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142話

「イチャついているところ悪いけど、結果はどうだったの?」

アカリ先輩がココアを入れて、持ってきてくれた。

「あ、魔王は無事に復活しました。」

「ほんと!?」

アカリ先輩はすごく嬉しそうな顔をしている。

「それと、伝言を預かっています。」

「え、伝言…何かしら。緊張してきた!」

アカリ先輩は1人で騒がしそうにしている。

「言っていいですか?」

「ちょっと待って!心の準備するから…」

アカリ先輩は、何度も大きく深呼吸をした。

「良いわよ。」

「アカリ先輩が元気にしているか、気にしていました。それで、自分は元気だと。」

「ほんと…?」

アカリ先輩は嬉し泣きをしている。

「クライス様が私のことを気遣ってくれている…嬉しいよぉ!」

アカリ先輩は、涙で顔がぐちゃぐちゃになっている。

まぁたしかに、大好きな人が自分のことを認知しているだけでも嬉しいのに、気にかけてくれてるんだもんな。

よく考えれば、すごいことだよね。

「ツバサが回復したら、もう1度会いに行こうと思うんですが、何か伝言はありますか?」

「え?いいの?」

アカリ先輩は、タオルで涙を拭きながら嬉しそうにしている。

「もちろんです。」

「ありがとう!えっとね、うわ!どうしよう…」

アカリ先輩は、伝えたいことがたくさんあるみたいで悩んでいる。

「手紙にします?」

私も覚えられる自信がなくなってきたし…

「ルナちゃん、名案すぎる…」

アカリ先輩は、目からウロコのようだった。

「ちょっと書いてくるから、待ってて!」

アカリ先輩は急いで椅子に座り、机に向かって手紙を書く。

「ツバサ、元気になってきた?」

「もうちょっと…」

ツバサは私にピッタリくっついている。

身体はもう冷たくない。

甘えたモードか…

「アカリ先輩が手紙を書いたら、もう1回行くよ。行けそう?」

「ルナが行くなら、絶対に俺も行く。」

無理してでも来そうだよな…

「絶対に無理はしないって約束してね。」

「わかった。」

ツバサは小指を差し出してきた。

私は、小指を絡めてゆびきりをする。

「お待たせ!書けたよ。」

アカリ先輩は、分厚い紙の束を笑顔で持ってきた。

え、何枚書いたの…

「ねぇ、お菓子も作って良い?」

アカリ先輩は遠慮がちにお願いしてくる。

「今日中に学園まで戻れるなら、大丈夫ですよ。」

「ありがとう!短時間で作れるのにするね。」

アカリ先輩は、嬉しそうにキッチンへ向かった。

ツバサのこと、もう少し休ませてあげたいし、ちょうど良いよね?

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