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第2話 これが現実

一視界や意識がはっきりし始めたのは3歳くらいの頃からだった。

その時、心から安堵した。

この世界の住民、そして俺は地球の人間に酷似している!!!

正直1番不安だったのはそこだ。魚人やゴブリンみたいな見た目だったらどうしようと思っていた。


しかし微妙に違うのは人間の種類が多いことだ。

中には、人間か疑ってしまうような人もいる。という事は俺はただ運が良かったってことか。

週に一度、父の知り合いが家に来るのだが3回に1回は姿形が全く違う人が来る。

皮膚が赤く耳はとんがり、筋肉質だが少し背丈が小さい人や、角が生えていて身長が父の2倍くらいある人。

目と口が真っ黒で少し透けてる人…

あれは見なかったことにしよう。てか親父、人脈広すぎるだろ


そして1番俺をワクワクさせたもの。前の世界にはなかった、この世界にあるもの…それはー

魔法と素質鑑定、そして加護鑑定!!!

アニメで見ていたままの風景がこの世界には広がっていた。

俺は都心「グランガルガ」から少し外れた村で生まれ育った。

そして今日、6歳の誕生日のお祝いとして初めてグランガルガに連れてきてもらったのだ。

街は活気に満ちており、和気あいあいとしていて村とはまた違う良さがあった


そして今回ここに来たのはお祝いともう1つ理由がある。

来年から学校に行くために素質鑑定をするのだ!

ここの世界では7歳から19歳まで同じ学校に通うらしい。小中高が一貫してるみたいなものだろう。

一体自分が何に特化しているのかすごく気になる。

本で読んだのだが、この世界にも「冒険者」というものがある。

内容は採掘や探索、魔物の討伐や退治、人助けまで様々だ。だが簡単なものはすぐに解決されるため、ほとんどは手に負えないようなものばかりが残り、思っているよりハードらしい。

そして職業にしてる人から趣味でやってる人までいる。

正直「冒険者」になるためには努力も大事だが、やはり「才能」がなければ目指す事すら困難なのだ。

ということは…俺は転生者だろ?期待せずにはいられないだろぉぉぉ!



というわけで、メルサ鑑定所という場所にやってきた。

メルサというのは俺の種族の名前らしい

あ、ちなみに俺の名前は「サカイ」と名付けられている。いや名字かよ!!!

まあ名前はさておき、鑑定が始まった。

前の世界で言うMRIみたいな機械の立ってるバージョン?みたいな感じだな。

これは身体の基礎、所謂潜在能力的なのがわかるらしい。

あとは体力測定と魔法測定。魔法測定はもうまんま、石に手をかざすと光るだけ。

その光の強さや色で判断するらしいのだが、俺はうっすら黄色に光った程度だった。

そして最後、加護鑑定。

これは生まれた時、必ず持っている固有能力

しかし人それぞれ持っている能力は違う…

そう、これはもはや「スキル」だ!!!!

今まで口に出していなかったがもういいだろう。

俺はどんなスキルだ?どんなスキルで無双しちゃうんだ?

エロ系か?最強系か?それともまだ現れたことのない…謎に包まれた能力か!?

何が来るんだぁぁぁぁぁあああ!!!!


「教育 ランクI」


…は?

なんじゃこれ。教育?

いや生前教師だったけども。いやいやいや。

まじ?これって変わることあるんですか先生?

あ、ない?あ、そうですか。

あとこのランクIってなんでしょうか?

ほぇ〜、AからZまであって後者に近づくにつれ

能力が高くなるんですねー。

バストサイズみたいですねー。

あれ、先生なんか引いてません?

あ、ごめんなさい前世の自分になっちゃってましたすみません。戻りますね…


ー帰ってからもらった診断書を見た。

診断書には以下が書かれていた。


・平均はGです。A~Zで鑑定しています。

・能力値は確定潜在能力なので変化することはありません。どこまで引き出せるかは努力次第です。


体力 112 (F) 魔法力 78 (D) タイプ「火」

筋力 101 (F) 思考力 143 (G)

治癒力 66 (C) 生命力 137 (G)

知性 191 (I) 理性 93 (E) 運性 116 (F)

加護能力「教育(ランクI)」


・鑑定所からのコメント

全体的な観点では平均並です。突出している部分はありません。しかし加護のおかげで知性が向上しています。それを活用し勉学に励み、教育者を目指すのが最適です。

魔法タイプは「火」です。タイプ「炎」に比べ火力は低いですが、私生活には役立つでしょう。

加護能力のランクも平均(E)と比べ、非常に高い才能です。鑑定所は心より鑑定者様を応援しております。


…だってよ。

はーあ、儚い夢だったなぁ。

現実はこんなもんか。まあスキルもランク高いだけ恵まれてるか。

ていうかアニメに影響されすぎだな。

ま、第2の人生のんびり楽しむか。

そう思いつつ、涙をこらえ眠りにつくのだった…

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