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俺、魔王っす  作者: きー
2/5

クラス転移

 勇者が魔王を破った数百年後、地球の日本では……


「ち、遅刻だーーーー!!」


 逢坂龍馬おうさかりょうまは走っていた。


「くそ、なんで姉ちゃん起こしてくれなかったんだよ!!せっかく今まで無遅刻無欠席だったのに登校最終日で遅刻とかありえねぇ!!」


 逢坂龍馬はいたってまじめな青少年だ。周りに怒られたことなど数回しかない、いや怒られたという場合は必ずと言っていいほど龍馬に非はない。事実の捏造による濡れ衣というやつだ。しかしそんな龍馬にも秘密はある。


 突然暴走したトラックが十字路に侵入した。信号は赤だというのに止まる気配はまったくない。いやそれどころかアクセルを踏んで加速しているまである。そして不幸にも横断歩道を小学生と思われる少年が横断していたのだ。


「ちっ、本当に今日はついてないな!!」


 龍馬は考える間もなく走り出した。そして少年を吹き飛ばすとそのままトラックにはねられ元来た方とは反対側の歩道に吹き飛ばされた。しかしトラックは一瞥することなくそのまま走り去った。


 すぐさま周りの人たちが駆けつけた。


「お、おい大丈夫か?」


 おじさんが声をかけてきた。観衆は最初は慌てたり悲鳴を上げていたりしたが、龍馬はまったくの無傷だったために落ち着きを取り戻すことができたようだ。


「しかし許せねぇなぁあのトラック。坊主安心しろ!救急車と警察は呼んでおいたから、それに目立った傷はなさそうだ!こう見えて昔は医者をやってたからなちょっとくらいの手当てはできるが坊主が無傷で本当によかった。」


「おうサンキューおっちゃん!じゃ、俺行くわ!今は俺の存在意義がかかってる大切な時間なんだ!」


「お、おい待てよ!!ってかお前名前はなんていうんだ!?」


「俺?俺は"魔王"でいいっすよ!!」



 数秒単位で遅刻を免れた龍馬は席に座りHRが始まるのを待つ。


「おう龍馬、汗だくじゃねぇか。」


 幼馴染、というのは少しばかり違うが、逢坂龍馬が日本に生まれたときからの知り合いである藤崎健斗ふじさきけんとが話しかけてきた。体育会系男子でごつごつしてるがイケメンでクラスの女子から人気である。


「うるせぇ暑苦しい離れろ。今日遅刻しかけてトラックにはねられた。」


「お前それで目立った外傷はないとかさすがだな……」


 藤崎が呆れ半分でそういう。


「だって俺魔王だからな。」


「また始まったよ龍馬の中二病……」


「いやまじだって!!」


「はいはいすごいすごい」


「何はなしてるの?」


 クラスのアイドル、神崎朱音かみさきあかねが話に混ざってきた。彼女は清楚系として名が高く、学内でも断トツ、いやうちの学校史上最高の美少女だとうわさされ、ひそかにファンクラブまで結成されているらしい。だが藤崎と二人きりで話をしているという情報をよく聞くのでおそらく二人はできあがっているのだろう。


「龍馬が中二病って話だよ。」


「だからちげぇって!!」


「あぁ逢坂がまた自称魔王っていい始めたの?」


 神崎の幼馴染、立花鈴鹿たちばなすずかもこちらへきた。神崎に次ぐほどの美少女でポニーテールが似合っている。


「だから俺は本当に魔王なんだって信じてくれ!!なんなら空間魔法見せてやる!ほら!!」


 鳩があらわれた


「わ、わぁ……逢坂くんすごいね!!」


「神崎、やっとわかってくれたか……特別にお前を魔王軍日本支部長にしてやろう!!」


「なんかわからないけど嬉しいよぉ!!」


 胸の前で小さくガッツポーズする神崎、小動物みたいでかわいいです。


「朱音……逢坂の馬鹿に付き合うのはほどほどにね……」


「つ、つ、つ、付き合ってないよ!!」


 なぜか頬をそめる神埼。


「はいはい惚気るのはよそでやってね。それと今のただの手品じゃん……」


「ヴァッカちげぇし!!この前テレビで見た魔力不要の空間魔法だし!!今は魔力量が足りないだけで《アレクシア》に戻って魔力を取り入れればもっと凄いの使えるし!!」


「はいはい凄い凄い。」



 HRの開始を告げるチャイムがなったため、全員着席した。


 だがなぜか教師が入ってこない。あらかた先生が遅刻、もしくは欠席しているのだろうと期待して生徒たちが浮かれていると突然スピーカーから放送が流れだした。


≪はじめまして奈留高校2-B諸君。僕は《神》です。≫


 クラスメイト全員が俺を見た。


「んだよ!!」


「逢坂…さすがにこれはやりすぎだと思うぞ……」


「俺じゃねぇよ!!」


 クラスメイトはいつも通り俺の中二病によるものだと判断したのか即座に普段の落ち着きを取り戻した。


≪今から君たちを異世界アレクシアに転移させます。ではお元気で≫


 アレクシアという単語を聞いて周りは犯人を確信したのか盛大なため息を吐いて俺をにらみつけた。


「いやだから本当に知らっ!!!?」


 突然壁が光りだした。いや正確には壁の内側が異次元空間に放り込まれたといったほうがいいか。



 そして誰一人言葉を発することなく空間の流れるままに動かされ、最終的に意識を手放した。

見切り発車です。できればもう一本今日中に登校したいです。がんばって完結させたいと思いますのでよろしくお願いします。

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