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36話

スクリーンが切り替わる。

今度は、今朝貼りだされたばかりのルイに関する記事だった。

「ルイ王子は、自ら記者に情報を提供しております。自ら不祥事を認めたのです。よって、継承権剥奪を要求します。」

またかよ!

「却下。」

王様、一言だけでも重みがあります…

「では、次に進みます。」

あぁ、もう終わりなんだ。

継承権については、王様にしか意見を求めないんだ。

「ルナ伯爵の処分について決めます。」

また私!?

「先程同様、王子をたぶらかした罪は重いです。よって、退学を要求します。」

また退学…

今度は、ルイが手を挙げる。

「ルイ王子。」

「反対です。俺の一方的な片想いです。ルナに罪はありません。」

それだけ言って、座る。

「ミンフィーユ王。」

王様!?

「ルナ伯爵に質問だ。ルイと結婚する気はあるかい?」

えぇ、私に質問しないでよ。

「ルナ伯爵。答えてください。」

私は仕方がなく立ち上がる。

「今はまだわからないです。考えたことがないので…」

ルイじゃなくて、ルキと結婚したい。

でも、否定すると後がめんどうだ。

だから、曖昧な返事にしておく。

未来のお父様、今はこんな私を許してください!

「他に意見はありますか?なければ、決をとります。ルナ伯爵の退学に賛成の者は挙手を。」

今度は、さっきよりも手が挙がった。

だけど、過半数には言っていなかったみたい。

「では、次に進みます。」

ふぅ、私についてはもう終わりかな?


スクリーンが切り替わる。

そこには、『ルナ伯爵の光属性について』と書かれていた。

まだ私についてかい!

「ルナ伯爵は、光属性の持ち主です。よって、アルス王子の婚約者変更を要求します。」

そんな要求しなくていいよ。

スティが手を挙げる。

「スティ様。」

「私は反対です。5年間の妃教育が無駄になるからです。それに、ルナ伯爵にあんな辛い思いをしてほしくないです。」

スティ…

ありがとう。

私も手を挙げる。

「ルナ伯爵。」

「私も反対です。今更、婚約者変更は勝手がすぎると思います。」

ちゃんと否定しておかないとね。

「ルナ伯爵の気持ちも教えてください。」

あぁ、また責められた。

「私は、アルス王子に対する気持ちは全くありません。」

そこもちゃんと否定しておく。

ラナさんならおっけーしてたかもしれないけど、アルスじゃねぇ…

「ミア王女。」

え!?

ミアもいたの?

「私は賛成です。スティは私と結婚するので、アルス王子の婚約者のままでは困るからです。」

よくこの場でそれが言えるな。

堂々と発言してて、ちょっとかっこいいけど。

昨日はルキとの結婚を応援してくれていたのに。

私はそっとミアに視線をやる。

ミアは『ごめん。』と手を合わせている。

もう…

「フラージア王。」

おぉ、本命さんや。

「ルナ伯爵。アルスと結婚する気はないということで間違いはないか?」

私は立ち上がり、王様と向き合う。

「はい。間違いありません。」

「では、なぜルイ王子に関してはわからないと答えたのに、アルスに関してはハッキリ否定するのか?」

あぁ、そこ引っかかったんだ。

「ルイ王子とは、隣の席で親交を深めた友達です。ですが、アルス王子とは何度か話しただけの先輩です。それも、アルス王子が一方的に話していただけです。とてもじゃないけど、結婚するほどの仲とは言えません。」

私はちゃんと否定する。

王様相手にしっかり意見を言えたぞ!

えらい、頑張った。

「なるほどな。では、アルスと親交を深め、友達になっていれば、わからないと答えたのか?」

「はい。」

「なるほど。では、婚約者になって親交を深めれば良い。」

は?

王様は満足そうに座った。

え、ちょっと待ってよ。

「では、他に意見がなければ、決をとります。」

ルイが手を挙げる。

「ルイ王子。」

「俺は反対です。ルナが嫌がっているのにも関わらず、婚約を進めるのは良くないと思います。アルス王子は王族だから、国のために結婚するのは仕方がないと思います。しかし、ルナはミンフィーユ王国の伯爵家です。他国のために嫌々結婚する必要はないと思います。」

わぁ、ルイありがとう。

「アルス王子。」

「ルイ王子に質問です。今の発言は、フラージア王国との友好関係をやめたいと言っているように聞こえましたが、どういうおつもりでしょうか?」

あぁ、ちょっとやばいかも。

「そんなつもりはないです。ただ、ルナの気持ちを尊重してほしいと思っただけです。」

「なるほど。発言にはお気をつけくださいね。」

わぁ、バチバチだぁ…

「他に意見はありますか?なければ、決をとります。ルナ伯爵とアルス王子の婚約に賛成の者は挙手を。」

フラージア王国の人はみんな手を挙げている。

だけど、他の国がちらほらと少なかったため、賛成にはならなかった。

「では、次に進みます。」

まだあるの!?

スクリーンが切り替わる。

そこには、『魔王誕生について』と書かれていた。

「現在、各国で魔物の出現が報告されています。この原因として、魔王の誕生が噂されています。」

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