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冒険へ(計画編)

 猫達とこの世界で過ごしていくうちに、とある想いが少しづつ積もってきた。

 とある場所へ、行ってみたいのだ。ここからよく見えるが、まだよく知らない所。かなり遠いところにあるのだが、長い時間歩いてでもそこへ行きたいほどの魅力を持つ所。この世界に来た初日からずっと気になっていた所。

 地平線を破る存在。峰、だ。

 比較するものがないため正確な距離は掴めないが、ここから20kmは離れているだろうか。歩いて行けない距離ではない。それに、あの切り立った山々を登りたいという気持ちをなくす理由は何一つ無い。

 行くと決めた以上、あの山々の頂上まで行きたい。そのための、まず持ち物の準備だ。雲を突き抜ける峰を手ぶらで登るのは、どんなプロでも危険過ぎるだろう。無論、私はプロを超えるような人物ではない。

 じゃあ何を持って行けばいいのだろう。と、私は当然の論理展開をする。

 まず、水分補給のために水筒となるものが必要だろう。あ、でも水筒の代用とできるような物が思いつかない...。取り敢えずこの問題は頭の片隅に置いておくことにしよう。

 食べ物も要るだろう。よく知らない所だし、現地調達は期待できない。動植物が一切いなく、食料となるものが見つからないディストピアだったら胃袋が悲鳴を上げるという事は自明な解。だから、加熱した魚などを葉か何かで包んで持っていくことにしよう。弁当重要。

 猫達の分は居るだろうか?

 それは気にしないとして、もっと他に持っていくべきものがある気がする。 詳しい内容は忘れたが、何かの本に『ロープがとても役に立つ』というようなことが書かれていた気がする。作る方法もわからないしおそらく使わないとは思うが、先人の教えは尊重しよう。

 そして、荷物が多くなるとその荷物を入れる鞄も欲しくなるのが人間の性だ。鞄となりそうなものが周りに一切無いのに。

 必要そうな物を考えるのは一旦ここまでにしておこう。あまり多くを用意すると重くて、却って動くのが辛くなる。それが一番ダメだ。

 そして、やっぱり日常的に使っていた物は人類の叡智が詰まっていたんだなぁと痛感する。何気なく使っていた物は、水筒も弁当箱もロープも鞄も何もかも全てそうだ。改めて感謝しかない。よし、意地でも作ってやる。人類が出来た事なら私にも出来るはずだ。プライドを賭けてやってやる。

 こんな何もない世界で、それらを作る方法を私は静かに考え始めた。

さー、冒険へ編が始まったぞー!

ホントはここまでがもうちょっと長くなる予定だったけどね...

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