第二話 勇気のチェンジ
「あの。。。。。」
「なんでしょうか?」
「その声。。。。なんとかなりませんか?不気味で。。。」
飛鳥は宇宙船の中で羊頭のアシュメダイをみていた
アシュメダイは機械混じりの声で先ほどから飛鳥に話しかけていた
しかし飛鳥はその声に恐怖を覚え怯えていた
カチ
「申し訳ございません、タカミヤアスカ様。。。。今は2人なので変換器は切ります」
「あ、可愛い声。。。。なんでそんな機械つけてるんですか?」
「男性恐怖症なんですよ、本当は男性の側にもいたくないんです」
「。。。。なんでリュウ君の従者になってるんですか?」
アシュメダイは
親指と人差し指で丸を作り
金と一言で言った
「まぁ、そんなのは建前で本音は。。。。。タカミヤアスカ様は南魔界の元王女のクレハという女を知っていますか?」
「あの。。。。露出度が高い服を着ている人ですよね?」
「そうです、今頃あの人は東魔界の魔王。。。マサト・ダークグルッダの元についてることでしょう」
アシュメダイはその理由を話し始めた
南魔界はマザーに一度でも心を許したり
意図的に側にいたことがあるサキュバスを
裏切り者として生涯南魔界を出禁にする
クレハは意図的にスパイとしてマザーについたことになるので追い出された
そして過去の行動からして絶対にマサトの元に行くとアシュメダイは推測している
「アシュメダイさんは。。。。。サキュバスなんですか?」
「そうです、だから声に機械音を乗せて喋ってるんです。。。。そうでもしなかったら私の生声一つで相手を狂わせてしまいますから」
「そういう事情も知らずに不気味と言ってしまい申し訳ありません」
「問題ありません、悪意がなかった人間に怒りを覚えても言った悪意のない人間に恐怖を与えるだけなんで」
飛鳥は苦笑いをした
その後東魔界についた飛鳥は
異様な空気に怯えアシュメダイに引っ付くように歩いた
アシュメダイは飛鳥の首元に香水をかけ
飛鳥にかけた対象が透明になる布を掛けた
しばらく歩いて行き
布を外した
「ここです」
「ここ。。。。。。んぇ?」
「すみません、事情があってあまりいいところには住めませんでした」
アシュメダイが鍵を回すと
重い扉が盛大な音を立てながら自動で開いた
その先にはリュウが正座で待っていた
「飛鳥ちゃん!!!!」
「リュウ君!!」
「なるほど。。。。2人は手を合わせるほどに仲がいいと」
「リュウ君はなんで迎えに来てこなかったの?」
「それは。。。。。」
リュウは申し訳なさそうに
アシュメダイの方をチラッと見た
アシュメダイは飛鳥に説明をした
この街の防犯カメラはすべてサタンが管理しており
少しでもリュウが不審な動きをしないように監視をしている
そのためリュウ単独で行動するのは現状不可能
家の近くにある監視カメラは
暴徒を唆してアシュメダイが壊させた
「そんな大変なことになっていたなんて」
「しかし、私が壊させたのはこの周辺の監視カメラのみなのでこの地区より外に出てしまうと貴方様にも危険が及ぶかもしれないので1人では絶対に出ないでください」
「え、でも」
「で・な・い・で・く・だ・さ・い」
アシュメダイは念押しをした
リュウは楽観的に考えているのか
アシュメダイの肩を叩いた
「まぁまぁそんなカリカリしなくてもええやん、飛鳥ちゃんも部屋にずっとこもってたら暇やと思うで?」
「。。。。。外に出る時は必ず透明マントを着用してください、マソッソやサタンにバレたら処刑されます」
「その2人ってそんなにヤバいのですか?」
アシュメダイは過去の出来事を書いた紙を持ってきた
○月○日
料金を滞納している
国民の皮を目の前でピーラーでまだ幼いマソッソに剥かせた
マソッソは笑顔になっていて
国民は悲鳴をあげている
○月○日
他の惑星から来たものが
通過書を発行してないとかで
国民の前で100回叩きの刑に処された
終わる頃には
全身から出血していた
「うわぁ」
「こちらは私が直近でテレビに映った情報を書いた日記ですが、あの人たちには慈悲や
同情という心が全くありません、女子供でも関係なく処罰で痛めつけて遊んでいます。。。。。リュウ様に手を出せば東魔界の魔王が報復にくると存じていられるのかリュウ様には手を出してませんが」
「じゃあなんでわいは外に出たらあかんのん?」
「あの人たちはリュウ様に対して何をしてくるかわかりませんので」
リュウは納得行かなそうな表情でアシュメダイを見たが
アシュメダイがシフォンケーキを見せると
笑顔になった
「。。。。。ちょろいっすね」
「あはは。。。。。。」
その夜
飛鳥はアシュメダイが用意した
ふかふかのベットの上で考え事をしていた
これからのことや
今起きてること
そして飛鳥はファミラがいなくなった今
ここで起きたことは自分で何とかしないとと
思いながら眠りについた
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「。。。。。ようやくこの子は寝ましたね、さて。。。。お掃除の時間です」
ガチャ
バタン
「。。。。。。。タカミヤアスカ様?」
異音に気づいたアシュメダイは
飛鳥の部屋に行くがそこに飛鳥の姿はなかった
アシュメダイは事の重大さに気づくとリュウの部屋の扉を勢いよく開けた
「リュウ様!リュウ様!」
「。。。。。。んんんぅ。。。」
「起きてください!リュウ様!タカミヤアスカ様がいなくなりました!」
「トイレにでも行ってんのちゃう?それしか考えられんと思う、だって飛鳥ちゃん外に出るなって言われてたらちゃんと守る子やし。。。。。」
そういうとリュウは眠りについた
アシュメダイが何度体を揺らしても
起きなく仕方がなくトイレに向かった
トイレに着くと飛鳥の名前を呼ぶ
しかし反応はなく
アシュメダイは個室をノックして扉を開けたが
そこに飛鳥の姿はなかった
「今の時刻は深夜の12時。。。。。あの子がベットに入った時間は10時ごろ、人にもよるけど寝付くのには2時間もあれば十分。。。。。もしかしてあの子は夢遊病を患っているのではないか?もしそうだとしたら」
アシュメダイは透明マントを被り
監視の目を警戒しながら外に出た
しばらく歩くとチンピラの声が聞こえ
アシュメダイは建物の影に隠れその様子を見た
「あぁん?おめぇ人間じゃねえか!?そのクセェ臭いはチキュウジンかぁ!?」
「しかも女じゃねえか!犯そうぜぇ!!!」
チンピラが囲んでる人物は
ピンクの髪を靡かせている飛鳥だった
(まずい。。。。もう香水の効力が切れたのか?何とかしないとこの件がサタンやマソッソにバレたら)
「-. ..-. .-.. .. ---- .-.-. . -. -.-.. .---?」
「はぁん!?」
「.-.-- .. ---.-!」
飛鳥が手を振り上げるとその手には払い棒が握られており
その払い棒でチンピラの頭を軽く叩いた
その瞬間チンピラは力が抜けるようにその場でへたり込み
もう1人のチンピラはそれを見て逃げようとしたが
飛鳥が払い棒をチンピラに向けて振ると
金縛りにあったかのように動かなくなってしまった
「や。。。。やめてくれ!!」
「-.-.. .--- --.-. -..- ---.- .-..?」
「わかった!わかった!町中の落書きを消せばいいんだろ!?だから。。。。」
チンピラの抵抗虚しく
飛鳥は払い棒でチンピラの頭を軽く叩いた
その瞬間チンピラは倒れ込み
飛鳥は呪文を唱えた
その瞬間チンピラの体から煙が出てきた
(なに。。。あれは!?)
「。。。。。。。はっ俺たちは一体何を。。。」
「-... -..- --- -.- --. -..- --.-. -.」
「貴方様の名前は?」
「-. .-.. ..-.- .-- ..-.- .-- --..」
(よく聞こえない。。。。何で言ってるのか?)
アシュメダイは飛鳥の動向に注視した
飛鳥はまるで監視カメラの位置を把握しているかのように動いていた
そして先ほどのチンピラはそんな飛鳥に怯えるように町中の落書きを消していた
(まずいこんなに行動してたらいつサタンに見つかってもおかしくない。。。。何とかしないと)
「。。。。止まりなさい、タカミヤアスカそこで何をしているのです?こんな時間に起きてるなんて魔族の非行未成年と同じですよ」
「あら、先程から感じていた気配は貴方だったのですね。。。。。はじめましてというべきでしょうか?」
「貴方、タカミヤアスカの体を借りて一体何を考えているのですか?」
飛鳥はアシュメダイの方へ近づいた
チンピラはその様子に恐怖し思わず正座をした
「あれって。。。。アシュメダイだよな?」
「あぁ。。。。昔惑星警察痴漢対策課に所属していた。。。。何でまたここに戻ってきたんだ?」
「どうやら貴方は有名人のようですね、警察さんなんて素晴らしいです」
「質問に答えてません、貴方は。。。。何を企んでいるのですか?」
飛鳥は正座をして
お辞儀をした
「私の名前は高宮飛鳥ではなくて高宮雅。。。。。。。高宮飛鳥の叔母です」
終