242話
学習室Dにつくと、ルイが中で掃除を始めていた。
朝と休み時間とは違う先生も一緒だった。
なんで、こんなにコロコロ先生変わってるんだろ?
「ルイ、ごめん。待った?」
「おぉ、2人とも来たか。別に時間通りだから、気にするな。」
ルイはニコッと笑ってくれた。
「それと、掃除は終わったぜ。少しずつ外に運ぼう。」
ということで、私たちは手いっぱいに魔道具を持ち、グラウンドにやってきた。
「1つずつ使い方を確認しながら、点検しましょう。」
先生が暴発しない魔法を解除してくれた。
「まず、これは魔法の威力が倍になる魔道具です。」
へぇ、そんなのもあるんだ。
「この中で1番、威力が弱い人は誰ですか?」
ルイとツバサがこっちを見る。
はいはい、どーせ私ですよ。
「ルナさんですね。じゃあ、通常時から測定していきましょう。」
測定?
「こちらの魔道具は、魔法の威力を測定できるものです。2つ同時に点検しましょう。」
先生が運んできた魔道具の中から、もうひとつ取り出し、魔法を解除した。
意外とスムーズに終わりそうでは?
「お願いします。」
私は手のひらを空に向け、光の玉を飛ばすイメージをする。
もちろん、威力が弱いって言われて悔しかったから、魔法決闘のイメージもちゃんとして、強めに放った。
「25です。」
ん?
よくわからんが、多分弱いな…
「では、これを付けてください。」
先生が私の腕に、時計のような魔道具を付けてくれた。
「お願いします。」
私は先程と同様に光の玉を放つ。
さっきより、素早く飛んで行った。
「50です。正常ですね。」
ほぉ。
あれで50なのか…
「ルナ、ちゃんと同じ威力で2回できてすごいね。」
ツバサが褒めてくれた。
「ありがとう。」
やっぱり、こんなんでも褒められるのは嬉しいね。




