23話
反復練習の帰り道、スティと楽しくお話をしながら帰る。
まだまだ話は尽きないのだ!
「ルナ!…とスティ!」
後ろから声をかけられる。
朝出会ったクララくんだった。
「クララ、どうしたの?」
え、スティとクララくんって仲良しなの?
私がポカンとしていると、スティが説明してくれた。
「あのね、クララとは隣の席なの。」
あ、そうなんだ。
それで、仲良しなのね。
「ルナこそ、クララと知り合いなの?」
「そう、朝話しかけられて友達になったの。」
スティは少しムッとして拗ねた。
「私のルナなのに…ルナって友達多いよね。」
えぇ、かわいい。
「スティも私のだよ。」
「ルナ!」
2人でニコニコ笑いあっていると、クララくんが割って入ってきた。
「そろそろ、いいかな?ルナに1つ聞きたいことがあってさ。」
そういえば、朝もそんなこと言ってたな。
「何かな?」
「ルナって、ルイ様だけじゃなくて、アルス先輩やシルク先輩とも仲良いじゃん。何でかな~って。」
あぁ、男子生徒でも気になるんだ。
「私にもわからないんだよね。でも、それぞれお世話になってて。スティにも話していなかったね。」
私は、アルスとシルクの出会いについて話す。
「そんなことがあったのか!なるほど。俺もシルク先輩と仲良くなりたくてさ。参考にするよ!」
生徒会にでも入りたいのかな?
「頑張って。」
とりあえず、応援しておく。
「うん、ありがとう!また明日ね。」
そう言って、クララくんは男子寮に走り去って行った。
「ルナとアルス様の出会い方、なんか運命的だね…羨ましいよ。」
スティは仲直りした後から、素直にアルスに対して嫉妬するようになった。
「そんなことないよ。だって、あのときすごい怖かったんだもん。」
「確かに、追いかけてくるって相当だよね…でも、いいな。」
スティは少し寂しそうにしている。
「よし、今度アルス先輩と3人で話そう。で、誤解を解こうよ!」
スティはパッと明るくなり、笑ってくれた。
「素敵だね。」
私たちは寮に帰ったあとも、2人でどうやって誤解を解くかについて話し合った。
寮のフリースペースで話してたんだけど、いつの間にか就寝時間になっており、寮母さんに怒られてしまった…




