プロローグ
初投稿です。拙い文章ですが、宜しくお願いします。
プロローグ ~
今日は私、月野小夜にとって重要な日だ。
私は小さい頃、親に捨てられ孤児院で生活していた。
孤児院の院長、月野玄をお義父さん、奥さんの月野静をお義母さんと呼び、隣を歩いてる親友の月野灯や、他の兄弟姉妹と共に大切に育ててもらったの。
孤児院は、都会から離れた場所にあって、自然がいっぱいで、よく皆で駆け回ってたなぁ~近所の人達も、親切にしてくれてたしね。
でも、近くに病院が無くて、行くのに2時間も掛かるのには本当に困ってたんだよ。
だから、少しでもお養父さん達の力になるために、医者になって孤児院の隣で開業するのが、私と灯ちゃんの夢になったの。
今日は夢を叶える為の第一歩になる、医大の合格発表なんだ。
「う~緊張するな~灯ちゃんは緊張しないの?」
「今さら緊張してどうするのよ?今日は結果を見るだけじゃない」
「だって~」
「やれる事やったんだから、あたしは合格してるわよ!でも、小夜はどうかしらね~あんたって肝心なとこでドジるから……」
「ひっどいな~私だってちゃんとやったよ!」
「はいはい。ほら、着いたわよ」
大学に着くと、合格発表を見に来た人達でいっぱいたったので、私達は別れて自分の番号を探してた。
しばらくして、灯ちゃんが私の方へ歩いてきた。
「小夜、どうだった?あたしは当然合格してたけど」
――ポロッ――ポロポロッ
私は、灯ちゃんの言葉を聞いて涙が出てきた。
「えっ、何泣いてんの!?まさかっ」
「あったっ……あったよ~灯ちゃ~ん……ぐすっ…これで、2人でっ……夢が叶えられるねっ」
「まったく、びっくりさせないでよねぇ……だいたい、まだ合格しただけなんだから、これからしっかり勉強しなきゃ……お互いね。ほら、泣き止みなさいよ。義父さんと義母に報告するんでしょ!」
「ぐすっ……うん!」
灯ちゃんにうながされ、お養父さんに電話をかけた。
お養父さんもお養母さんも喜んでくれて、帰ったら皆でお祝いする事になった。
孤児院まで離れてるから、早く帰らないと夜になっちゃう。
「灯ちゃん早く帰ろう!今日は、ご馳走だって」
「ちょと、小夜!分かったから引っ張らないで!」
私達は、急いで駅まで走った……皆が待ってる孤児院に帰る為に……でもその日、私は皆の元へ帰る事が出来なかった。………
「……小夜!小夜!しっかりして!!今、救急車が来るから!」
灯ちゃんが、何か叫んでる……あれ?泣いてるの?
「あかりちゃん?……どうしたの?……なかないで……」
どうしてだろう?ちゃんとしゃべれないし……何だか瞼が重くなってきた。
「小夜っ!お願いだからっ!」
「ごめっ……ねむ……」
「ダメよっ!目を閉じないで!小夜っ―――――」
灯ちゃんが何か言ってるけど声が遠くなってきた…ごめんね、凄く眠いの……起きたら聞くから、怒らないでね…………………
読んでくれてありがとうございます。
定期的に投稿していく予定なので、読んでくれると嬉しいです。