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35話

シルクの予想通り、私とルイも話し合いに呼ばれた。

みんなで広場に移動する。

既にたくさんの大人たちがいた。

そこには、サイモンさんの姿もあった。

きっと、私の魔法について説明するためだよね?

私たちがついてからも、続々と人が入ってきて、広場はすぐに人でいっぱいになった。

え、こんなに多くの人と話し合うの?

そりゃあ、収集つかなくなるでしょ。

「昨日より、人が増えている…」

シルクはびっくりしたように呟いた。

まじか…

「ちょっと入りきらないみたいなので、関係ない人は帰ってください!」

誰かが奥で叫んでいる。

関係ない人はいないのでは?

だから、誰も出ていこうとしない。

っていうか、入りきらないほどの人がいるの?

ここ、かなり広いよ?

「ちょっと場所を変えましょう!講堂に移動してください!」

そう言われ、私たちはみんな講堂に移動する。

本当に人が多すぎる…

講堂では、列ごとに国分けされた。

私たちは当人のため、舞台上に座らされた。

座席は全て埋まっているのではってくらい、人がいる。

あの記事、こんなに注目されてるんだ…

やっぱり、クララくんすごいよ。


「えぇ、では本日の議会を開始します。」

司会の人の進行で議会が始まる。

ちょっと重い雰囲気。

「まず、状況を整理します。スクリーンをご覧ください。」

え、スクリーン?

後ろを見るとスクリーンが降りており、クララくんが書いた記事が全面に映し出されていた。

「本件は、昨日の朝から始まりました。シルク王子とアルス王子の不祥事です。これは、王子の自覚が足りないがために起きたことと思われます。よって、継承権剥奪を要求します。」

え!?

いきなり、重すぎない?

「アニマル王国は元々、スージア第1王子が継ぐ予定なので問題ありません。」

「フラージア王国もミア第1王女がいるので、問題ありません。」

えぇ…

こんな簡単に決まっちゃっていいの?

2人とも、冷静な顔で見守っている。

なんか、慣れているな。

てか、今発言したのってそれぞれの王様、というか父親では…

「では、次へ進みます。ルナ伯爵についての処分を決めます。各国の王子をたぶらかした罪はとても重いです。よって、退学を要求します。」

えぇ、待ってよ…

展開はや過ぎない?

私が焦っていると、シルクが手を挙げる。

「シルク王子。」

司会の人に指され、立ち上がる。

「反対です。今回の不祥事は、僕の軽率な行動によって起きたことです。ルナ伯爵に罪はありません。」

ありがとう…

アルスも手を上げる。

「アルス王子。」

「僕も反対です。寮まで迎えに行ったのは僕の意思です。結局、一緒に登校できませんでしたが。」

おぉ、ありがとう!

スティも手を挙げる。

「スティ様。」

「私も反対です。」

それだけ言って座る。

それでもいいんだ。

だったら、私も!

「ルナ伯爵。」

「私も反対です。」

それだけ言って座ろうとするが、司会の人に止められる。

「理由を述べてください。」

えぇ、どうしよう。

「えっと、記事に書かれていることはデタラメだからです。」

「なぜそう思われるのでしょうか?」

まだ責めてくるか…

「私は誰とも交際していないからです。」

「なるほど。座ってください。」

ふぅ、乗り切った。

もう手は挙げないでおこ。

「では、他に反対意見がなければ決をとります。ルナ伯爵の退学に賛成の者は挙手を。」

手が上がったのは、数人。

すぐに数えられる程度だった。

よかったぁ。

「では、退学はなしで。次に進みます。」

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