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僕らの冒険2  作者: じっつぁま
最後の闘争
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58話



「この姿に戻るのは、いつ振りであろうか・・・」


赤い光に包まれたリオンが呟く。

まだ周囲には石を返していない衛士が並んでいた。


「サマルカンドよ、そして鬱陶しい雑魚どもよ、見るがいい。これがわしの真の姿じゃ!」


そして最後の衛士が石を手渡すと、リオンの周囲の光は収束しだした。中には3mにも届くだろうか、巨人の男が立っていた。

その時、


「今!」


カウンターからのレーコの掛け声と共に、ジュンイチ、ユーマ、ケーゴが現れた。彼らはリオンを中心に、3角形の位置取りをしていた。そしてその頂点には、


「ほーっほっほっほー、くらいなさーい!」


レーコがいた。

それぞれを結びつける光が走り、次の瞬間リオンを取り巻く結界が現れた。


「無駄じゃ。この姿になったわしにはどんな攻撃も効かん」


「それはどうかしらねー?」


続いてそれぞれの3角形の面に、以前赤い石を取り込んだ網と同様な、奇妙に蠢く網が現れた。


「無駄じゃと言うのに・・・なんじゃそれは?」


「あなたの知らない、異世界の物質よ。唯一赤い石を破壊できる物よ。出れるものなら出てみなさい」


「なんじゃこんなもの!直ぐに・・・うわーーー!」


少しずつ網は狭まり、リオンを取り囲んでいった。リオンはその大きな巨体を振り回し、自らを取り囲む網を絶ち切ろうとするが、網は伸縮し、切れることなくリオンを絞めていった。そして人型に縮小すると、時折ピクッとする以外動きがなくなったのであった。



*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*



「ふう、終わったね」


いつの間にかそこに居たリョウが、額の汗を拭う素振りで現れた。お前何もしてないだろう等と突っ込む者はどこにも居なかった。


「・・・それで、これはどうするんだ?」


「いずれ消化されるのだけど、かなりの年月が掛かるわ。それまでどこかに封印するしかないわ」


「これって、もしかしてスライム?」


「そうよ、テイムしたスライムを仕込んでこの形にしたの」


「それにしては強そうだね?」


「とある金属をケーゴに作ってもらったから、それを取り込ませてあるの。ちょっとやそっとでは壊せないわよ。また石を消化する限り活動が停止する事もないし、最強の魔石破壊装置ね」


「ふーん、すごいんだねー」


全く凄さが分からない声で、リョウが話した。続いてサマルカンドが話し出した。


「それでは俺がこれを封印して置こう。元々俺の復讐だ。その位はする義務があるだろう」


「それでは、私もお付き合いさせて頂きます」


バンダルが後を続けた。


「待ってくれ、俺達にも手伝わせてくれ」


「私もお手伝いさせて下さい」


続いてカムリ達が言い出し、そして、ステファンまでも追随した。


「いや、お前達、これは俺の仕事だ。お前達を巻き込む訳にはいかない」


「何を仰ろうとも私は着いて行きます」


「私達も同様です」


「私も行きます。行かせて下さい」


「まあまあ、みんなですればいいわよ。一人でするには限界があるし。それに封印場所作成するまで付き合うわよ」


「ほっほっほっほ、封印場所もきちんと作成しないと危ないしのう」


「そうだぜ、スライムの活動しやすい環境を整えてやらなくちゃだぜぇ?」


ジー・サマー、スターも会話に加わって来た。


「でも、その前に、宴会よー!」


「そうじゃそうじゃ」


「飲み明かすんだぜぇ?」


どこまでもぶれないレーコ達であった。石と化したサマルカンド達を横目に、リョウの首根っこを捕まえたレーコ達は、ドラゴン族村長の屋敷に向かうのであった。


「ちょっと待てー!」


我に返ったジュンイチが追いかけたが、リオンを倒したことによりドラゴン族も祭りムードとなり、そのまま宴会へと突入するのであった・・・



*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*



「ほれ、爺様、ちゃっちゃとして!」


「うぅー、ジュンイチ~、今日は休ませてくれんかのぅ?」


「だめだめ、僕の休みが無くなってしまう。さあ、さっさとポーションを飲んで。飲んだら出発だよ」


翌朝早々に起きたジュンイチは、早朝まで飲んで騒いでいた爺様をたたき起こすと、毒消しポーションを渡しながら話しかけた。早くしないと冬休みが終わってしまう。まだ多量にある宿題も手付かずなのだ。多少焦りながら爺様を起こすジュンイチであった。


爺様の準備が出来次第、背中に括り着け、最高速度で魔族の土地へ向かった。そこに封印の場所を作るのだ。ケーゴにも手伝って貰わなければならないが、とりあえず転移のための魔方陣を作らないと効率が悪い。爺様だけ運んで、魔族の土地へ飛んでいくジュンイチであった。


「ジュンイチ~、もうちょっと、もうちょっと、速度を落としてくれ~。出ちゃう、出ちゃうのじゃー」


「じじい、出すなよ、出すと丸洗いするぞ!」


「そんなこと言われても、出るものは出るんじゃ!もう少しゆっくりと~」


サマルカンドの世界に、じじいの声が木霊するのであった・・・



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