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92話

次の日。

シルクと仲良くなろう作戦が私の中で、ひっそりと始まった。

まず、朝の登校。

いつもはツバサと2人だけど、今日はシルクと3人で登校するぞ!

女子寮を出ると、ツバサが待機していた。

「ルナー!おはよう。」

いつも通り駆け寄ってくる。

「おはよう。シルク先輩も迎えに行こっか。」

「え、なんで?2人で行こーよ。」

ツバサは、すごく嫌そうにしている。

「そんなこと言わないで。ほら行くよ。」

「はーい。」

2人で男子寮に向かい、ツバサにシルクを呼んでくるようお願いする。

しかし、シルクは登校した後だった。

「残念だったね。」

ツバサは嬉しそうにしている。

「あとで『一緒に登校しよう。』って誘うんだよ?」

「嫌だよ。」

なんでこんなに嫌がるんだろ?

「ルナと手繋いで歩きたい。」

全くもう…

「じゃあ、明日から3人で手繋いで登校しようね。」

「俺が真ん中だからね!」

お、やる気じゃん。

「いいよ。」

「ルナが俺以外と手繋ぐとか有り得ない…」

あー、なるほど…

ツバサと再開する前に、ルイとスティと3人で腕組んで歩いたの、絶対にバレないようにしよっと。


今日もわたしの教室まで送ってもらう。

「じゃあ、ツバサ。またね。」

「もうちょっとここにいる。」

私の手を離してくれず、ギュッと握っている。

あらら。

もしかして…

「シルク先輩と会うのが怖いの?」

ツバサはビクッとした。

「そ、そんなこと…ないもん…」

おぉ、ビンゴっぽいぞ。

「友達なんだから、さっきみたいに『シルク、おはよう。』で大丈夫だよ。その後は、シルク先輩がリードしてくれるから。」

「うん…話しかけなくちゃダメ?」

嫌そうな顔はもうしなくなっている。

「話しかけなくても、シルク先輩から挨拶してくれると思うよ。そうしたら、『おはよう。』だけでも返すんだよ。」

「わかった…」

ツバサは緊張しているみたいだった。

「頑張れ。」

「うん。」

ツバサは、とぼとぼと自分の教室へ向かっていった。

大丈夫かな…

まぁ、シルクがなんとかしてくれるだろ!

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