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お爺ちゃん、夏服に着替える

 あれから問題無く時間が進んでいった。季節は春から夏になり……衣替えの時期になった。


 等々この季節が来てしまったのか……!

 儂は自分の目の前にある制服の夏服を手にとって、ワナワナしている。

 考えて見れば、夏服というのは薄着……そして、この体で着るとどうなるというのか。


「どうしたんですか、お嬢様?」


「い、いえ……何でもない」


 そう言って、何時もの琴葉と一緒に着替えをする。着替えるのに、興奮はしなくなってきたが……こ、これは……!

 儂は鏡を見て思った。エロいぞ! 確かに、裸とは違うとは言え。夏服の胸元から見えるのは、破壊力が強すぎるぞ! これに汗をかいたら上せて倒せそうじゃ。


「お、お嬢様!」


 琴葉にいきなり手を掴まれ、こちらを向かさせられる。すると、琴葉は……。

 なんじゃどうした、もしかして。何か忘れてる所あったかの?


「エロいです!」


「あ、ありがとう?」


「ですから、胸元のボタンを1つずつ外して……」


 儂はやり慣れた手つきで、琴葉にチョップをかます。

 このやり取りも見慣れたと思ったけど、この琴葉は何時もこんな感じなので何回目かの?


「ほら、澪が待ってるんだから行こう」


「は、はい……他のメイド達も言いそうですよ」


 そういうと、学校に行く準備をしてバックを持って……琴葉と共に、廊下を歩く。

 途中歩いているとメイド達に挨拶しながら、いると。メイド長の千尋にあって挨拶をするために近づくと。


「千尋、行ってきます」


「あの、お嬢様……上に何か羽織った方がいいかもしれません」


「え? どうして?」


 挨拶を返さないで、千尋はどうしたのだろうか……。やっぱり何か変な場所あったかの? メイド達もびっくりして千尋を見ているし……。あ、でも賛同の頷きだった。

 やっぱりこのスタイル、ヤバイのではないかの?


「その……お綺麗すぎて外が危険です」


「ですよね! この姿は他の人見せるべきではないです!」


 他のメイド達もうんうん頷いている。でもどうすればいいんだろうか……。儂こういうの詳しく無いからの。

 千尋も困った様子だが。


「今日行ってみれば分かるでしょう、いってらっしゃいませ」


「え、えぇ……行ってきます」


 儂は、下に降りて澪が待っている玄関に向かう。

 玄関に出た時に、こちらを見つけた澪が走ってきて抱きついてきた。それを頭を撫でる。


「ほわぁ~、それにしてもお姉ちゃん今日から夏服なんだね」


「そうよ、途中メイドに止められたから。少し遅れちゃった」


 胸に頬を擦り付けて、そこから顔上げるとそう言ってきた。儂はメイドで止められたことを言うと澪は「当たり前! お姉ちゃんのその姿は反則だよ!」と胸を張っていた。そこまで言われると、愛らしく見えるの。


「鳴様、澪様。そろそろお時間が来てしまいますので、お乗りください」


「あ、ごめんなさい」


「ごめんね」


 運転手とやり取りしている内に、澪も運転手さんと仲良くなっていた。

 澪にどうやったの? て儂が聞いたら「それはね~、内緒!」と言われ「気になる~」と返したけど結局教えてもらえなかった。


 帰りに澪の中学に寄った時思ったのか。母に「お姉ちゃんと一緒に登校したい!」と言った要望が通り、澪の中学に送ってから儂の高校に向かうという形になった。


「澪様は鳴様がお好きなんですね」


「だって、優しいもん!」


「ありがとう」


 儂は笑顔でお礼を言う。中学に着いて「行ってきます~」と言って送った後、運転手さんに聞いてみる。

 前はこんなに明るい子じゃなかったかも。という事を。


「澪最近元気ね」


「鳴様が事故に遭って、心配した結果じゃないでしょうか。でも……最近は本当に心から嬉しそうで」


 そんな話をしていると、高校近くに着く。何時もと同じ、少し離れた場所に車を止めた。

 儂は「行ってきます」と言って。ドアを閉めて、歩きだす。すると儂を待っていたのか、桐花さんと沼田さんが小走りで走ってきた。


「あ、鳴~」


「おはよう、鳴」


 あの1件から、お互いの事を名前で呼び合う事にした。これからも仲良くしていけそうだったからの。

 その事について2人は「私は何時言おうかと思ってました」「私は~、さり気なく呼ぼうかと」と言っていた。

 沼田さん……穂村は何時もと変わらなそうじゃな。儂の夏服を見て、ニヤッとした。


「相変わらず鳴が着ると、エロくなるんだろうね~。そうだよね、雫」


「失礼だろう、まぁ……確かに不純な感じはするな」


「酷い! 私はただ着た、だけですよ」


 2人は顔見合わせると「だって」というと。2人揃って「そのスタイル(のせい)だから」と言った。

 桐花さん……雫は最近、敬語だったのが段々取れてきた気がする。


「おっとっと、そろそろ危なくなって来そう。行こうよ」


「そうですね、行きましょう」


「お前らが喋っていたのだろう」


 溜息付きつつ、雫も一緒に横並んで歩いた。儂が真ん中で、左に雫、右に穂村が並んでる。

 歩いていると、みんな夏服になっていた。視線は何時もと同じように注がれていた。相変わらず見てくるの~、何度も言うが儂は男に興味は無いからの!


「どうしたの~」


「視線が前より多い気がする……」


「ホームルームまでの辛抱だ。もっとも何時ものことだろう」


 穂村も雫も酷いの。まぁ儂としては横から並んでいると、可愛い子が横に2人も! 凄く幸せじゃ……暑すぎるほどでは無いからの。凄く眼福な光景じゃ。


 そう思って、儂等はその後。教室まで注目を浴びていた……勿論、みんな視線は胸の方に行っておったがの。

10月16日予定です!

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