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目覚めたら地下室!?~転生少女の夢の先~   作者: そらのあお
出会い
44/83

試作品

43話目です。

話し合いが終わり、それぞれ準備のために行動を開始した。

帰る時に、エヴァンの背中が哀愁に満ちていたが気にしないでおこう。

私とアルは私の部屋で作業をする事にした。

ライリーとオリビアは準備を手伝うためここにはいない。


「ネックレスはチェーンがいいかな?紐がいいかな?」


「まず宝石をいくつか加工して、それに合わせて考えてみる?」


「いい考えだね。さっそく、やってみようよ」


2人それぞれ、さっきの要領で形を変えながら加工した。

しばらくして、作った物を並べてみた。

宝石の形は丸い物から四角や円筒等もあり、大きさも様々で種類も多い。


「ふぅ~これくらいでいいかな?」


「そうだね。装飾はどうする?」


「う~ん……ちょっとやってみていい?」


「うん」


私は前世の装飾品を思い出しながら作ってみた。


(アンジェラさんなら、エメラルドかなぁ……これにミスリルの台を作ってから)


メイソンに教えて貰ったようにミスリルに魔力を通していく。


(えっと、宝石に沿って柔らかく柔らかく……薄く伸ばして、形を合わせて……できた!あとは小さいエメラルドとダイヤも同じようにして、枠は……ハートにしようかな)


出来たのは、ミスリルのハートの中に丸いエメラルド、ハートの上の部分に小さなエメラルドを1つと、その両脇に小さなダイヤが1つずつ付いてるペンダントトップだ。


「どうかな?アル」


「へぇ~初めて見るデザインだね。もしかして、前世のかい?」


「うん!駄目かな?」


「駄目なんかじゃないよ!宝石の装飾はフェリが考えたので作ろうよ」


「いいの?じゃあ考えてみる」


それから他の物も作り、いよいよ付与をする事になった。


「付与は魔法を込めるんだよね?」


「そうだね。何にしようか?前回は堕胎薬だったから毒物無効はいるよね」


「直接危害を加えられた時ように、回復系とか防御系も入れたいよね」


「あとは……隠匿とか入れたら、お腹が大きくなってもバレないんじゃない?」


「それいいかも!あっ、通信とかできれば直ぐ知らせる事ができるよ」


「ならペアで作って、相手にも付けてもらわないとね」


「あ~そうかぁ」


ああでもない、こうでもないと言いながら、「心眼」を使い許容量を越えないように付与していった。

付与した後、宝石の中に星のような光が宿っていて気になったが後日、メイソンに見てもらう事にした。

いちいち鑑定して、付与した効果を確かめなくていいように、装飾品の種類別に効果を分けることにした。


ネックレス……毒物無効

指輪……防御

ブレスレット……位置把握

ブローチ……回復

髪飾り……隠匿

イヤリング・ピアス……通信

カフス……録音


「メイソンさんに見てもらわなくちゃ」


「明日、来るらしいよ」


「せっかくだから、皆の分も作りたいな。オースティンさんたちに何かあったら大変だし、お父様とお母様にもプレゼンしたいな」


「そうだね。もう少し頑張ってみようか」


「うん!」


追加で、男の人が付けても可笑しくないデザインで作ってみた。

私とアルは、忘れていたのだ。

さんざん皆に‘常識がない’と言われていた事を……もし覚えていれば、この場に他の者がいれば、あんな事にはならなかったのかもしれない。


数時間後、ライリーとオリビアが夕食のために呼びに来た。

家族で夕食をとり、部屋に戻ると今日は疲れていたので直ぐに寝て、朝起きるといつもと同じようにアルがいた。


「おはようフェリ」


「……おはようアル」


目を擦りながら挨拶すると、ちょうどオリビアがやって来た。


「おはようございます。フェリーチェさ……ま!?」


「おはようございます」


「おはよ~」


「アルベルト様!?何故こちらに?」


「ここで寝たから」


ビックリして固まるオリビアの質問に、アルはニッコリ答えた。


「……そうですか」


オリビアが諦めたように言うと、今度はライリーがやって来た。


「オリビア、アルベルト様を知らないか?部屋にいらっしゃらないんだ。寝た形跡もないし」


「ライリー……アルベルト様ならこちらにいらっしゃるわ」


「え?」


「ライリー、おはよ~」


「おはようございます」


部屋の中から挨拶するとライリーが部屋に入ってきて、目を丸くして挨拶した。


「……おはようございます。アルベルト様、フェリーチェ様」


その後、アルは部屋に戻りお互い身だしなみを整えてから、朝食に向かった。

すでに、サマンサとクロードは席についており、私たちが席に座ると食事を始めた。


「そういえば、昨日は何をしていたんだ?魔力を感じたが」


「え!?特に何もしてないです」


「そうなのか?」


ジッと見られ、目を泳がしているとアルが助け船を出した。


「魔力操作の練習をしてたんだよ。大事な事だから」


「確かに大事な事だな」


「偉いわねぇ。でも、新しい生活に慣れるまでは無理しては行けませんよ」


「「は~い。お母様」」


「さて、そろそろ王宮に行ってくる。サマンサ、あまりはしゃいで2人を連れ回すなよ。午後からメイソンが来るらしいからな」


「もう!分かってますよ」


クロードが仕事に行くので、玄関に移動して見送りをした。


「行ってくる」


「お気をつけてくださいね」


「「行ってらっしゃい」」


クロードはサマンサの頬にキスし、私とアルの頭を撫でて馬車に乗り王宮へと出発した。


「フッフッフ……さぁアル、フェリ、買い物に行きますよ!」


「「……は~い」」


直ぐに馬車が来て、買い物をするために出発した。

その後、服屋、雑貨屋、子ども用品店など、たくさん回り帰ったのは昼だった。


「あ~!楽しかった!」


「「疲れた~」」


少し休憩してから、昼食をとりメイソンが来るのを待っていた。

読んでくれてありがとうございます。

次回、「使ってみよう」です。

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