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第五十二話 決着

これからも鳥転をよろしくお願いします。

 アリスがロイヤルナイトを引き連れていったほうへ向かっていると、目の前のほうで突如竜巻が巻き起こった。


「今の竜巻はアリスの風魔法だと思うよ」

「ピュイ」


 今の竜巻がアリスによるものだとしたら、この辺にロイヤルナイトがいるはずだな。

 というか、今の竜巻で吹き飛ばされているはずだ。


 ロイヤルナイトを探していろんな方向を見ていると、風魔法で上空に吹っ飛ばされているのを見つけた。

 正確には、今まさに落ちてきているロイヤルナイトを見つけた。

 あの高さから落ちたらただでは済まないだろうな……。


 ロイヤルナイトは十メートル以上の高さから落下し、そのまま地面に激突した。

 金属製のフルプレートアーマーを着たロイヤルナイトは結構な重量があるので、地面にぶつかると同時にドゴォーンという大きな音が鳴り響いた。


 ロイヤルナイトが落下した衝撃で地面はへこみ、竜巻の影響で近くの木は根元から折れている。

 ロイヤルナイトを見ると、衝撃で鎧がへこんだり変形したりしていた。

 うわー、すごいことになってるなー。


 ロイヤルナイトを【鑑定】してみたら体力はまだ残っていたが、動く気配が全くと言っていいほどない。

 【鑑定】先生に聞いたら、全身複雑骨折で気絶でもしているのだろうとのことだった。

 なんかご愁傷様。


「あ、リア! ロイヤルナイト倒したの?」

「うん。すーちゃんと一緒に放った『合体奥義 死を呼ぶ青い竜巻(デスフレアストーム)』でバッチリ倒したよ」

「う、うん……。私にはちょっとよくわからないかなぁ……」


 なんか、合体奥義の技名がちょっとだけ変わってるね。

 前より良くなったんじゃないか?


 俺たちに気づいたアリスがこちらへ走ってきた。

 俺の頭をなでながら労ってくれた。

 もちろんリアのことも。


「アリスはどうやって倒すつもり?」

「普通の魔法だと全然効かないから、風魔法の【トルネード】で空から落として落下の衝撃で倒すつもりよ」


 最初にロイヤルナイトが落下してるのを見たときにうすうす気づいてたけど、アリスって結構えげつない攻撃するんだな。

 エグイてぇー!

 空に打ち上げて落下ダメージで倒すなんて、俺とリアは思いつきもしなかったよ。


 アリスの話を聞いたところによると、最初のほうは土魔法で相手を捕まえて逃げられなくして、それから風魔法で打ち上げたらしい。

 土魔法で相手を捕まえるようなことができるのかと【鑑定】先生に聞いたら、【〇〇魔法】系は基本の魔法スキルのほかにも応用して使うこともできるので可能とのことだ。

 風魔法で例えると、【エアショット】、【エアカッター】、【トルネード】などの魔法スキルを使えるほかにも、応用して弱い風を発生させるだけといった使い方もできるようだ。

 その応用した例が、リアの使っていた【クリーン】などとのことだ。

 他にも乾かすのに特化した【ドライヤー】などもあるらしい。

 それと、応用するにはそれなりの練習が必要らしく、応用できるようにならない限りスキル名は【〇〇魔法】とはならないみたいだ。


 アリスがしたのは土魔法を応用して土を操っただけだが、発想次第ではいろいろな使い方ができそうだな。

 氷魔法を応用してかき氷を作ることができるんじゃないか、というのが最初に思いついた。

 他にも、風を後ろに向かって出すことで自分のスピードを上げたり、弱い雷魔法を撃ち込むことでAEDみたいな使い方ができるんじゃないかなど、いろいろと思いついたぞ。


 そんなことを考えていると、アリスがもう一度【トルネード】を使った。

 ロイヤルナイトはまた上空まで吹き飛び、そのあとさっきと同じように落下してくる。

 地面に衝突したロイヤルナイトを【鑑定】したら、体力は0になっていた。


「お疲れ、アリス」

「リアもお疲れ様」


 アリスとリアはお互いに労って、それからハイタッチをしている。

 アリスが俺のほうにも手を上げてきたので、ハイタッチをしておいた。

 あとはゼストだけだが、ゼストならロイヤルリーダーが相手でも勝てるだろう。


「あとはゼストだけだね」

「ゼストなら絶対勝つから大丈夫よ」


 アリスとリアはゼストが勝つと確信しているようだ。

 今までの会話とかでもわかっていたが、ゼストはかなり信頼されているんだな。

 個人的にも、ゼストたちのパーティーはすごくいいパーティーだと思う。

 俺の予想だが、ゼストたちはいずれかなりすごいパーティーになりそうだ。






◇◇◇◇



 誰がどいつと戦うか指示を出したゼストは、愛用している大剣『黒狼牙』を持ちロイヤルリーダーに迫っていた。

 ロイヤルリーダーが剣を上から振り落としてくるが、ゼストは横に半歩移動しつつ大剣の腹でその攻撃を受け流す。

 そのまま【身体強化】を発動し、大剣で素早く横に一閃する。

 しかし、ロイヤルリーダーは持っていた盾でゼストの攻撃をすんでのところで防ぐ。

 だが、ゼストの攻撃が当たった衝撃で後ろへ吹き飛ばされてしまった。


「【切断】を使ったが、やっぱりそう簡単には切れないよな」


 ゼストはすぐに走り出し、ロイヤルリーダーへと向かって大剣を振り下ろす。

 体勢を整えたロイヤルリーダーはすぐに剣を横に構えて防ごうとするが、【身体強化】で攻撃力が上昇したゼストの大振りの一撃を防ぎきることはできない。

 ロイヤルリーダーは大剣を受け止めていられるわずかな時間で、ゼストと距離を取るためにもう片方の手で持っている盾を使い【シールドバッシュ】を発動した。

 ゼストは、【シールドバッシュ】が使われたばかりの威力が低い段階で盾を蹴り飛ばし、その反動を利用して後ろへと下がり距離を取った。


「なかなか面倒だな」


 お互いに走って距離を詰め、剣をふるう。

 ゼストはロイヤルリーダーの剣を受け流して、ロイヤルリーダーに隙ができたところで大剣をふるう。

 ロイヤルリーダーはゼストに剣をふるいつつも、盾のほうも使って大剣での攻撃を確実に防いでいく。

 剣戟はしばらく続いたが、技術もパワーもゼストのほうが上だ。

 最初は互角に打ち合えていたが、均衡が崩れるのにそう時間はかからなかった。


 ゼストの大剣が、ロイヤルリーダーがゼストの剣を受け止めようとして前に突き出した盾を叩き斬った。

 ゼストの強力な攻撃を受け止め続けていたため、ロイヤルリーダーの盾に限界が来てしまったようだ。

 大剣はそのままふられ、ロイヤルリーダーの盾を持っていた腕に直撃した。


 斬り裂かれることはなかったものの、衝撃でロイヤルリーダーの左腕は折れて使い物にならなくなったようだ。

 ロイヤルリーダーは真っぷたつに割れた盾を落としてしまったが、腕を動かすことができないので拾うことができない。


 ロイヤルリーダーが、剣を持っている腕だけでゼストに斬りかかる。

 が、剣だけでゼストと打ち合えるはずもない。

 最初はあえて弱めの力で打ち合っていたゼストが、突如【身体強化】を発動しフルパワーで斬りかかった。


 急に速度とパワーが上がったことにロイヤルリーダーは反応できず、盾を持ってた腕と同じように剣ごと叩き斬られてしまった。

 剣は折れて右腕も衝撃でボロボロになりはてており、もはやパンチをすることもできないじょうたいだ。


「これで終わりだ」


 ゼストのフルパワーの一撃を防ぐ手段もなく、ロイヤルリーダーは地に伏せた。



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[気になる点] 最初に。がありますよ!! [一言] ログインしていないのでこれでやってます
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