表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

618/636

595話

「みなさん、こちらで少しお待ちを。」

急に立ち止まり、先頭にいたサイモンさんだけが進んでいく。

あぁ、もうついた?

「それで医者を目指すようになったんですか?」

「えぇ。私も王国のために力になりたくて、何ができるかなって考えたときに魔物で負傷した人を助けたくなったんですの。」

「良い考えですね。」

少し前でクララくんが楽しそうにミア先輩と話していた。

絶対に取材してる…

ミア先輩、気づいて!

それ、記事にされちゃうよ。

「お待たせしました。特に魔物はいないようなので、進みましょう。」

サイモンさんが戻ってきたようで、先へ進む。

「なんか討伐に来た気がしないな。」

ルイは不満そうだった。

たしかに平和すぎた…

もっとたくさん戦って倒しながらのラスボスが一般的だもんね。

ばらまいた方が良かったかな?

いや、それで被害がでたら危なすぎる。

「到着しました。こちらが魔王の住処です。」

いつもの洞穴の前に到着する。

「ここが魔王の…」

「すごい魔力を感じるよ。」

「みんなケガしないように頑張ろう。」

各々、緊張しているようで表情が硬かった。

「では、入る準備をしましょう。」

準備?

何かあったっけ?

みんなその場でストレッチを始めた。

あぁ、準備体操ね。

私もしておこ。

身体をくねったり、回したりする。

「ルナ、何してるの?」

ツバサが不思議そうに見ている。

「みんなの真似?」

「ルナちゃん、これ飲んでおいてちょうだい。」

ミア先輩から飲み物を渡される。

「ありがとうございます。何ですか?」

「私がつくった栄養ドリンク。」

え、なんか怪しそう…

「飲んで大丈夫だよ。」

ツバサが蓋を開けて匂いを嗅ぎ、少し飲んで確認してくれた。

「変なものは入れていないわ。」

ミア先輩は不満そうにしている。

「ポーションと野菜を調合してつくったものですの。」

おぉ、身体に良さそう。

私は恐る恐る1口飲む。

意外と美味しい…

「美味しいです。」

「当たり前よ。」

ミア先輩は得意気に笑う。

「みなさん。」

サイモンさんに呼ばれ、私たちはサイモンさんを囲むように集まる。

「王国の未来はみなさんに託されています。絶対に魔王を封印…いや、倒してきてください。」

「「「「「「はい!」」」」」」

うぅ…

みんな気合入りすぎだよ…

「ルナ、頑張ろうね。」

ツバサがニコッと笑いかけてくれた。

「うん。頑張ろう!」

私はツバサとグータッチする。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ