね」「嫌がらせしてるんだよ~」と言う話をしている。
全員儂が掴まれてるのは、気にしないのかの!? それにしても水着か……水着はいいの、体のラインがはっきり見えるからの。
「い~や~」
「ほらほら、脱いだ脱いだ~」
そう言いつつ、少し嬉しいのは言わないがの……音羽が「そう言いつつ嬉しかったりしない?」と小声で言ってくるのを「そ、そんな訳無いです!」と反論だけはしておく。
否定しなかったら、何思われるかわからないからの……あっという間に、着ていた服を脱がされ、下着が露わになると。
みんな話を中断してこっちを見てくる。
「やっぱり、花咲さんのスタイル凄い」
「私の体が自信無くなりますわ……」
「せ、せめて更衣室で……」
ここまでみんなに見られるとさすがに、恥ずかしいぞ? そう思って恥ずかしがっていると2人の手が下着を剥ぎにかかってきた。
剥がされ、無理やり水着に着替えさせられた……鏡は無いのかの?
というか、着替えたの儂だけじゃないかの!? 他の人は着替えんのか? これじゃ、着替えさられ損じゃ!
そんな事を内心思いつつ、儂は「みんなは、着替えないの!?」と叫ぶんだ。
すると、音羽はついでの様に……全員に水着を配っていた、儂だけ扱い違くないかの!?
次は、12月11日予定です。




