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僕らの冒険2  作者: じっつぁま
会合
30/61

30話



「それでなー、ジュンイチ、聞いてるかー。ソフィアが泣くんだよ~」


ユーマは飲んだくれていた。

ジュンイチはほっておけず、ジュースを片手にユーマの愚痴を延々と聞いているのであった。


「僕も行きたくないって言ったんだけど、絶対だめだって言われてなー。泣く泣く門をくぐったんだー」


「うんうん、分かった分かった、辛かったんだよねー。僕もその気持ち分かるよ」


「ほんとーに分かるのかい?ほんとーに辛いんだからなー」


「うんうん、分かる分かる。僕もリョウと別れることになって、辛いんだよ」


酒飲みの芋ほりで、同じ話を何べんも聞き、同じ返答を何べんもしているジュンイチであった。


「じゃあ、そろそろお開きにしようか。明日は会合があるからね」


「ウーイ、ヒック。・・・ああ、分かった。もう1杯飲んだらな」


「いや、さっきもそういったから、今日はもうおしまいだよ」


飲んだくれのユーマを諫めて肩に担ぎ、部屋へ連れて行った。そして、ようやくユーマをベッドに寝転がして、自分の部屋で休むことが出来たジュンイチであった。ちなみにユーマは文無しであるため、飲み代はジュンイチが支払ったのであった・・・

はぁ


翌朝、日課の鍛錬を終え、朝食を済ませてからユーマの部屋へ行くと、案の定2日酔いで唸っていた。


「おーい、ユーマ、朝だぞー」


「・・・うーん、頭が痛い。ジュンイチ、ポーション持っているか?」


「いや、ポーションで治るの?それ?どちらかと言えば毒消しの方がいいんじゃない?」


「・・・じゃあ、毒消しくれないか?」


「いや、実は持ってないんだ。やっぱりポーションいっとく?」


効果あるかどうか分からないが、多少は効くだろうとポーションを渡すジュンイチであった。


「ふう。ありがとう。なんか少し楽になった気がする」


「それはよかった。それで、ユーマだけが来た理由を聞いていいかい?」


「ああ、まだふらふらするから、寝たままでいいかい?」


そして、ユーマは少しずつ語り出した。

王城ソフィアの部屋でくつろいでいた時、レーコから手紙が来た。内容は異世界で困っているから助けてくれと言うことだった。その後、レーコ達と直接会い、サマルカンドが捕まっていること、助け出したいこと、その為にはユーマの力がいることなどを聞いた。


「僕がみんなをガイアの世界に引き込んだから、今度は僕がみんなの力にならないといけないと言われ、正論過ぎて反論できなかったんだ」


もちろん未だ低レベルであるため、異世界でレベルアップをしなければならないこと、数日後にバンダルと会合があること、最後にソフィアは連れていけないことを言われたそうだ。


「なんで連れて行ったらいけないんだっと、結構ごねたんだが、一般人であるソフィアを巻き込んで何かあったらいけないからと言われ、泣く泣く別れることになったんだ」


そして、また体に影を宿すユーマであった。これが闇魔法の影響かどうかまでは判断できないジュンイチであった。


「レーコ達はどうしたの?」


「リョウは一旦日本に帰った。レーコとジー・サマーは異世界の門を固定するのにもうしばらくかかるから、先にジュンイチのところに行ってくれと言っていたよ。もちろんケーゴは移動速度の問題もあるから、レーコ達の護衛として残った」


話の内容を理解したジュンイチは、結局その日は1人でバンダルと会合を行った。

バンダルの本日の話は特に進展もなく、また7日後に休日があるので次の約束を取り付け、ジュンイチは宿に戻るのであった。


「さて、ユーマは今何レベ?」


「僕は、まだ3レベルなんだ」


「そうかー、じゃあレベ上げしなきゃあねー。どこに行こうかなあ」


どのくらいレベルを上げればいいか分からないが、低レベルのところはつまらない。トロールのところは未だに少ないだろう。ということは、新しい狩り場に行った方がいいということになる。


ハンターマニュアルとにらめっこをすること数分後、ジュンイチは狩り場を決めた。


「じゃあ、ここに行こうか?」


ジュンイチが示した場所は、リョウがこの世界に来たドラゴン族の領地であった。


ドラゴン族は、サマルカンドの世界の王都から北西の方角に位置する場所で集落を構えていた。彼らは、魔法こそ使う事が出来ないが、その攻撃力と防御力はこの世界一を誇る種族である。周囲には割とランク上位のビーストがはびこる地域に、悠々と居を構える実力を持っているのだった。


ジュンイチ達はドラゴン族の集落の南西にある、ランクCクラスのビーストがいる狩り場を選んだのであった。ビーストの多くは、ビッグスパイダーと軍隊蟻である。両方とも単体ではランクDではあるが、群れをなすため通常Cとされている。1匹ずつの攻撃は脅威ではない。数匹から集団で来られても、今のジュンイチの敵ではないと思われた。また上手に倒せば、蜘蛛の糸、蟻の表皮、それぞれの毒袋などは素材として十分なお金になるのだ。


ジュンイチ達は万が一の為に毒消しポーションと通常ポーション、近隣で野営する道具を購入し、目的の森へと旅立つのであった・・・



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