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とまらない

作者: 高谷咲希

ああ、どうしよう。

また君に焦がれている。


優しくされたらだめ。

触れられたらだめ。

名前を呼ばれたらだめ。

笑いかけてくれたら、それだけでもう。


単純な私。


暖かくて柔らかい、君の手の感触が

今もまだ、右手に残っている。

また、触れたくなってしまう。


この距離を、思いっきり壊してほしいの。

もっと強く引き寄せて、ぐっと強く抱き締めて。

私のことを好きだと、言ってほしいの。

そんなの、ありえないのにね。


優しい君の温もり。

心にそっと染み込んでいく。


ねえほら、また君に焦がれている。

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