158話
「仮の班ですが、それにわかれて練習を初めてください。」
サイモンさんの指示で、私たちは2手に別れる。
私はツバサとルイと一緒。
「ルナ、ツバサ、よろしくな。」
ルイがニコッと笑って挨拶してくれた。
「よろしく。」
「ルイと友達で良かった。」
ツバサは安心しているようだった。
たしかに、アルス、ミア、スティだったら、大変だったかも。
特にアルスだったら、敵意むき出しにしてそう…
「どんな作戦があるの?」
ツバサがルイに聞いている。
「挟み込んだり、後ろから狙ったり、あと囮役をつくったり?」
あんまりちゃんと決まってないんだな。
「結構、卑怯な手を使う予定なんだ…」
ツバサは軽く引いていた。
「そうか?魔王がどのくらいの大きさか、わかってなくてさ。みんな巨大なのを想像してるんだけど…何か知ってるか?」
「ふつーの人間サイズだったよ。」
ルイの質問にツバサがバカ正直に答える。
「会ったことあるのか!?」
ルイはびっくりしている。
ツバサは、やべって顔をした。
「会ったことない!本で見たことある程度!」
ツバサは急いで訂正する。
「へぇ、その本見せてくれよ。」
「どこにやったかな…」
ツバサ、誤魔化すの下手くそすぎる…
「ルイは魔王様について、なにか知ってることある?」
私は話題をそらすために、ルイに質問をする。
「そうだな…めちゃくちゃ強いってこと以外は特に…」
「居場所は?」
「まだ復活してないから、誰もわかっていないみたいなんだ。」
もう復活してますよ。とは言えず…
「結構、わかってないことの方が多いんだね。」
「そうだな。復活するまでは、魔力を高めようって話になってるかな。」
へぇ…
意外と簡単に阻止できるかも?
「ルナは?」
ん?
「ルナは魔王について、知ってることあるか?」
えぇ、なんだろう?
手作りお菓子が美味しいこと?
アカリ先輩が愛されていること?
そんなこと言えないしな…
「光属性の子が封印したことしか知らないかな…」
「そうだよな…まぁ、頑張ろうぜ!」




