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249話

放課後。

ルイと一緒にグラウンドへ向かった。

到着したら先生とツバサが待機していた。

「お待たせ。」

私たちが駆け寄ると、ツバサは誇らしげな顔をしていた。

どうした?

「ふふん!聞いて驚くがいい。」

なに?

「全部終わりました!」

ツバサが得意げに発表した。

ん?

今なんて?

「ツバサ、今のって本当か?」

「うん、本当だよ。」

なんで…

まだちょっと残ってたでしょ?

私たち、終わってからすぐに出て軽く走ってきたのに…

「ツバサ。もしかして、授業中にやったの?」

ツバサはピクっとした。

「な、なわけないじゃん。」

ツバサの目が泳いでいる。

はぁ…

もう仕方がないんだから。

「お疲れ様。」

私はツバサの頭を撫でる。

「えへへ、頑張ったよ。」

ツバサは嬉しそうに笑った。

「ルナさん、しっかりめに注意をお願いします…」

先生は少し呆れているみたいだった。

「ツバサ、授業サボったときの罰も決めようか。」

「え、なんで?」

ツバサは不思議そうに、だけど少し嫌そうな顔をした。

「ツバサが不良になっちゃうから。」

「もっとかっこよくなっちゃう?」

なんでそうなるの…

「私、不良って苦手なんだ。だから、ツバサが不良になったら距離置いちゃうかも。」

「え、それはやだ!わかった。俺、不良にならない!授業もちゃんと出る!」

ツバサは力強く宣言した。

「でも、一応罰は決めておこうか。」

「わかった。」

えぇ、何がいいかな…

「何日か話さないのが1番いいんじゃないか?」

隣で見ていたルイが提案してくれた。

「門限破ったら、3日間話さない約束もあるんだ。」

「え、門限破ったら野宿だぞ?獣人だから、平気なのか?いや、そんなわけないよな…」

ルイが混乱している。

「ツバサの機密情報を使えば、部屋に帰れるの。」

「え、機密情報?あんなので部屋に帰れるのか?」

ルイは益々混乱しているようだった。

「ツバサ。機密情報って何教えたの?学園長室で怒られたやつじゃないの?」

「違うよ。ルナにはまだ内緒!」

ツバサはニコニコしている。

えぇ、寂しい…

「ツバサ、他にも機密情報があるのか…」

ルイも寂しそうにしている。

「ルナが言ってる方の機密情報、ルイに今度見せてあげるね。」

「いいのか?楽しみにしてる。」

ルイは嬉しそうに笑った。

「それで、罰はどうしよっか?」

「ちぇ、せっかく話ずらしたのに…」

コラコラ。

「じゃあ、婚約破棄は?」

ルイがまた提案してくれた。

重い重い…

「絶対に無理。どうしてもサボらないといけない日もあるから、軽めのがいいな。」

何?

どうしてもサボらないといけない日って。

まぁ、たまに忙しくしてるもんな。

「じゃあ、接触禁止は?」

「どういう意味?」

ツバサもルイも不思議そうな顔をしている。

「そのままだよ。話すのはいいけど、触るのは一切禁止ってこと。もちろん、手も繋がない。」

「えぇ、やだぁ…ちょっと重すぎるよ…」

そう?

「1日だけだろ?別にいいじゃね?」

ルイは賛成してくれている。

「無理!もっと軽くして!」

えぇ、なんだろう…

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