表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

632/636

609話

みんなで講堂へ移動し、前の方に座る。

なんか入学式を思い出すな…

あのときは、まさかティートル王国の王妃になるとは思わなかった…

そもそもツバサも転生してるとは、考えもしなかったもんな。

「ぐすん…」

泣き声が聞こえ、隣を見るとスティが号泣していた。

早くない!?

「そんなに寂しい?」

「うん…でもそれだけじゃなくて、なんか入学式を思い出しちゃって…」

あぁ、寂しさプラスエモさで泣けてきたのか…

ちょっとわかる。

「スティと友達になれて良かった。」

私はスティの手を繋いで素直に伝える。

「私も!」

スティは余計に泣いてしまったが、同じ気持ちで嬉しい。

「俺は?」

反対側に座っているルイが尋ねてきた。

「ルイとも友達になれて良かったよ。」

「やった。ルナの隣の席でラッキーだったよ。」

え?

「俺たちが友達になれたのって、ルナが話しかけてくれたからじゃん。」

あぁ…

あのときはルキと会うための手段として、ルイと仲良くなろうとしてたっけ…

今は純粋にルイのことが友達として大好き。

「私も転んでラッキーだった。」

スティも泣きながら笑う。

なんか照れる…


「卒業生代表、アルス・フラージア。」

「はい。」

卒業式が始まり、アルスが舞台に上がって挨拶をする。

「この学園で2年間過ごしたことにより、かけがえのない仲間に出会ったり、多くのことを学んだり、たくさん得るものがありました。これから、得たものを活かしていけるよう、精進してまいります。」

なんか堅苦しいな…

卒業式だし、こんなもんか。

「在校生代表、ピラナ・ナハリマ。」

「はい!」

おぉ、ピラナが挨拶するのか。

「なんでピラナなの?」

私は隣のルイにこっそり尋ねる。

「次の生徒会長だ。」

なるほどね。

「先輩、ご卒業おめでとうございます。これから、先輩のいない学園生活を送るのは少し不安があります。ですが、先輩のような憧れられる存在になれるよう、精進してまいります。」

これまた堅苦しい…

式は順調に進んでいき、終わりへ向かっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ