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僕らの冒険2  作者: じっつぁま
最後の闘争
57/61

57話



「軍隊が見えたぞー!」


リオン率いるヒューマン族の軍隊がようやく到着した様だ。ドラゴン族の見張り兵が報告に来た。


「ようやく来たようね。じゃあみんな、位置に就いて」


レーコからの指示が飛ぶ。ジュンイチ達はそれぞれの定位置に散って行った。


「さて、賽は投げられた。人事は尽くしたわ。後は天に任せるだけね」


数日食っちゃ寝を繰り返していても、人事は尽くしたのである!レーコは自分も定位置に移動するのであった。



*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*



「斥候の報告ではこんなものはなかったぞ?」


リオン達は村の入口にさしかかった。そこはケーゴが作成した広場であった。斥候によると広場は確認できたのだが、村の入口に現存する防護壁の様なバリケードは、昨日まではなかったはずだ。約5mもの高さがあるバリケードは1日で出来上がったようだ。そしてバリケードを見上げると、そこには1人の人物が立っていた。


「待ちかねたぞリオン!今までの礼をしてやろう!」


壁の上に立つのは、サマルカンドであった。


「やはりお主であったか!また捕まえてやるわい!兵士達よ、攻撃せよー!多少傷つけても構わん、あいつをわしの元へつれてくるのじゃー!」


総勢5千人の兵士の内、3千人が一斉にバリケードへと突撃してきた。壁を壊そうとするもの、壁を登ろうとするものに分かれた。回り込もうとするものがいないのは不思議であった。


ところで、ここの広場は少し窪んだ形をとっていた。ケーゴはわざとそういう風に作ったのである。壁にほぼ全ての兵士が群がったとき、サマルカンドが叫んだ。


「今だ!」


すると、サマルカンドの右手の方角より、ゴゴゴゴという音がなりだした。


「鉄砲水だー!待避せよー!」


「「うわーーー!」」


それはジュンイチが産み出した川であった。一瞬にして3千人の兵士は水に飲まれ、左手に流れる本流へと流されて行くのであった。


「おのれー!許さんぞー、サマルカンドー!よし、だったら捕虜を連れてくるのじゃ。見えるかサマルカンドよ、彼らの命が惜しくば石を持って来るのじゃ!」


リオンは連れてきたドワーフ達をサマルカンドに見せた。勿論中にはカムリもいる。彼らは口々に、自分達の命はどうなってもいいと叫び、兵士に殴られていた。


「待て、リオン。酷いことをするな!分かった、お前から取った石を返す!捕虜と交換だ!」


「よし、だったらさっさと持って来い!交換してやろう!サマルカンド、お前が持って来るのだ!」


サマルカンドは一旦防壁から降りると、4個の黒い箱を手押し車に乗せて防壁前の広場までやって来た。


「持ってきたぞリオンよ!さあ、捕虜を離せ!」


「箱の中身を見せろ!そっと少しだけ開けるのじゃ!」


サマルカンドは言われる通り、4個の箱をそれぞれ少しだけ開けて、中身が見える様にした。ちらりと見える中には赤い光が確認できた。


「広場の中ほどまで持って来い!そしてお前が後退すれば、捕虜を離してやる」


再度箱を閉じ、言われるがまま広場の中ほどまで手押し車を持ってきた。そして、ゆっくりと後退して行った。


「さあ、約束通り4人を開放するんだ!」


「くくく、よーし開放してやる!衛士よ、足の鎖だけ外せ。そして、ゆっくり歩かせるんだ。衛士Aよ、箱を取って来い」


箱に向かって歩いて来る衛士A、それと離れて歩いて来るドワーフ達。


「リオン様、捕虜を開放するんですか?」


「何故犯罪者共を見逃す必要がある?衛士Aが箱に手を掛けたら、あの4人を後ろから射抜くのじゃ」


ゆっくり近づく衛士A、そして箱に手を掛ける直前、


「走れー!」


サマルカンドが叫んだ。


「射殺せー!」


リオンが叫び、4人の背後から矢や攻撃魔法が飛んでくる。

あわてて駆け出す4人、しかし直ぐそこまで攻撃が迫ってきた。


「シールド!」


すると、どこに居たのかレーコが現れ、風防御魔法を唱える。空中でタイミングを計っていたようだ。ドワーフ達4人はシールドに遮られ、無傷で防壁まで生還した。


「くそう!衛士A、早く持って来い!お前らもぐずぐずするな!石を守るのじゃ!」


残りの兵士が箱へと急ぐ。衛士Aも急ぎ足で戻って来る。


「よーし、石さえ無事ならば何とでもなるわい。衛士よ!箱を並べるのじゃ!」


リオンの元へ衛士と箱が帰って来る。リオンは衛士に指示を出した。すると、


「ばこーん、ばこーん、ばこーん、ばこーん」


箱が爆発した。そして、


「ほーっほっほっほー、その箱は偽物よー。騙されたわねー?」


防壁の上からうざいレーコの声が響いて来た。


「騙したなー!」


「ほーっほっほっほー、騙される方が悪いのよー?」


もはやどちらが悪者か分からない状況であった。

リオンは憤慨し、顔はゆで蛸の様に真っ赤になっていた。

そこへ衛士Aが近づいて行った。


「リオン様、もはやこれまでです。最後のご奉仕をさせてもらってよろしいでしょうか?」


「むむむ、衛士Aよ、そうじゃな。もはや他に手がないか」


「それでは、お預かりしていた命、お返し致します」


そういうと衛士Aは自分の心臓から赤い石を取りだし、リオンに手渡した。そのまま衛士Aは塵となって消えていった。続けて周囲の衛士達も同様に石をリオンに渡すと、ことごとく塵となって消えて行くのであった。


そして、リオンの手の中の石はリオンに吸収され、リオンは赤い光に包まれるのであった。


「さあ、ラスボスの出現よ!」


レーコの声がカウンターから響き渡るのであった・・・



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