42話
休み時間。
3限4限の魔法実践のためにグラウンドへスティと移動している途中、シルクに会う。
「やぁ、ルナちゃん。スティ様。」
「シルク先輩だぁ。」
「シルク様、こんにちは。」
私たち討伐メンバーは仲良しだから、会ったら声をかけ合っている。
他の生徒から注目されることもあるけど、もう慣れてきた。
「そういえば、ルナちゃんたちは連休どうするの?」
「私たち、フラージア王国とミンフィーユ王国の観光をして、お互いの家に泊まり合うんです。ねー、スティ。」
「うん、すごい楽しみ!」
シルクは羨ましそうに、だけど少し寂しそうにしている。
「楽しそうだね。だけど、僕の国にも来てほしいな…」
あ、そっか。
アニマル王国の人で仲良いのはシルクくらいだから、忘れていたよ。
「えぇ、行きたいです!でも、泊まるところどうしよう…」
「僕の家に来る?」
お?
「いいんですか?」
スティが嬉しそうに尋ねている。
「もちろん。」
シルクは笑顔でおっけーする。
「お言葉に甘えて、みんなでお泊まりさせていただきます!」
「予定組み直さないとだね。」
「あと、ルイ様にも報告しないとだよ。」
「うん。また拗ねちゃうもんね。」
私とスティのやり取りをシルクは満足そうに眺めていた。
「じゃあ、放課後に決めようか。生徒会棟の僕の部屋に集合ね。」
「「はーい。」」
「では、授業を始めます。今日は的当てで練習します。」
先生は見本として、1発打ってくれた。
それが綺麗に中央に当たる。
「こうやって中央に当てることができたら、少しずつ距離を伸ばしていきます。」
各々、的当て練習をする。
最初はみんな同じ距離で、少しずつ差がひらいていく。
私はというと、最初の距離から動いてない…
だって、手のひらに出す方法しか知らないんだもん!
「わぁ、すごい。」
「もうあんな遠くまで行ってるの?」
「なのに、中央に当たってるぜ。すげぇ…」
歓声が上がった方を見ると、めちゃくちゃ遠くにスティがいた。
うそ…
早すぎない?
「スティさん、もう大丈夫です。あなたは完璧に魔法をコントロールできています。他の生徒に教えてあげてください。」
先生にも褒められていた。
すごい…
スティが嬉しそうに駆けよってきた。
「ルナー!先生に褒められちゃった。って、中央に当たったら下がっていいんだよ?」
私が1歩も動いてないことに気づくと、不思議そうにしている。
ごめんて。
「打ち方がわからなくて…」
私は正直に言う。
「そうなんだ。手を前にだして、銃を打つイメージをすると綺麗に打てるよ。」
スティに言われた通り、手を前にだし、頭の中で銃を打つイメージをする。
すると、ふわふわと光の玉が飛んでいき、斜めに落下する。
「もうちょっと鮮明に…」
「打てた!スティ、打てたよ!ありがとう。」
スティがなにか言おうとしていたが、私は嬉しくてスティに抱きつく。
「ルナ、良かったね。」
「私、もっと頑張るよー!」
結局、授業が終わるまで1歩も動けずに終わった…




