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チートスライム拾いました、その名はすらいちゃん。攻撃はもちろん回復までなんでもござれ。俺の存在を疑問視することもあるけど仲よくやってます。でもね、女性に触手プレイをするのはやめて。捕まるから、俺が!  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
Episode1.ダンジョンで助けたのは魔法学校の女の子!? 少し勝気だが心優しい少女の名前はジュリエッタ・セラート。そんな彼女をモンスターの囮にした奴らはすらいちゃんがお仕置きよ!
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16.そしてやっぱりすらいちゃんは触手を荒ぶらせる。なんなの? 女の子に触手絡めないと死んじゃう病気なの?




「デヴィッドさん、教えていただきたいのですがダンジョンでジュリーの怪我をすらいちゃんさんが治したと聞いたのですが」

「え? うん。そうだね。治したよね。すごかったよね」

「ですが肝心な方法をジュリーが意地悪して教えてくれないのです」

「あー」


 ジュリエッタが隠しているのはなにも意地悪をしたいわけではない。怪我を治してもらったとはいえ職種によってあられもない姿を見せたことを隠しておきたいのだろう。


「よろしければ詳細を教えてもらえないでしょうか?」

「教えてあげたいのはやまやまなんだけど、俺もまだすらいちゃんと出会って四日くらいだからよくわからないことが多くて」

「ええっ? そうなの?」


 驚きの声をあげたのはジュリエッタだ。


「仲がいいから数年来の仲だと思ってたわ」

「実は違うんだよね。だからすらいちゃんがなにを考えてあんなことしたのかわからないし、どういう効果があって傷が治るのかも俺にはわからないんだ。ごめん」

「デヴィッドさんが謝る必要なんてありませんわ。しかし、すらいちゃんさんと出会ってすぐにジュリーを助けてくださったんですね。偶然に感謝しなければなりません」

「そうね。もしデヴィッドがすらいちゃんと出会ってなかったら――なんて思うとぞっとするわ」


 デヴィッド自身もぞっとする。あの夜、すらいちゃんに気づかなければ、モンスターだからと放置していれば、今ごろジュリエッタと仲よく魔狼の腹の中にいた可能性だってあるのだ。


「こほん。不適切なことを言ってしまいましたわ、申し訳ございません。話を戻しますと、できることならジュリーの傷を治した方法を是非教えてほしいのです」

「あのね、アン。悪いことは言わないからやめておきなさい。ねえ?」

「お、俺に振らないでくれないかな。もちろん、やめておけと断言するけどさ」


 真剣な表情となり、友人の方に両手を置くジュリエッタ。

 今はまだおとなしくしているすらいちゃんがいつ触手を荒ぶらせるかわかったものではないため彼女はもちろん、デヴィッドも冷や冷やしっぱなしだ。


「お二人のおっしゃりたいことはわかっています。スライムさんの真似を人間のわたくしができるはずがない、と。ですが、どのようにして傷が治るかわかりさえすれば、ジュリーのお姉さまをもっと確実に治すことができるのではないかと思うのです」

「気持ちは嬉しいけどやめて、お願い!」

「……その慌て様。まさかそれほどまで恐ろしい手段が必要なのですか?」

「とてつもなく恐ろしいわっ。そうでしょう、デヴィッド!」

「はい。なんというかすごくいやら――じゃかった、恐ろしいです」


 つい本音がひょろっと出かけてしまったが、ぐっと飲み込む。

 いっそ本当のことを告げてしまえばアンジュリカも諦めるだろうが、万が一と言うこともある。

 大きな目的を持っている以上、リスクは承知していると言われてしまえば止めようがない。だが、年ごろのお嬢さんを――しかも貴族の方を、スライムの触手に絡めさせるわけにはいかないのだ。


「待ちなさい、早まらないでアンっ!」


 どうしたものかと考えていると、アンジュリカがジュリエッタの制止を振り切りすらいちゃんを抱きかかえる。


「ぴ?」

「すらいちゃんさん、どうかわたくしにジュリエッタを治したあなたの秘術をお教えください。わたくしにはどうしても傷を治してあげたい方がいるのです――あら? どうしてすらいちゃんさまから触手が?

「ちょ、ま――」


 声をあげたのはデヴィッドか、それともジュリエッタだったのか。

 手遅れになる前にすらいちゃんとアンジュリカを引き離そうと、二人が揃って腕を伸ばす。

 しかし――、


「あら? どうして触手がわたくしに? え、いえ、あのっ、困りますっ、駄目ですわ。わたくしの服の中に――ああぁっ、だ、駄目っ、ウネウネしないでっ、くださいっ、ましっ――あっ」


 手が届く前に触手がアンジュリカの制服の中へと侵入する。

 戸惑いを混ぜた声が次第に艶やかとなる。複数の触手に絡めとられたブロンド美女は口でこそ抵抗しているが、やはり困惑が大きいのか行動で抵抗することができていない。

 それをチャンスと受け取ったのか、それとも相手が受け入れていると感じ取ったのか、すらいちゃんは「ぴぁああああああ」と雄たけびを上げて触手をうねらせていく。


「あ、ああ……アンジェリカまでが酷い目に……」


 自分のされたことを思い出し、頬を赤くして床に座り込んでしまうジュリエッタ。心なしか親友から距離を取っているように見えた。


「み、見ないでくださいましっ――んああっ、どう、してっ、すらいちゃんさんは、んんっ、あっ、執拗にっ、ああんっ、あっ、あっ、わたくしをっ、責めたてるのですかっ――あああんっ」


 制服がはだけアンジェリカの白い肌と下着が露出する。

 ごくり、と思わず唾を飲み込んでしまったデヴィッドだったが、


「ちょっとっ、いつまで見てるのよ!」


 アンジェリカの怒鳴り声を受け我に返ると、


「すらいちゃんがごめんなさぁああああああいっ」


 大きな謝罪をしながらアンジュリカの艶姿をこれ以上見ないように研究室を飛びだしたのだった。



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