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目覚めたら地下室!?~転生少女の夢の先~   作者: そらのあお
禁忌の子
17/83

ユニークスキル

17話目です。

私たちが向かってる途中で、先に救援要請に行った5人が合流したみたいだ。


{チェイス、戻ったみたい}


{分かった}


チェイスの雰囲気が張り詰めてきて、思わすチェイスの服を掴んでる手に力が入った。


{大丈夫だ……上手く行く}


{うん}


話してるうちに獣人たちが見えてきたので、チェイスは残していたライルとロイに念話で指示を出した。


{ライル、ロイ、聞こえるな……今から何が起きても冷静に対処して俺たちに合わせろ……いいな!}


{りょ、了解です}{了解しました}




{……チェイス……そろそろ行くよ}


{分かった……お前は予定通り動いてくれ}


{うん}


私は転移でカルロスさんたちの元に戻っりガイスたちの事を伝えた。

相手の人数が多いのでカルロスとイーサン、リアンも行くことになっている。

守る人がいなくなるが「障壁」(バリア)を張っているので何かあれば念話で連絡してもらい「転移」(ワープ)で戻ることになった。


「そうか……行くぞイーサン、リアン」


「「ハッ!」」


私たちが行くのをレオーネが止めた。


「待ってくれ!僕も連れて行って欲しい」


「危険です!レオーネ様」


「分かっている……でも、どうしても自分の目で確認したいんだ……頼む」


カルロスは厳しい視線をレオーネに向けたが、レオーネは真剣な目でカルロスを見返し引かなかった。


「……分かりました。但し、俺たちの指示には必ず従って下さい。よろしいですね」


「もちろんだ……ありがとう」


話がついたので、チェイスたちの近くに転移したら、ちょうどガイスがチェイスに斬りかかるところだった。

私が急いで「障壁」(バリア)を展開する前にカルロスが防いだので、「時空障壁」(エターナルバリア)に切り変えて周りに展開した。

カルロスがガイスの相手をしている間にイーサンとリアンが他の4人を倒していた。


(王子の護衛なだけあって強いなぁ)


ガイスは、他に監禁されている獣人を盾にしようとしていたが、念話は「時空障壁」(エターナルバリア)に阻まれ届かない。

ちょうどライルとロイがレオーネ様の元に来たので、私はガイスの前に立つことにした。

念話が届かない事でガイスに焦りが見えたので、王子や家族を盾にする事は出来ないと追い込む事にした。

しかし、レオーネが表れてなおガイスはしゃべろうとせず、チェイスたちは尋問するためにレオーネを戻した。


{おい、お前も戻ってろ}


チェイスから指示がきたが、私は少し考えチェイスとカルロスを手招きした。

2人は直ぐに近付きしゃがんでくれたので、私の考えを伝えた。


{念話で伝えるので頷くフリしてください}


2人は頷いた。


{さっきも言いましたが、時間はかけられません。朝になり食事を運んでくればバレます}


{そりゃそうだが……どうするんだ嬢ちゃん}


{私のスキルを使います}


{{スキル?}}


{チェイスは知ってる……体験してるよ、地下室で}


{?………っあれか!}


{どういう事だチェイス}


{あぁ、こいつを持ち上げた時いきなり力が抜けたんだ……後でステータス確認したらHPとMPが減っていそうだな。}


{なっ、本当なのか!?}


{とにかく、私に合わせてね!余裕の態度で宜しくね!}


そう言って私はガイスたちに近づいた。


(今からガイスたちに使うのは、ユニークスキル「生命吸収」ライフアシミレーション……本当はチェイスたちの前で使いたくないけど)


私は迷いを降りきるように、ガイスへ話しかけた。


(まずは、ガイスを気絶させる……他の4人なら口を割るだろうから)


私はガイスの額に手を当て、スキルを発動しギリギリまで吸収した。

ガイスが気絶すると、死んだと思ったのか4人がしゃべりだした。

後は2人に任せ私は少し離れた場所に移動し、先程言われた事を思い返した。


“化け物”


(私には便利なスキルだけど、向こうにとったら恐いよね……生命を吸いとられるんだから……チェイスたちもきっと……)


私は涙が出そうになったので、うつむき唇を噛み締めたが、それをチェイスとカルロスが見ていたのに気付かなかった。

どうやら、黒幕などの話を聞けたようなので4人もガイスと同じように気絶させた。

これで起きても、抵抗する力は出せないはずだ。

ライルとロイがこれまでの経緯を聞いてきて、チェイスが話し、私にも振って来たので、大まかに話した。

話終えると、ライルとロイがこちらを見た。


「それにしても、その歳であれだけの魔法が使えるなんてな」


「そうですね。ガイスたちを気絶させたのはスキルだと聞いたのですが、どういったスキル何ですか?」


私はロイの質問に答えを詰まらせた。


「あのっあれは……」


(どうしよう……答えた方がいいのかな)


その時、大きな手に頭を優しく撫でられ上を見上げると、優しく笑うチェイスがいて私は目を見開いた。


「ロイ、他人のスキルを詮索するのはルール違反だぞ」


「チェイスの言う通りだロイ。嬢ちゃんのおかげで情報が聞き出せた……それでいいだろ?」


2人の言葉に、また涙が出そうになりうつむいた。


(2人ともスキルのこと知ってるのに……)


「隊長、カルロスさん……そうですね……すいませんでした」


そう言ってロイは私に頭を下げたので、気にしてないと伝えた。

そろそろ戻ろうと話していると、何かが聞こえてきた。


「―――長!!――した!!」


「ん?」


私がキョロキョロしていると、チェイスが深い溜め息を吐いた。


「はぁ~何であいつは……頭が痛ぇ」


他の3人もやれやれといった感じで頭を横に振っていた。

彼等には、誰なのか分かっているみたいだ。

段々と近付きはっきり聞こえるようになると、私も内心呆れてしまった。


「隊長!!ただいま戻りました!!」


そう、バルドたちが戻ってきたのだ。

読んでくれてありがとうございます。

次回、「帰還」です。


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