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僕らの冒険2  作者: じっつぁま
闘技大会
52/61

52話



「ジュンイチー、おめでとうー」


「あー、リョウー、お疲れー。遅かったね?忙しかった?」


「うん、聞いてジュンイチー、あのねー、結構大変だったのー」


「分かった。宿で話を聞くねー」


本日の試合が全て終了し、宿へ帰ろうとしたところでリョウがやって来た。偶然勝てた、戦士の中でも小柄なジュンイチと、可愛い雰囲気を持つリョウのカップルは、頑強な戦士達の中では結構目だっていた。大声で今日の出来事を話し合う事は出来ない。2人して宿への帰路を急ぐのであった。


「それでねー、スキルをかけた人たちに地図を作って貰ったの」


「へー、ほー、ふーん?」


あのイケメン兵士を含めた数人と食事をしながら、闘技場の地図を作成したらしい。


「やったわねリョウ、この地図なら大体の構造が分かるわ」


レーコは機嫌良さそうに答えていたが、ジュンイチは微妙な心境で相槌を打っていた。やはりあのイケメン兵士と、ずっと一緒だったのが気にさわっていたのだった。もちろんリョウにその気がないのは分かっている。分かっているのだが、これが微妙な男心なのであった。


「リョウ、ご苦労様。明日からは適当に動いて良いわよ。何かもう少し情報が入ったら教えて?それじゃあ次はジュンイチ、明日は第2シードみたいだけど、作戦は?」


「うん、余り情報がないんだけど、相手はアサシンタイプの様なんだ。ユーマの劣化番だと思うんだけど、今日の最後の様に、見えない礫で瞬殺しちゃおうかと思ってる」


「確かに長引けばやっかいね。飛び込んで行って、相手の不調につけこんだ様に見せ掛けられれば最高ね。じゃあ、ケーゴは?」


「今日は20匹させた。明日はもう少し頑張らす」


「そろそろアメが必要だと思うから、後で渡しておくわね。じゃあ後3日、みんな頑張ってね」


レーコが会議を締め、みんな部屋に戻るのであった。


次の日いつもの様に朝の鍛練を終えたジュンイチは、昨日の様にリョウを誘いに行った。しかしリョウは既に行ってしまっていた。レーコが昨晩も徹夜で作り上げた魔道具を渡し、赤い石の場所を確認する様に頼んだんだそうだ。不機嫌なレーコが出て来てそう教えてくれた。とぼとぼと1人朝食に向かうジュンイチであった。



*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*



「少し、少し休ませてくれ・・だぜぇ?」


「・・・もう5匹したら休憩にしてやろう。ほらポーションだ」


「鬼ぃ・・だぜぇ?」


「・・・それから、今日のノルマが終われば・・・これをくれてやる」


「ん?なんだそれは・・えっ?それは例の!あれなんだぜぇ!」


「・・・そうだ、例の、あれだ!」


「ようし、頑張るんだぜぇ?」


右手に文字通り鞭を持ったケーゴは、左手の紙袋をスターに見せると、とたんに元気を取り戻すスターであった。


ちなみに紙袋の中身は、以前爺様に上げたものに似た、XXXの△△△であった・・・



*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*



闘技場へやって来たジュンイチは、本日の第1試合を見ていた。頭の隅に浮かぶリョウの事を、ぶんぶん首を振って振り払いながら、試合に集中するジュンイチであった。


今日の第1試合には決勝で対決するはずの魔法戦士が出ているのだ。昨日余り収穫がなかったので、今日は少しでも情報を得なければいけない。そう思って見ていたのだが、またふと気づくと試合が終わっていた。


「あれま、また情報なしだな」


お互い様なのだが、手の内を見せない様に戦っているようだ。第2試合は戦う予定はないはずなので、ぼーっとしながら周囲を見渡すジュンイチであった。


あれからリオンは闘技場には姿を見せなかった。他に怪しい奴を探すが、ジュンイチには見つけることは出来なかった。諦めて第2試合に目を移したが、2試合の内1つは終わっていた。もう1つの試合は見所がなかった。


ジュンイチは今日もぼっちで昼飯を食べるのであった。


今日のジュンイチの試合は第3試合である。昼食後控え室に行くと、また絡んできた戦士がいた。


「ちっ!昨日も運が良かった様だな」


「あー、君の相手は第3シードじゃなかったっけ?」


「ちげーよ!第7シードだ。ぜってい勝ってやる。そしたら明日はお前か第2シードの奴だな!」


「あー、頑張ってね?」


やる気むんむんの暑苦しい戦士をかわし、ジュンイチは瞑想している振りをした。名前も知らない戦士だから、明日にはいないであろう。待つこと10分弱で呼び出しがあった。ジュンイチは自分の試合場に向かった。


対戦相手はレイピアを持ち、上から下まで黒づくめの格好をしていた。相手の正装であり、夜間など暗闇では充分な力を発揮するであろう。しかし今は煌々とした明かりの中であり、逆にとても目立つ格好であった。


始めの合図と共にジュンイチは相手に向かい走り出した。

相手は迎撃の構えで動かない。

ジュンイチと相手との距離が半分程になった時、異変が起きた。

相手がレイピアを下げ、肩を抱き、続いて踞ったのだ。


そして、ジュンイチが斬りかかる。


「たあ!」


交差した後、第2シードのアサシンは、ぐらりと前に倒れるのであった・・・



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