表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/53

お爺ちゃん、テスト結果を見る

今回は文が多め? です。

 先生が入ってきたため、位堂さんは自分の席に戻っていった。


 テストの結果を知っている先生は、にこやかになっているのが分かる……何があったんじゃろうな。

 教卓の上にドサリと置くと、先生は「今日は追試の者がいますので、その方は覚悟してください」と言って切り出した。

 記憶によれば、テストの返しだけみたいだの……点数が分かるからいいと思うのじゃが。


「さて、1番点数低い人から順に配っていく……間違い無く最初に配られた奴は追試だ」


 先生が名前を呼ぶ「遠藤!」と叫んで「くっ今回はダメだったか……」遠藤くんだと思われる人は、唇を噛み締めながら歩いていく……そんなに、悔しいものかの? いや、休みが無くなるんじゃからな、悔しいかの。

 それから順を折って、名前を呼ばれては追試を受ける者と、点数が低くてがっかりする者がいた。

 全然呼ばれないの……点数順と言ってたからの、最後になるかもしれんが。


「次、位堂!」


「……負けましたわ」


「ん? 誰かと勝負してたのか?」


 位堂さんが呼ばれた瞬間に呟いた一言に先生が反応したが、位堂さんは「な、何でもありませんわ!」と返すだけだった。

 教師は何かに気づいた様で、少し笑った。

 位堂さんが席に戻ると、次の人を先生が呼ぶ「次は、花咲!」と言われたので歩いて行く。


「文句無しの100点だ……何時もはもう少し低いのにどうしたんだ?」


「勉強しましたから」


「そ、そうか……」


 何故か、顔を背けられてしまったが……まぁいいじゃろ。

 100点か、ミスも無かったしいいんじゃないかの……まぁ儂の知識ではなく、鳴の知識じゃがな。

 もう少し儂の知識を生かしたいぞ! 色々あるぞ、走る時に腰を悪くしない方法とかの……これ使わんの。


 そのまま席に戻ろうとすると、周りのクラスメイトから少し変な目線を受けた……疑うような物と信じられないという感じの物だ。

 少し、不快な目線じゃが……目立ってしまったのはしょうがないの、諦めが肝心ということじゃ。

 特に気にしないようにして、席に座ると。


 配られたのは、各教科の答案用紙……あの先生は自分の担当教科の点数で、配ってた順番をかえておったのかの?


 授業はせず、先生はそのまま何もするでもなく、椅子に座って息を吐いていた。

 点数をパッと見ると、全部100点の数字が見えた……これ普通に考えて凄い事じゃないかの? じゃが、不正したと言われてもおかしくはないの。

 1人でそんな事を思っていると、穂村と雫、位堂さんが歩いてきた……授業中なのにいいのかの? と思ったが……周りも話をしに出歩いているから問題ないの。


「どうだったの~?」


「特に問題なかったです」


「うわ~……なにこれ、全部100点じゃない~」


 穂村がテストの解答用紙を広げてあるのを見て、驚いていた……流石に儂も驚くわい。

 位堂さんもそれに少し引き気味だった……雫は「鳴ならありえるとは思った」と口にしていた。

 普段は手加減しておるからの……別に深い意味は無いみたいじゃが、流石に満点だすのはやりすぎたかの?


「授業はこれで終わりなの?」


「そうみたいだね~、まぁよくあることだし、いいんじゃないかな~」


「そうですわね、あの先生は適当な事で有名ですし」


 位堂さんもそれには同意のようじゃの……そういえばみんなはテストどうじゃったのかの?

 みんなに顔を向けて「みんなはどうだったの?」と言うと、雫は少し誇らしげに「全科目、赤点は回避した!」と言ってる。

 位堂さんは「全部90点台ですわ」と……穂村は「私は70点台だよ~どうでもいいからね~」と言っていた。


「みんなそれなりに頭良かったのね」


「雫は、赤点阻止出来ただけ頑張ったよね~」


「うるさい、まぁ……鳴がいなければ難しかったが」


 その後はテストの話は何処かに置いたように、話題から抜け……休みの日どう過ごすかを話していたり、音羽の電話の事を話たりした。


 鐘が鳴ったため、授業が終わった。


 次は終業式になるため……それぞれ体育館に集まるように歩いて行く。

 儂達は、のんびり話をしながら歩いていくと……カナさんとヒナさんが横に並んできた。


「テスト、どうだったの?」


「それは私も気になる」


「鳴は、全科目100点だよ~どうだまいったか!」


 肩に手を置きながら、儂の横から顔を出して言う……なんで穂村が誇らしげなのか気になるがの。

 2人共「すごい……」「私尊敬します!」と褒めてくれたので「そんな事ないですよ」と答えた。

 雫は位堂さんと「放課後、落書きを消すのか?」「えぇ、そのつもりですわよ」と言って、登校の時の話をしていた。


 歩いて行くと体育館の中は、全生徒が集まっているため……ギッチギチに詰まっていた。

 人が一杯いすぎて、熱がヤバイの……これ倒れる人が出るのではないか?

 下は見えないが、上には人の届かない様な高さに、バスケのゴールが一定の距離を置いて、何個も並んでいて……目の前には教壇とその上にはマイクが乗っていた。


「凄い人……」


「鳴は倒れないようにね~?」


「分かっています、大丈夫ですよ……多分」


 マイクのテストで『あ~、テステス……』という声が聞こえた後『これから終業式を始めます!』と切り出した。

 そして長い終業式が始まった……。


 校長先生が「今年の……」とかで30分ほどの時間を取っていたり、立っている人を見ると、眠たそうにユラユラ揺れていたり……少し意識が薄く危ない人もいた。

 後は各話もあって、国家やら校歌を歌ったたりしたの。


 終業式が終わった頃には、気分が悪くなりかけていて危なかった……終業式って、こんなに疲れるものなんじゃな。

 全員はやっと終わったという感じに、教室へそれぞれ戻っていった。


 その後は、ホームルームをして放課後になった。

次は、11月29日予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ