173話
「明日は、魔法数学の応用と物語読解?」
ツバサが明日の教科を確認してくれる。
「そうだよ。やっぱり、不安なのは魔法数学かな…」
「そっか。じゃあ、復習していこうか。」
ツバサは私が渡した問題集をパラパラめくる。
「これからやってみよ。」
どれどれ…
おぉ、わかるぞ!
「できた。」
「うん、あってる!よし、じゃあ次これ。」
その後も順調に解いていく。
「ルナ、良い感じだね。」
ツバサは褒めてくれた。
「じゃあ、物語読解もやってみよっか。」
ツバサは嬉しそうに物語読解のテキストをめくっている。
もしかして、今日も「何を考えているでしょう?」をやるのかな?
さすがにテスト前にやらないよね…
「じゃあ、この問題で!」
「はーい。」
どれどれ…
え、ふつーにこの話おもしろいな。
こういうときって、解くの楽しいよね。
「できたよ。」
「うん…あってる!」
ツバサはニコッと笑ってくれた。
「じゃあ、俺は今、何を考えていると思う?」
あぁ、やっぱりやるんだ…
「かわいい?」
「それはいつも考えてるよ。」
「好き!」
「俺も大好き!」
ツバサはすごく嬉しそうにしている。
「そうじゃなくて、答え。」
「あぁ。それもいつも考えてる。」
めんどくさ…
もう正解でいいじゃん。
「ヒントは、テストに関することかな?」
テスト?
「頑張れ?」
「惜しい!」
惜しいのか…
「正解は、『ルナ、正解しててすごい!』でした。」
褒めてくれてたのか。
「ありがとう。」
「えへへ、でも全部考えてることだから、正解ではあるよ。」
じゃあ、さっさと終わらせて、次の問題やろうよ…
「明日も大丈夫そうだね。」
「そうかな…」
「大丈夫だよ。自信もってこ!」
ツバサは励ましてくれている。
「ありがとう。」
その後も少し勉強し、早めに帰る。
もちろん、ツバサに寮まで送ってもらう。
「明日も迎えに来るね。」
「お休みなんだから、ゆっくりしてればいいのに。」
「うーん…でも、ルナに会いたいから迎えに来るね!」
ツバサはニコッと笑った。
「わかった。じゃあね。」
「また明日!」




