第六話 ショーウィンドウの子どもたち
ウウウン――
亀裂の入口が揺らめきながら閉じた。濃い灰色の幕が引かれると、見慣れたソウルの空が現れた。
「はあ、はあ……」
ハン・ソリンは膝をついて荒い息を吐き出した。肺の奥深くに刻み込まれていた血の匂いの代わりに、むせ返るような都市の排気ガスが入ってきた。生きて戻ってきたという安堵よりも、吐き気が先にこみ上げてきた。
『終わった』
彼女は顔を上げて横を見た。チョン・ノアは気を失ったままチャ・ルナの背中に負われていた。ぶらぶらと揺れる彼の右脚から滴った血が、アスファルトの上に点々と軌跡を描いていた。ユン・セリンとカン・ガヨンは足ががくがくして座り込んでいた。ペク・イソルは影のように隅に立って体を震わせていた。
誰が見ても救急患者たちだった。当然、担架と医療スタッフが駆けつけてくるだろうと思っていた。
しかし彼女たちを迎えたのは、白衣ではなかった。
バシャバシャバシャッ!
目を開けていられないほどの閃光が降り注いだ。まるで一部モンスターの攻撃スキルのような、鋭くしつこい光の爆撃。
「……え?」
ハン・ソリンは目を細めながら腕で顔を覆った。視界が確保されると、信じられない光景が飛び込んできた。
ポリスラインの向こうに、数百人の記者たちが大砲のようなカメラを向けていた。ドローン数十機が蜂の群れのように頭上をぶんぶんと飛び回っていた。
「出てきました! 生存確認!」
「全員生存! 黄金世代が失敗した場所で、子どもたちがやり遂げました!」
「見てください! 血まみれの制服! 絵になります!」
記者たちの怒号がモンスターの悲鳴よりも激しく鼓膜を叩いた。彼らは心配していなかった。興奮していた。成人Sランクパーティが全滅した場所に、未成年のパーティが生きて戻ったというこの劇的な「ドラマ」に酔いしれているだけだった。
「どいてください! 怪我人がいるんです! どいてよ!」
チャ・ルナがチョン・ノアを背負ったまま怒鳴った。
「こいつ脚が折れてるんだよ! 医者を呼べ! カメラをどかせ!」
しかし彼の絶叫はシャッター音にかき消された。それどころか記者たちは、苦しむチョン・ノアの顔をクローズアップしようと、さらに近くにレンズを突きつけてきた。
「学生さん! こっちを見てください! 仲間を背負って出てきたんですか?」
「戦友愛が素晴らしいですね! 一言だけお願いします!」
「お名前は? 所属はどこですか?」
マイクが槍のように突き刺さってきた。チャ・ルナの顔が怒りで歪んだ。彼が持っていた未完成の剣を持ち上げようとした瞬間、
バシッ。
誰かがチャ・ルナの肩を強く押さえた。黒いスーツを着た男。管理局長のチェ・ジニョクだった。
「剣を下ろせ、四番」
その声は低く、冷たかった。
「今それを振り回せば、お前は英雄じゃなく『制御不能の殺人兵器』になる。一生隔離されたいか?」
「で、でもノア先輩が……!」
「医療スタッフは待機している。だが今じゃない」
チェ・ジニョクは手際よくチャ・ルナを回転させ、カメラの正面を向かせた。そして噛み締めるように囁いた。
「笑え」
「……何ですって?」
「国民が不安がっている。成人Sランクたちが死んだからな。誰かが、代わりがいるということを見せなければならない」
チェ・ジニョクの手の力が強まった。
「お前たちがその代わりだ。安心させろ。そうしてこそお前たちの価値が証明される」
「こいつら本当に頭おかしい……」
チャ・ルナの目から涙がぽろりと落ちた。怒りなのか悲しみなのか分からない涙だった。しかし彼は結局うなだれてカメラの前に立った。逆らえなかった。彼らは国家の「資産」だったから。
ハン・ソリンはその光景をぼんやりと見つめていた。人々の歓声、瞬く閃光、「大韓民国の希望」というアナウンサーのコメント。
すべてが奇妙な芝居のようだった。ついさっきまで地獄で互いに殺しだ生かしだと転げ回っていたどぶ底の現実が、この華やかな照明の下できれいに編集されていた。
『反吐が出る』
亀裂の中のモンスターたちは、少なくとも正直だった。殺意だけは本物だったから。しかしあいつらは笑いながら私たちを食い物にしている。
「そこの! 女の子! リーダーですよね?」
一人の記者がハン・ソリンにマイクを突きつけた。
「一番前で活躍されたそうですが、今のお気持ちは? 怖くはなかったですか?」
ハン・ソリンは記者の目をまっすぐに見つめた。化粧っ気のない青白い顔。頬に付いた黒ずんだ血。生気のかけらもない、冷え切った瞳。
彼女は口を開いた。
「……怖かったですよ」
記者の表情が明るくなった。「か弱い少女の人間的な告白」というタイトルを引き出せると思って浮き立ったのだ。
しかし続いた言葉は、予想を外れた。
「あなたたちのフラッシュが」
「え?」
「中では怪物が殺しにきて、外ではあなたたちが目を刺してくる。私たちはどこで息をすればいいんですか?」
冷たい静寂。シャッター音が一瞬止まりかけた。しかしチェ・ジニョクは動じることなくマイクを奪い取った。
「あはは、うちの英雄たちはまだ緊張がほぐれていないようですね。極度のストレス状況でしたから。さあ、詳しいインタビューは追って行います。移送!」
スーツ姿の要員たちが幕のように子どもたちを取り囲んだ。ようやく担架が入ってきた。チョン・ノアが荷物のように運び出された。
救急車に押し込まれながら、ハン・ソリンは窓の外を見た。まだ大勢の人が手を振って歓声を上げていた。その目には、子どもたちの切れた髪と裂けた肉が見えていないようだった。
その日の夜。ニュースには「奇跡の少女家長たち、大韓民国を救う」という字幕とともに、無理やり顔を上げたチャ・ルナの悲壮な(実は泣く寸前の)顔が大きく映し出された。
ハン・ソリンの最後の言葉は、まるごとカットされた。




