ep.14 取り締まり
投稿が遅れてしまいすみません。
エルダリア学園に入学してから早一ヶ月。
学園は今日も平和です。
あれが無ければ。
「お前、何様だぁ?俺はブライト伯爵家の次男だぞ?たかが男爵家如きが俺に歯向かってんじゃねぇーよ!」
「ご、ごめな、ごめんなさい⋯⋯」
「ごめんなさいだと?お前の主は俺なんだよ。額を擦り付けて申し訳ございませんでした、だろぉ!」
醜い会話が聞こえてくる。
ここ数日は何も無く平和だったのに⋯⋯。
(どうして貴族の坊ちゃんはどいつもこいつも偉そうなのかな⋯⋯?)
そんな事より、あの二人だ。
床でうずくまってる少女は2-C、シェルア・ロン・ルナーヴァ。
そして、威張っている方は2-A、ノエル・テラ・ブライトだ。
なぜ名前を知っているかと言うと、既に同じような事が二度もあったからだ。
前回、前々回は警告をし終わらせたが三度目だ、流石に目に余る。
止めに入ろうと足を運ぶと、ノエルがシェルアに対し魔力を行使した。
「生徒会役員です。ノエル・テラ・ブライト様、今すぐ魔力を解きなさい。既に二回の警告を無視した上、魔力の使用、生徒会室まで同行願います。」
「またお前か、ユフィーア・エスプリアァァーっ!平民の分際でっ!これでも喰らえ!
深海より湧き出る"神水"よ、我に刃を向けるもの全てを飲み込め、大海!」
そう叫びながらノエルはユフィーアに向かって圧倒的質量の水を放った。
しかし、魔女と呼ばれているユフィーアから見れば赤子の魔法も同然。
片手で軽くちょいっと消し去ってみせた。
「抵抗をしたため、武力行使をさせていただきます。ファイアボール」
火の玉と衝突し蒸発した水で視界を眩ませ、お腹に圧縮した水の柱を叩きつける。
「制圧完了。シェルア様大丈夫ですか?」
ユフィーアは制圧が完了したのを確認すると、すぐにシェルアの元へ駆け寄り手を伸ばした。
「えぇ、大丈夫よ、助けてくれてありがとう、ユフィーア。それよりあなたどうやってさっきの攻撃を相殺したの?ノエル様は光と水の混合魔法だったのよ?ファイアボールじゃ相殺できないはず⋯⋯」
「あ、えっと⋯⋯ふぅ、実はあのファイアボール、少しだけ闇を混ぜたんですよ」
「闇?!それより、Sクラスとはいえまだ初等科なのに、もう混合魔法が使えるの?凄いじゃない!」
「あはは⋯⋯あ、ありがとうございます」
混合魔法 ── 複数の属性を掛け合わせ発動する魔法、複数の属性使用と繊細な魔力操作技術、魔法への理解度が高度なレベルで求められる。
混合魔法が使用できる魔法使いは中級魔法使いより上の実力者達だけ。
そう考えるとノエルの実力も中々だ。
中級魔法使いは学園を卒業し、師に教えを乞いてやっとのことでなれる。
生徒だと卒業までに中級魔法使いレベルに片足突っ込んでいれば良いと言われるほどだ。
それを中等科の学生が使いこなしている。
中々の逸材だ。
そんな事を考えていたら生徒会室についた。
シェルアは医務室へ送り届け、生徒会室前にいるのはユフィーアと気絶しているノエルだけ。
(生徒会室に入ったら、早速ノエルを叩き起して処罰を決めなくては!)
始めての取り締まり業務に、ウキウキと心を踊らせているユフィーアはノエルを引き連れ颯爽と生徒会室へ入っていった。
一章では文化祭と表記していたんですが伝統祭へ変更しました。




