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第3話 優しさのリミット

向日葵と渚は

事前にマルホトゥが移転してくれた施設のある場所へと向かっていった

しかしそこにはビーバーと優里が口論していた


「あぁ!?んなもんしらねえだろ?」

「ですからちゃんと建築物許可証をこちらに渡してもらわないと。。。。。」

「ゆ。。。優里ちゃん!ここは私達に任せて優里ちゃんは許可証っていうのをもらってきて?どの人に貰えばいいのですか?」


ビーバーは城を指差し

あっちといって建築作業に戻っていった


「向日葵、ここで待ってろ私がいくから」

「俺も行く!」

「お前はややこしいことになるからここで向日葵と一緒に待ってろ、向日葵に何があった場合お前が守れよ」


優里はそう言うと城へと歩いていった

城に着くと兵士が優里を不審者を見るような目で見てきた


「建築物許可証を貰いにきた」

「名前は?」

「優里」

「フルネームで」

「。。。。。ユリアヌス・レグルス、竜族だ」


兵士は耳をほじくり

めんどくさそうな顔で城の中へと引っ込んだ

しばらくして

執事服に身を包んだミナが出てきた


「数日ぶりですね、今回は一体どうしましたか?」

「建築物許可証を貰いにきた」

「なるほど。。。。それではまず建築物の名前を教え願えますか?」

「アストロメリア」

「どんな施設ですか?」

「子供たちの保護施設だ」


そう言う優里の言葉にミナの手が止まり

優里の顔をまじまじと見た


「。。。。他の場所へ移転はできませんか?」

「地球より綺麗な空気は今現状ここしかない」

「。。。。では、子供人数と職員の人数は?」

「子供が80人職員が2人だ」

「ここで運用するのはやめた方がいいと思います」

「なんでだよ!?」


ミナは言いにくそうな顔をしたが

説明をした

マサトがあらかたの処理はやってくれたが

もう手遅れの女性たちがいたこと

手遅れというのはマザーとの間の子供を産んでしまった女性たち

もちろんマザーとの間の子供なんか育てたくないという女性たちが城に詰めかけてる状態


「そんな状況で子供を預けられる施設ができたと知ったら。。。。。あの人たちは藁にもすがる思いで貴方方が運営する施設に預けるでしょう、5人10人と考えているならばその答えは間違ってます」

「30人ぐらいか?」

「城に来る女性たちの数を数えて30人、しかし中には一回の出産で4.5匹の子供を産む種族もいますからもっとだと」

「大丈夫だ、それで悲しい運命を辿る子供が減るのであればわたしは。。。。」


ミナは深いため息をつき

城に戻って2枚の紙を優里に持たせた


「一枚でいいはずだぞ?」

「これはもし、貴方方が限界を感じたらこの紙を私に出してください。。。。。そうすれば全惑星に子供達と触れ合うことを希望する職員を探すことができます」

「お前。。。。。結構人がいいんだな、すまない」

「なぜ謝る必要が?」


優里はミナに心情を打ち明けた

それはホムンクルスについて

の良くないことだった


「人工的に作られた人間はまだ未知数の存在なんだ、禁忌の研究と言われているがそんなの裏でやってる研究者も多い。。。。たとえば地球には顔のパーツをゲームのキャラメイクみたいに操作してデザインベイビーなるものを生み出しそれが世に知れ渡ったことで禁忌の研究だと非難される要因にもなったがバレずにやってる学者は多い。。。。けど、ホムンクルスは未だかつてだれも研究が成功したことない、それをドクターナリドは成し遂げてしまった」

「。。。。。貴方達の子供達はいいわね、ちゃんとして生まれてきて」


ミナは悲しそうな顔でそう呟いたが

優里は不満そうな顔をし

ミナを見た


「本当にそう思いますか?私達の施設にいる子は皆。。。。。親から愛されなかった子供達です」

「渚もそうなんじゃないの?」

「渚の母親。。。。猫又妖怪の杏は、マザーの側近から守るために渚を私達に預けたって明白な理由があるが、他の子供、例えば施設の子供に長くいる鳥居 江馬という子供がいるがあの子が最初の被害者と言ってもいいな」

「被害者?」


優里は新聞を取り出した

そこには「政府が持ち出した3人めの無償化が与える影響」と書かれていた


「これは?」

「これは人にとっては神のような政策。。。。。しかし私達にとっては悪魔みたいな政策です、3人めは無料。。。。ということは戸籍さえあれば2人めはどこに預けてもいい。。。。という親が大量発生した結果戸籍だけ残してあとは施設に預けるというのが常習したんです」

「。。。。。どうなったんですか?今は」

「今は3人めまで無料となりましたがその決断をするのがあまりに遅く私達の施設に預けられた子どもは80人になった」

「政府に抗議しなかったの?」


優里は苦笑いをして

それが無理な理由を伝えた

優里は竜族

向日葵は麒麟族

そんな人が

政府の前に顔を出せば

マスコミに報道されて珍獣として

命を狙われるに決まってる

だから政府に意見を言うことは難しい


「。。。。地球はまだ私達みたいな異種族を認識してないのね、貴方が困ってたらすぐに助けに行くわ」

「さっきのかしこまった口調は硬いのに普段の口調は柔らかいんすね」

「当たり前よ、貴方とは長く顔を合わせるからね。。。。。硬い口調より柔らかい口調の方がいいでしょ?」

「そうっすね。。。。。。んぁ?」


優里は先ほどから電話がなっていることに気づき

電話に出た


『優里ちゃぁぁぁん!!!どうしようどうしよう!!!?』

「落ち着け、何があった?」

『台所からガラス窓の割れる音がして見てみたら。。。。。。子供達の昼ごはんに作ってたシチューが無くなってたの!!!』

「なんだって!?」


隣で聞いていたミナは深刻な顔でマサキ

に連絡し遅くなる意向を伝えた

ミナと優里は急足で施設へ戻った


「わぁぁぁぁん!!僕達のお昼ご飯〜!!!」

「落ち着いてくれ、向日葵それで何があった?」


向日葵は優里が建築許可証を撮りにいった後の事から話し始めた

....................

...............

...........


「。。。。さてと、この子は確か記憶も奪われていて言語も。。。。5文字以内しか喋ることができないけど一呼吸置いたら喋れると、かすとるくん?だったっけ?」

「ん」

「じゃあ。。。最初はこの絵柄通りにブロックを組み立ててくれるかな?」


カストルは向日葵からブロックを受け取ると

一瞬でブロックの絵柄が紙に書いてある絵柄と同じ絵柄になった

その間ブロックを受け取ってから2分の事だった

あまりに早すぎて時間を測るのを忘れるほどに


「つ。。。次はこの紙に写っている人物の特徴を見せてしばらくだったら紙を隠すからどんな特徴だったかを言ってね」


向日葵は ピエロと排水溝そして船と黄色いレインコートを着た男の子の写真を見せた

しばらく時間が経って向日葵はその紙を隠し

しばらくの沈黙の後


「はい、じゃあさっきの紙に書かれていたのはなんでしょうか?」

「おとこ ピエロ きいろ ふく せまいとこ」

「言葉は違うけど意味は合ってる。。。。。この子は記憶能力については問題が」


パリガッシャーン!!!!!!


「なに!?」


向日葵はカストルを抱き抱え音のする方へ

向かった

そこには渚がおり

台所を指で刺し

驚きの表情で向日葵を見ていた


「台所が。。。。。。。」

「きゃあ!?なにこれ!?」

「知らねえよ、音がしてそこに向かったら台所の窓ガラスが破られていて。。。。。」

「。。。。これ つめ あと」


カストルがガラスの傷を指でなぞった

そこには最初爪で引っ掻いて強度を確認した跡があった


「つめ りゅう あかい おんな」

「もしかして優里ちゃんのこと言ってるの?」

「ん ゆり ちがう?」

「優里ちゃんは違うと思うなぁ、だって優里ちゃんは今外にいるから」

「それに優里が俺らの飯を奪うなんて頭がイカれたことしねえだろ。。。何かの術にかかってない限りは」

「はんにん だれ?」

...............

.............

.......


「ということが。。。。」

「龍の爪。。。。ここに龍がいるってことか?」

「いや、里にいる国民里から出た国民の把握は全てこちらで管理してるけど龍族がいたって情報は把握してないわね。。。。。もしかしたら不法滞在者の可能性もあるから調べておきましょうか」


ミナがタブレットを操作してる後ろの茂みが動き中から顔を覗かせる人物が2人いた


「。。。。ほら、あなたの思った通りにはなりませんでしたよ」

「で。。。でもよ、殺すのは流石にやめねえか?」

「アレクさん、あなたは鬼族のくせに小心者なんですよそれに今更何言ってるんです?僕らの里では女の首が転がっているなんて日常茶飯事だったじゃないですか?」


アレクと呼ばれた角が生えた男性は

茂みに隠れながらブルブルと震え

隣にいた竜の角を持った男性に寄り添っていた


「それにあいつは。。。。。。丁度いい、殺害対象です」

「へぁ!?」


新たなオリキャラ紹介

アレク 

オークの里の兵士

オークではなくて赤い紙にツノが生えた赤鬼族

その性格は臆病で小心者

トゥール

オークの里の兵士

オークではなくて竜の里の竜族

その性格は冷静冷酷

(トゥールに関してはまだイメージがかたまっていない

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