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53話

部屋で荷解きをした後、王様と王妃様に挨拶に行った。

「お父様もお母様も優しい人だから、大丈夫だよ。」

シルクは、みんなが緊張しないように声かけしてくれた。

そうは言っても、緊張するよ…

だって、国のトップですよ?

スティなんか、小鹿みたいにプルプル震えてる。

「スティ、大丈夫?手でも繋ぎましょうか?」

ミアも心配するほどだった。

「だ、大丈夫です…自分で頑張ります…」

ミアは断られたのにも関わらず、ちゃっかり手を繋いでいる。

「久しぶりにお会いするな。」

「そうだね。」

ルイとアルスはいつも通りだった。

そりゃあ、何回か会ってたらもう緊張しないか。

そう考えているうちに、部屋の前につく。

「開けるね。」

シルクの合図で護衛の人が扉を開けてくれた。

部屋の奥に、豪華な椅子に座ったライオンの王様とうさぎの王妃様がいた。

「よく来たね。」

「いらっしゃい。」

御二方は、ニコニコお出迎えしてくださった。

「お父様、お母様。ただいま。」

シルクは嬉しそうに、ちょっと照れながら挨拶した。

「シルク、おかえり。みなさんもこんな遠くまで来て下さり、ありがとうございます。」

王妃様の笑顔、神々しいです…

王様も満足そうに笑っている。

「王様、王妃様。お久しぶりです。本日はお招きいただき、ありがとうございます。」

ルイが丁寧に挨拶をする。

「こちらこそ、大きな人参をありがとうございます。今日の夕食にさせていただくわ。」

王妃様はとても嬉しそうにしている。

「皆、疲れてはいないか?今日は早くお休みなさい。」

「お気遣い、ありがとうございます。」

アルスが王様に対して、丁寧にお礼する。

2人のこういうところを見ていると、すごいなって素直に思える。

私なんて、緊張で立っているのが精一杯だもん。

「あの子がルナちゃんかしら。」

急に王妃様に名指しで呼ばれてしまった。

思い出した。

記事のことがあるから、御二方の印象は最悪なんだ…

「はい…」

私は恐る恐る返事をする。

「少し2人で話がしたいの。いいかしら?」

ひぇぇぇ、笑顔が逆に怖くなってきましたよ…

「はい…」

「お母様、ルナちゃんに余計なことは言わないでくださいね!」

シルクが釘をさしてくれる。

「もちろんよ。」

うぅ、嫌だな。

私もみんなと一緒にいたいよ…

だけど、王様に促されて部屋から出て行ってしまった。

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