#2-2 流サイド
事件から数日後の放課後。僕らは生徒相談室にて連続幼女誘拐事件の、水についての謎の真相を冬山羊先生から教わったのだった。
そして現在、学校から寮に帰っている途中である。
「にしても、単なる水不足だったならさぁ~プールの水をその辺の学校から奪ったりしないのかな?全く、E.C.の連中はバカばっかり…」
良の呆れたような台詞。それに反応したのは、暁だった。
「まあ、アイツらがバカなのもあると思うけど…プールの水とかはわざと奪っていなかったんじゃ?」
確かに。学校などの施設では無く、民間人から水を奪っているあたり、奴等の目的は生活用水の確保だけでは無さそうな気もする。
「そうだよね…なんか、胸に引っかかりが残る事件だったなぁ…」
夏居もそう言って、うーん…と考える素振りを見せる。だが、しばらく経ったとき…
「もしかして…!」
何かを閃いたような顔をした夏居が、自身の考えを流暢に話し始めた。
「プールの水とかは駄目だったんじゃないかな?衛生面とかもあるだろうし!」
だが、その途中でノギが話を遮る。
「じゃあ何で民間人に手を出すんだろう…」
そう彼が呟いた後、夏居はまた考える素振りを見せ、ゆっくりだがその結果を伝えだした。
「民間人から得られる水が一番綺麗だからかな?プールに繋がる水道管で流れている水より、ペットボトルやキッチンで得られる水の方が良かったのかも。」
「うーん…」
「でも、そしたら川の源流に行った方が良いよね…」
夏居とノギが頭を傾げながら、意見を出し合っている。僕もその話を聞きながら、頭の中で色々考え始めるのだった。
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やがて、寮のエントランスに着いた後。セキュリティが厳重な施設なので、僕達は指紋認証や暗証番号の入力をエントランスで済ませて、中に入った。
「じゃあ、良と夏居。また明日。」
僕がそう女子二人に声をかけると、二人はまたねーと元気に返事をし、女子のフロアに向かって行った。僕と暁、ノギはその様子を見届けたあと、男子のフロアに向かう。
「…にしても、」
歩いている最中、暁はポツリと言葉を零す。
「_今回の事件、早期解決の殆どの要因は、藍沢さんの活躍と…高性能な監視カメラ。はぁ、なんかあまり良い気がしないな。」
思わず言ったらしく、あっ、と口に手を当てた暁。だが、時既に遅し。
「…暁って、機械とかに詳しいよね。この前の、良との通話の時とかも、詳しく解説してたし。」
僕が言うと、暁は一瞬顔を下に向けた後、
「まぁな。昔から見ているし。」
とぶっきら棒に言うのだった。そして、
「俺、自室戻る。また明日、二人とも。」
と暁はスタスタと僕らの元を去って行くのだった。




