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僕らの冒険2  作者: じっつぁま
闘技大会
50/61

50話



さて、ジュンイチは開会式にぎりぎり間に合った様である。別に間に合わなくてもいいのだが、遅れてやって来て目立ちたくはない。受付の兵士に参加証を提示して中に入ると、ちょうど宰相が前に立ったところだった。


宰相リオンが開催宣言を行っているのを聞きながら、ジュンイチは闘技場の中を見渡した。東京ドームより一回りか二回り位小さ目であったが、観客全員入ると1万人位にはなりそうだ。会場は4つのブロックに分かれる様になっていたが、最初は多人数のバトルロワイヤルを行うため、セパレートされていなかった。


「・・・ここに開会を宣言する!」


「「「おおー!」」」


開会式が終わり、第1回戦が始まろうとしていた。シードは20人、残り12の枠をめぐり争う事となる。午前に2回、午後2回行われ、それぞれ3人が生き残りとなる。ジュンイチは今日の午後最終組である。自分の順番まで好きな場所で待機していていいらしい。


今日は初日なので、観客席はまばらであった。することもなくなったので、観客席で見学することにした。来ているはずのリョウを探すが見当たらない。仕方がないので全体が見渡せる後部座席に座って、第1回戦を見物していた。


以前ハンター試験であった方法とほぼ似たようなルールであった。試合場は周囲が段差で囲まれており、棄権をした戦士が移動する場所となっている。場外と言う規定は無いようだが、明らかに試合場から外へ逃げ回っていると失格となるようだ。


第1回戦が終わりに近づいた頃、ようやく両手にポップコーンと飲み物を持って、リョウがやって来た。


「ジュンイチー♪」


「やあ、遅かったね」


「うん、ちょっといろいろやってたの。飲む?」


「ありがとう」


入場券を買ったり、次の日の予約なんかもしていたが、一番時間がかかったのは兵士にスキルを使っていた事だそうだ。


「4・5人に掛けて来たんだけど、掛けれない人もいたんだよねー」


「リョウが掛けれないなんて、魔王か人外だけだよね?」


「それと、既に何か強い洗脳を受けている場合ね」


「リョウのスキルを跳ね返す洗脳も、かなりのもんだよねー」


数人スキルを使って赤い石を探していたが、知っている人はスキルがかからなかったそうだ。今スキルをかけた人に、それとなく赤い石を探ってもらっているそうだ。


「情報を集めるには時間が懸かりそう。ジュンイチの出番は?」


「一番最後」


「じゃあ、一緒に見物しようか?」


映画鑑賞の様に、ポップコーン片手に2人で闘技大会を見物することになった。まるで久し振りのデートの様だ。ほっこりしながら、大会を見つめる2人であった。


「どうやって戦うの?」


「レーコが余り目立つなと言うから、逃げ回ろうかと」


「宙に浮いて?」


「それは目立つんじゃない?双剣で受けに徹しようかと思ってるんだけど」


「逃げながら?」


「そう、人を盾にしながらねー」


「ふーん」


特に深刻な話をしている訳ではない。第1試合、第2試合を見る限り、ジュンイチやリョウの敵ではなさそうだ。どうやって勝つかが問題であったが、どうやっても勝てるかな?何て思う2人であった。



*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*



「ほら、これで俺だって分かっただろう?」


「ユーマおじさんだ?」


離れに着いた後、人がいない部屋でユーマは魔道具を取って見せた。初老から青年に戻る姿に、ステファンは驚きを隠せなかった。再度魔道具を装着し、初老の姿に戻るとステファンに話しかけた。


「私はジューマと名乗ります。ステファン殿下もその様にお願いします」


「分かりました」


「取り合えず執事見習いになりますので、どなたかに指導させて下さい」


「はい、誰かいないかー?」


「・・・お呼びでしょうか、殿下」


「今日から僕が専属で雇った、ジューマだ。城の内部の事は初めてだそうだから、教えてやってくれ」


「・・・分かりました殿下。それではジューマ殿、こちらへ」


「承知致しました。王子殿下、それでは後程伺います」


「はい、お願いします」


こうして、ジューマは予定通りステファンの執事となったのであった。



*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*



「これから第4回戦を始める。それでは、始め!」


ジュンイチ達の組が始まった。第4組は1番多く、70人弱いるそうだ。ジュンイチは予定通りダガーを取りだし、周囲からの攻撃をいなす事に専念した。かわすことばかりでは追い詰められるので、巧く他の攻撃を利用する様にした。


数人で囲まれた場合、正面の敵の攻撃を横の人へ誘い、後ろからの魔法攻撃を斜めの人へ屈曲した。余り大きな動きを見せず、最低限の見切りで、いなしていった。同じ場所へは一時も居らず、遠くからジュンイチだけを見れば、かなりの距離を移動していることが分かるだろう。そして徐々に人が減り、最後のコールが叫ばれた。


「そこまで、残った3人は本選出場決定だ!」


「お前、ずるいぞ!一人も倒していないだろう!」


「ずるいも何も、倒さずして残ることができるなど、大したものではないか?」


「何を言ってる。逃げ回って生き残るなど、戦士の風上にも置けぬ!」


「・・・」


ジュンイチは予定通り3人の中に残ることができた。その時、残った1人からいちゃもんをつけられたのだが、もう1人が仲裁に入りそのまま2人の言い争いが起こってしまった。ジュンイチは静かに、静かに、その場から離れるのであった・・・



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