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 一話一話がかなり短いものを一時間置きに投下していきたいと思います。

 天才。

 そう呼ばれている彼女が、どれだけの練習を積み重ねているのかを、周りの子達は知らないのだろう。

 彼女が何もせずに──もしくは少しの努力だけで、あの速さに辿り着いたと思っている。


 そんなはずがないのに。


 しかし、そんな勘違いも、ある種納得はできる。

 今年入学してきたばかりの新入生。

 未だそのほとんどが基礎トレと筋トレに時間を費やし、己のタイムが少しずつ伸びていくのに一喜一憂しているだけなはずの時期。


 それなのに彼女だけが、己の“とりあえずの”限界を超える場所へと至っている。

 伸び代というものは、後になればなるほど伸びてくれない。

 十を終着点とすると、八や九までは伸びてくれる。


 新入生は、まだその地点のはずだ。

 だけど彼女だけが、その努力をもってして、既に九の場所へと至っている。




 しかしそれを誇示することはしない。

 まるで何事もないように――周りと同じことをしてきただけのような態度で、自らの限界を越えようとしている。




 それが、イライラする。

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