388話
翌朝。
私はいつの間にか寝てしまっていたようで、気づいたときには朝だった。
隣を見ると、ルイがベットで寝ていた。
寝顔も綺麗だな…
私は起き上がって、大きく伸びをする。
「ルナ!?」
扉が勢いよく開き、ツバサが入ってきた。
「いたー!良かった…」
ツバサは安心したようで、ゆっくり私のところまで歩いてきて優しく抱きしめる。
「俺の部屋にいなくて、何かあったのかと思って、めちゃくちゃ心配した…」
「おかえり。」
私はツバサの頭を撫でる。
「ただいま。なんで客間で寝てるの?」
なんでって…
「1人で寝たくなかったから?」
ツバサはゆっくりベットの方を見る。
「またルイ!もうやだ…」
友達でしょ…
「昨日も言ったでしょ?ルイはまだルナのことが好きなんだよ。思わせぶりなことしないの!」
怒られてしまった…
「ごめんね?」
「許しません!」
またか…
「じゃあ、婚約破棄?」
「するわけないでしょ!もうわかったよ…許す!」
ちょっろ!
「ん…はよう…」
ルイは目を擦りながら、起き上がった。
えぇ、かわいいね!
「ルイ、おはよう!」
「ん…」
まだ眠そう…
「ルナ。」
私がルイにキュンキュンしていると、ツバサは察したのか、睨んできた。
ごめんって…
「ふわぁ…ツバサ…おかえり…」
「ただいま。」
「ん…怒ってる?」
ツバサが低い声で返事したのが悲しかったのか、ルイはシュンとしている。
「怒ってないよね?」
「怒ってません。」
「そっか…良かった。」
ルイは嬉しそうに笑った。
えぇ、寝起きでふわふわしてるルイ、かわいすぎる…
やっぱり、兄弟なだけあって顔がルキにちょっと似てるのよ…
かわいいね!
「ルイには怒ってないけど、ルナには怒ってるから。」
ツバサは相変わらず、睨んでくる。
「仕方がないじゃん。」
「仕方がなくない!」
あらら…
めんどうな展開になってきてるぞ。
「ツバサが1番だよ?」
「本当に?」
ツバサは疑いの目を向けてくる。
「昨日も言ったでしょ?本当にツバサが1番だよ。」
半分嘘だけどね…
「じゃあ、証明して。」
証明?
どうやって?




