お爺ちゃん、夏休みの予定を考える
少なくても感想は嬉しいですね。
後、ネット小説大賞から感想貰いました。
今日は終業式じゃったな……琴葉と支度を整えながら、考えてみる。
夏服も凄いボリュームで何より……そういえば、琴葉は知っておるのか? 儂が中身が違うことを。
何も聞いてこないので知らないのかの? それとも知ってて話かけないのかの?
「どうしたんですか、お嬢様?」
「いえ……母から、何か私の事聞いてない?」
「聞いてないですね……はっ! もしかして……」
琴葉はそう言って……儂の胸を掴んで「バスト上がりました?」と言ってきたので、チョップをかましておく。
何時もの様じゃな、琴葉は「……前より痛いです、お嬢様」と言ってきた。正直、自業自得じゃ……まぁ起こる事でも無いからの。
「あ、もしかして気にしてるの中身が違うからですか?」
「うっ……そうなんだけど、いいの?」
「お嬢様は、お嬢様じゃないですか! それは変わりませんよ!」
儂の顔を覗き込むように言ってきた。
本当にいい人達ばかりじゃの……被害妄想かもしれんが、あなた誰なのよ!? など言われて、追い出されてもしょうがないと思ったんじゃがの。
という事はメイド達全員知っておる事なのかの? それで付き合ってるなんて、涙ものじゃの……老体には嬉しすぎるぞ。
「そういえば、今日で学校は休みに入りますね!」
「えぇ……どうしたの?」
「夏ですよ! 夏といえば海、そして水着ですよ!」
そうじゃったな! 海に行けば、水着の女性たちがおる! そして儂も着るよう……これは一大事じゃ!
琴葉は続けて……「出来たら最初に見せるのは私に……じっくりみるので」と言ってくる、チョップはいれておく。
頭を再度擦りながら、こちらを見てくる。そういえば、音羽の所で色々された時に着た様な気がするの……。
「あ、でもお嬢様……暑い所苦手でしたっけ、今は大丈夫そうな気がしますけど」
「そうね……マシになったけど、まだ少しダメかも……」
「海に行く際には、メイドの1人は連れて行ってくださいね!」
それ琴葉が行きたいだけじゃないかの……少しワクワクしてる声なのが証拠じゃ。
でも、学校で少し危なかった時があったの……穂村と雫に助けてもらってなんとかしのいだが。
校外だし、誰か連れていくのが一番かの……。
話し込んでいると、ノックと共に千尋が「遅いですよ、澪様がお待ちです」入ってくる。
「あ、ごめんなさい……明日から夏休みだから、どこに行こうかで話し込んじゃったの」
「そういうことは、前もって言ってください……メイド達も心配してるんですよ?」
少し心配そうな顔をして、儂に言ってきた。そうじゃの……だが一番心配してそうなのは千尋じゃないかの?
喋りながらも支度をしていたので、そのままカバンを持って学校に向かおうかの。
部屋を出ると、琴葉と千尋が脇に並んできた。
「どうしたの?」
「お嬢様が生きていてよかった、と思ったんですよ」
「そうですね、私達の主人なんですから」
2人に顔を向けながら、聞くとそんな言葉が帰ってきた。
そう言ってもらえると、儂も頑張って生きた意味があるわい。
そんな会話をしつつ玄関に出ると……澪がこっちに走ってくる。
「お姉ちゃん!」
「待たせちゃってごめんなさいね」
抱きしめた後で、儂の胸で頭を撫でられてる澪が「大丈夫、お姉ちゃんがいるもん!」と言ってくれる。
話聞いていたわけじゃない筈じゃが、そういう話をした後は嬉しいの。
運転手を待たせているため、琴葉と千尋に手を振って学校に向かう。
道中は澪と「夏休みだね!」という話しをしながら、中学校に送り。
運転手と話ながら、高校まで「夏休みはどう過ごすんですか?」と言う話をしていた。
高校に着くと、何時もの場所に2人と……もう1人、位堂さんがいた。
運転手に「言ってきます」と言って、車から降りると3人に向かって顔を向けた。
「穂村、雫、位堂さんおはよう~」
「「「おはよう~(ですわ)」」」
位堂さんは試験勉強の時から、何故かここに来るようになった。
儂としては友達が増えて嬉しいのじゃが……どういう心変わりかの? 態度も前と変わって……。
「鳴さんは、夏休みどう過ごすんですの?」
「う~ん、琴葉が海とか言ってたから……天気の良い日にでも行ってみようかなって」
「また、倒れそうにならないなら構わない……心配するのはこっちなんだから」
刺々しい言葉使いではなく、柔らかい物に変わってたし……雫は、少し前にあったこと気にしているようじゃの。
穂村は「鳴の体は、頑丈そうでもろいよね~」など言っている。
そんな話をした後、遅れると困るので歩きながら喋る。
「海なら近くにありましたわ! そこにでも行きましょう、ですが……予定はどうするんですの?」
「その内でいいんじゃないの?」
「アバウトですわね……」
今日思いついた事なんじゃから、しょうが無いと思うのじゃが……。
ヒナやカナにも声をかけてみようかの、だいぶ儂も賑やかになったものじゃ。
そんな事を話していると不意にスマホがなって……音羽からじゃった。
「はい、もしもし」
『あ、鳴……今じゃなくてもいいんだけど、少し体貸して欲しいんだけど』
体を貸してくれってどういうことじゃ!? 何か嫌な予感がするんじゃが……位堂さんは「誰からですの?」と聞いてきたので「音羽さん……前、位堂さんが買い占めようとした所」と言うと……少しバツの悪そうにした。
『お友達も、5人くらいいたら私の店に呼んで欲しいんだけど……』
「予定は無いですけど……何をするんですか?」
『それは、内緒……言ったら絶対逃げると思うし』
逃げる前提なのじゃな!? 確かに、着せ替えさせられた時はぐったりしたが……この体のプロモーションが良すぎて少し楽しんでおった。
そして『それじゃ、前もって電話くれれば予定は合わせるからお願いね』と言って……一方的に切られた。
終業式後の夏休みが疲れそうな気がしてたぞ……。
次は、11月23日予定です




