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僕らの冒険2  作者: じっつぁま
蠢き出す
26/61

26話



「それでは、トロール殲滅作戦を開始いたしまーす」


「どんどんどんどん、ぱふぱふぱふぱふー」


レーコのカウンター改良が終わるまで2日間今まで通りの狩りをした後、ようやくトロールキングを倒すことにしたジュンイチ達であった。作戦はレーコが考え、ジュンイチ、リョウ、ケーゴが実行し、じじいのポーチも使って運ぶ事にした。現段階では、じじいのポーチが一番容量が多いからであった。


じじいは嫌そうであったが、借金の片棒を担いだのも本人だった為、しぶしぶ従うじじいであった。


「それでは出発します。レーコ達は遅れてついて来て下さい」


ジュンイチはリョウを背に、宙へ舞い上がった。


トロールキングの居場所は、森の奥深く、山岳のふもとにある。そこまでにはトロールのパトロール隊がいる為、並みのハンター数人ではなかなか到達できないのであるが、協会は場所を把握している。

地図を頼りにジュンイチは飛ぶ。レベルが上がったので1時間程度であれば飛行できる様になっている為、トロールキングの居所まで休憩なしに向かうことができた。もちろんレーコもパーティープレイのお陰でMPが増えたため、爺様とともにケーゴを持ちながら着いてきていた。


「そろそろキングの居場所だね。準備はいい?」


「私は大丈夫ー。ジュンイチ、休まなくて大丈夫?」


「休憩するところがなさそうだし、何とかSPは持ちそうだよ。このまま行こうか」


遠くから山のふもとに藁と木で作られた集落が確認された。あそこがトロールキングのいるところだ。


「じゃあ、予定通りに」


「うん、見つけた。いっくよー!どーん」


リョウは両手に頭大のファイアーボールを生み出すと、杖を持ったトロールメイジに向かって打ち出した。


ドーンっ、ドーンっ、ドーンっ、ドーンっ

合計4回の爆音が響き、目に見えるトロールメイジは倒れた。


「じゃあ、次は僕の番だ。いくぞー、ブリザードっ!」


ジュンイチは集落の真上に陣取ると、両手から細かい氷の結晶を振らせてゆく。

以前ゴブリンキングに使った戦法と同様な方法である。

どんどん氷漬けになるトロール達、動けるビーストはキングを含めた幹部数人となった。


「ケーゴ!よろしくー」


「おう!」


居場所を交代し、真上からレーコ達がケーゴを投下する。

ケーゴはスキルを使用し、落下の衝撃から身を守りながら、固有武器の金剛棒を構えた。


「どりゃー!」


ケーゴは氷漬けになったトロールキングの心臓をぶち割った。

身を翻し、今度はジェネラルの眉間に突き立てる。

多少とも動ける幹部数人は、あっという間にケーゴに止めを刺された。


「私も行くねー、ジュンイチ降ろして」


「頼むね、僕はSP回復しないともう使い物にならない様だし」


「任せてー、そりゃー」


リョウはレイピアを抜き去ると、魔法抜きで他のトロール達の急所を射止めて行った。


「やれやれ、わしはちょっと休憩じゃ」


「私も出番はなさそうだし、任せて休憩するわねー」


杖で殴るのは効率が悪いので、レーコと爺様は休憩モードに入ってしまった。


「それにしても寒いのー、ジュンイチー寒いぞー」


「そうね、寒すぎるわよー。ジュンイチ、冷気を元にもどして」


「僕は寒くないし、まだ無理。2人して抱き合っていれば」


「絶対いや!じじいとなんか」


「わしはじじいではない!ジー・クリストファー・サマーじゃ!ぷんすかっ」


ぶつぶつ文句を言う2人をスルーして、リョウとケーゴがトロールを全滅させるのを見ながらSP回復に努めるジュンイチであった。



*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*



その頃バンダルは、王城の見回り兵士として働いていた。

あまり目立たないように行動し、余計なことをしゃべらない様に行動している為、今まで得た情報はさほど多くはなかった。しかし、サマルカンドのいそうな牢獄の場所は、ある程度つかめていた。


後は現在のサマルカンドの状況と、城の見取り図が手に入ればいいのだが、なかなか集まらない情報にもやもやする気持ちを押さえながら、見回りを続けるバンダルであった。

明日は久し振りの休日である。できれば今日中にある程度の情報をつかみ、明日ジュンイチ達に報告をしたいところである。


「見回りご苦労!」


「はっ」


偶然出会った上官に敬礼する。


「お前は、先日入った新兵だな?名前は何という?」


「はっ、バンダルと言います」


「仕事はどうだ?大変か?」


「いえ、そうではありません!」


「結構、頑張りたまえ」


「はっ、ありがとうございます」


上官が去るまで敬礼の姿勢を崩さず、見送るバンダルであった。その後は、また指示された方向へと見回りを続けるのであった。



*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*:;:*



「では、しめて700万Gになります」


あれからジュンイチ達は討伐したトロールを集めて、ハンター協会に来ていた。総数30数体にもなるトロールを4回に分けて運びこんだのだ。お昼もそこそこに午後も目一杯使って、ようやく今計算が終わったところであった。


「結構な額になりましたね?」


「そうですね、素材の損傷がほとんどなかったので、この値段に致しました。実際はかなりいい値がつくと思いますので、協会にとっては大きな収益になると思います。もう少し払いたいところですが、これが決まり値のぎりぎりですので、申し訳ありません」


「じゃあもう少し払いなさい、ぐm」


「お気になさらず、支払いは今貰えますか?」


「この支部では直ぐには用意できませんので、後日となります。ライセンスに登録しておきますので、他の支部や本部からも受け取れます」


口を挟むレーコはケーゴによって物理的に沈黙させられ、支払いの確認が済み次第協会を後にするジュンイチ達であった・・・




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