605話
ティートル王国に到着し、私、アカリ先輩、ユーリス、魔王はツバサの部屋に集合した。
他のみんなはツバサとうさちゃんが客間に案内していた。
「私たち、どうなるんだろうね…」
「何が?」
アカリ先輩は不思議そうにしている。
私は洞穴で起こったことを説明する。
「え!?怪我は大丈夫なの?」
「とりあえず、大丈夫。失敗して、ごめんなさい…」
「失敗してないよ。むしろ、大成功!」
アカリ先輩は魔王に抱きついて嬉しそうにしている。
ユーリスのおかげだね。
「『たいほ』とは、どのような状態なんだ?」
魔王が尋ねてきた。
「王家の牢獄に入れられることです。」
「なぜツバサがそのような状態にならぬといけないんだ?」
「反逆罪ですかね。」
「ふむ…我が助けよう。」
大事になりそう…
「とりあえず、待つしかないんじゃないか?」
「そうだね…大丈夫かな…」
「ルナちゃん、心配しすぎよ。それに、ツバサだって王様よ?今後のためにも平和に対処されるでしょ!」
アカリ先輩はお気楽すぎだよ…
「お待たせ。」
ツバサとうさちゃんがやってきた。
「大丈夫?」
「何が?」
「逮捕とかされない?」
「あぁ、大丈夫。なんとかした。」
この感じ…
「脅した?」
「大人のお話しただけだよ。」
絶対に脅してる!
まぁ、王国同士の話だろうから、首は突っ込まないでおこ…
「それより、ルナは治療するよ。」
ツバサは私をお姫様抱っこして、部屋の外へ出ていく。
「私、大丈夫だよ?」
「だーかーらー、傷口を塞いでるだけで、治ってないの!放っておくと、病気になっちゃう。」
バイ菌を取り除くってことかな?
「ちゃんと凄腕の人に直してもらうから安心して。」
普通の人でいいんだけど…




