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#58 少女が消えた話

 やはりか。ファリナの魔力を感じたか、俺を探す途中で彼女に気づいたか。どっちにしろ、ファリナというのはほぼ確定だな。

 ところでさ、俺これまで筆談かラーファに会話の全てを任せていたから、ファルカスにどういう言葉遣いで接すればいいのかイマイチわからない。友達らしくしてと言われたが、身分が違いすぎるんだよ。普通にいくしかない。


「さっきのが······?」

「様子はどうだった!?」


 がしっと、ファルカスに肩を掴まれる。ずいっと前進してきたので思わず後退りした。ラーファはまだ寝たりないのかぼーっとしている。

 俺にもよく、ファリナがどういった様子なのかはわからない。元気そうではないのは確かだし、何というか、取り憑かれてるっていうのは変だけど、自我がない、なのかな。

 彼女の魔力の中に正妻のそれが奥に入っていた、それしか言えない。


「実はさ、正妻の魔力がファリナ様の魔力の深いところに入ってたんだよね」

「魔力が、中に······?」


 ファルカスは首を傾げる。この様子だと、彼も知らなそうだ。魔力の中に他人の魔力が入っているという状態を。

 つなみに、普通は不可能だ。やろうともしないけど。魔力を操るのがどんなに得意でどんなに器用でも、多分異物だと思って弾いちゃう。まあアレだ、腹に無理やりご飯を突っこむのと同じ行為。しかもそれを魔力の奥に。そういう魔法があるのかな。


「あの、ラーファ、前本で読んだかも。えーっとね、魔力が侵されてるっていうんだけど、そうなると体も魔力も侵した人の言いなりになっちゃうって······」


 こわっ。っていうか、ラーファは何でそういうことが書いてあるような本を読んでいるの?

 まあいい。今回に限っては彼女のマイナスな内容を含む勤勉さがプラスに働いたんだ。それじゃあ、ファリナは囚われているどころか、操られているってことか。あながち取り憑かれてるも間違いでは······間違いか。

 真剣な顔をしてファルカスが聞く。


「ラーファ、その本覚えてる?」

「あ、うん。図書館にあったやつ」


 図書館になんでそういう禁忌の内容がある本が置いてあるの? やめてよね、魔法って凄いから結構できちゃうから。

 でも気になる。この流れは図書館に行くパターンだ。その本をただの好奇心でページを捲りたい。

 今日も学校は大変だった。いや、地獄だった。一人になった瞬間、冷たすぎる視線が痛すぎる。

 王族って偉大なんだな。

 図書館に行っても、ファルカスが席を立ってラーファもどこかに行ったとき、周りからキツイ視線が送られてくる。

 本を何冊か借りて即帰宅。どうやら彼は外出が制限されているのではなく、王都をむやみにほっつき歩くとまたあの惨状になってしまうようだ。

 借りた本はラーファが言ってた本と、種族について、あと異種族との混血の人のエッセイなど。あと魔法について。

 ファルカスはラーファが言ってた本をじっくり読むらしい。俺は種族とかエッセイとかを読む。ラーファも一緒だ。何でだろう。

 用事あったわ。


「あ、そうだ。護衛のあの訓練に行ってみようと思うんだけど」

「いいと思うよ。ハーフエルフもいるって聞いたし、共感できることもあるんじゃないかな」


 確かに。異種族との混血だし、人間よりエルフの方が強いから同じ悩みを持ってるかも。

 ただ問題は、俺のコミュ力だ。あの、交流苦手なんだよね。協調性とか一致団結とか、正直好きじゃないんだよな。

 ラーファも口を開く。


「あの、この前国王陛下からお呼び出しがあって」


 !? 一気に会話のスケールが大きくなった。国王陛下からお呼び出しって言ったか? 流石聖女の娘······ということにしておこう。

 しかもそれを、うん一言で返すファルカスもファルカスだ。あっさり流すなよ。


「一回帰ってみないかって言われたの。今度一緒に行かない?」


 そ、そんなちょっと家来るって、軽いノリで言うんじゃありません。

  いや実際にはそういうことで合っているのだが、何せ公爵? だっけか。言ってることが同じでも、ニュアンスが違うかもしれない。

 聖女、かぁ。ラーファもいつか聖女になるんだな。そういえばレイガルドたちと何か関係があるのだろうか。俺がイメージするに、聖女は教会にいるっていうイメージがあるから。

 今度、この国の歴史についての本を借りよう。そしたら聖女がどのようなものなのかわかるかもしれない。

 さてさて、種族について。


 この世界にはいくつかの人型の種族が存在している。人間、エルフ、ドワーフ、魔族、上位妖精など。


 定番の極みだ。それぞれの特徴も、イメージ通りというか。早速見てみよう。

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